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ヲタク男子と巫女様々  作者: 氷堂凛
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第六話 3つの部隊と司令部

サージカルロスについていくこととなった悠。

戦争と聞いて嫌な予感がしてきた。

ところで現代にはいつもどれるのだろうか。

妹は元気にしてるかな。

京香は……まぁ大丈夫だろう。


様々な人が出迎えてくれ、悠が圧巻していると、一人の若者が近づいてきた。

サージカルロスに負けないような大きな角に鍛えられた肉体。

シルバーの眼鏡に、腰には大きな剣を身に着けている。

「初めまして、軍師殿。私は、このフットリダ村より更に南にあるドラゴリド王国より参りました、サリガルド・ハイエレと申します。サージカルロス様が率い、第一隊であるエスポーネ隊とは別の第二隊である、ランディング隊を率いております。以後お見知りおきを。」

その若者はハイエレというらしい。言葉遣いといい、見た目といい、僕より軍師に向いてそうだ。

「というわけで、ハイエレはランディングを率いる我が軍の重要人物の一人だ。これからの戦略会議などでは主に俺と、ハイエレと悠ともう一人で進めていくことになるからよろしくな!」

「もう一人?」

「あぁそうだ。申し訳ないな。例のもう一人は今日も遅刻らしい。ホントに何やってるんだか……」

悠はふと京香の事を思い出した。あぁあいつもこんな気持ちだったのかな。

「ホントに、モノクローム様にはいつも待たせられてばかりですね。このまま待っていてもらちがあきません。司令部へ行きましょう。」

ハイエレが銀縁の眼鏡を右手で上げながら言った。


悠達は歩いて10分くらいたった時に司令部に着いた。

外見は藁と木でできたシンプルな感じで、三匹の子豚ででてくるようなTHE藁の家だ。

中に入ると、予想通り、かまどがあり藁でできた絨毯がひいてあるシンプルな家だ。

少し落胆している悠をみて、サージカルロスが言った。

「悠、こっちだ!司令部はこの絨毯の下にある!」

悠は驚いた、そして半信半疑で絨毯をめくった。

しかしそこにはただのコンクリートのようなものがあっただけだった。

「フハハハッハハハハ」

サージカルロスが大声で笑った

すると落ち着いた声が聞こえてきた。

「サージカルロス様、からかわないであげてください。」

ハイエレの一言で別に司令部があることがわかり、ほっとしたような……でも、サージカルロスにからかわれて……なんというか複雑な気持ちだ。

「すまん悠(笑)本当の司令部はこっちだ」

そう言われて悠はまた別の絨毯をめくった。

しかし、そこにはまたコンクリートのようなものがあっただけだった。

「フハハハハハッ八ハハハ」

またサージカルロスの笑い声が聞こえてきた。しかもさっきより大きく。

ハイエレは呆れたような顔をしてこちらを見ていた。

「すまんすまん(笑)悠はやっぱりおもしろいな(笑)」

「……………」

悠は黙ってサージカルロスを睨みつけた。

「悠!本当の司令部はこっちだ!ほんとだ!」

悠はもうだまされないぞと、勢いよく絨毯をめくった。

するとそこにはまたコンクリートのようなものがあった。

悠は分かっていたぞという顔をして、サージカルロスを睨んだ。

しかしサージカルロスは自信満々な顔をしてこちらをみた。

「満足か?サージカルロス!」

その言葉を期待していたかのように答えた。

「悠、よく見ろ」

悠はそのコンクリートのようなものをまじまじと見つめた、するとそこには切れ目があった。

「切れ目がある、まさか……」

サージカルロスはそれを見て、身に着けていたポーチからスマホのような機械を取り出した。

「スマホ!この世界にも存在していたのか!」

「スマホ?あぁ、これの事か、これは我が軍の研究者が船に組み込む装置を改造した、世界に一つだけのものだぞ!これで我が軍の鍵はなんでも開くぞ!」

「セキュリティあまあまだなぁオイ……」

そんなことを考えている内にサージカルロスがその機械を操作していた。

そしてコンクリートらしき床が上がってきて、横へスライドした。

「なんだこれは……」

そこには地下へとつながる暗くて長い階段があった。

この先が司令部なのだろうか。

サージカルロスが機械を操作すると、階段に明かりがともった。


悠たちは長い階段を10分ほど下った。

1㎞以上はありそうだった。

そしたら、目の前に頑丈そうな鉄の扉が現れた。

またもや、サージカルロスが機械を操作した。

「悠、開けてみろ」

そう言われ悠は鍵が解除された扉を開いた。

そこには驚きの光景が広がっていたのである。

「なんだこれは……」

そう。目の前にはSFで出てきそうな軍事司令部が広がっていたのである。

600㎡はありそうなモニターが壁一面に広がっている。

更に何十台ものパソコン、いや現代の日本よりもはるかに進歩しているパソコンのようなものがあった。

悠が目をまるくしていると、ハイエレが話しかけてきた。

「軍師殿、これが私たちの司令部です。研究者により作られた、高度情報司令部です。そして、今現在この世界のどこの司令部よりも強い司令部です。」

「高度情報司令部…世界一強いか……」

悠はその言葉にどれだけの意味があるかがよく分かった。

反乱軍を立ち上げてから、ここまでの設備を作るなど相当な時間がかかっているに違いない。

国の状態は何年もグエノス一家によって牛耳られてきた、ということだ。

「軍師殿、次は空挺団の基地へと参りましょう。」


悠たちは司令部の横にある扉からまた別の長い階段を下った。

また10分くらい歩いた時に、さっきよりも頑丈な扉があった。

「サージカルロス、開けてくれ。」

悠がサージカルロスに頼むと、落ち着いた声でハイエレが言った。

「軍師殿、ここの扉の解錠権は私が持っております。では解錠致します。」

ハイエレが鍵を出して扉を開けた。

「(あぁ機械じゃないんだ)」

扉はギギギという重厚な音を立てて開いた。

そこにはまたしても驚きの光景が広がっていた。

「ああ…………」

悠は言葉も出なかった。

目の前には全長200mはありそうな船が8台ほどあったのである。

大きな大砲をのせている。

「これは私が率いるランディング隊の船です。駆逐級が7隻・巡洋級が1隻です。私はその巡洋級にのって指揮を執っております。」

「悠はここにはないが、第27空挺団俺の所属するエスポーネの旗艦キリカゼに乗艦してもらうぞ!」

「ほかにも艦があるのか!」

悠が驚いて聞くと自信満々にサージカルロスが答えた。

「そのとおりだ、第一隊と第二隊と第三隊合わせて、駆逐級が12隻・巡洋級が7隻・特型級が2隻あるぞ!でもこれではまだグエノス一家には対抗できそうにない。もっともっと強化しないと……」

とサージカルロスが言うと

奥から声がした。

「ごっめん~ネ!お昼寝してたら遅れちゃったネ!」


今回は軍隊に関して!

かなりの兵力を持っているのに対抗できないグエノス一家っていったい何者?!

そして最後に聞こえてきた声は誰?

次回>>12月上旬予定!

お読みいただきありがとうございました!

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