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ヲタク男子と巫女様々  作者: 氷堂凛
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第五話 諸葛孔明

大通りから少し離れた静かな場所にある本屋フラメル

ここで様々な情報を手に入れる事が出来た。

しかし、この世界は過ごしやすい気温だな。

暑くもなければ寒くもない。

あぁ。ここが楽園か・・・

まぁそんなことは置いといて続きだ続き!

長い長い廊下を抜けると、先ほどの部屋へと戻った。

早速、老人に教えてもらった、サージカルロスの元へと向かった。


カッコイイ角を生やし、何かを考えながらコーヒーを飲んでいた。

「すいません、サージカルロスさんですか?」

間違えてしまったら大変なので、99%の確証があったが確認をとった。

「あぁ、そうだ。少年、俺になんの用だ」

「皇族の方とお聞きしました。」

悠は唾を飲み込み更に続けた。

「単刀直入にお伺いします!僕にセレナ姫について色々と教えてください!!!」

「それは、できない。」

予想外の返答に悠は驚いた。

「な・な・なんでですか!お願いします!」

すると飲んでいたコーヒーを一気に飲み干し彼は答えた。

「私は、現在皇室を離れている。私はただ皇族として生まれただけであり、皇室とは全く関係のない男だ。悪いが私は君が求めているような情報は持ち合わせていないんだ。」

サージカルロスは眉間にしわを寄せ、険しい顔で答えた。

しかし、悠は自分にも妹がいて、そんな簡単に妹を置いて離れてきたサージカルロスに対する怒りがこみ上げてき、彼の表情に気が付かず、口走ってしまった。

「なんで皇室を離れたんだよ!妹を見捨てたのかよ!」

悠がそう言うと、彼はコーヒーカップを強く握りしめた。

破片が宙を舞い、地面へと落下した。

「妹を見捨てる?ふざけるな!俺の・・俺の・・たった一人の大切な妹だぞ!!なぜ俺が妹を見捨てなければならない!妹は素直で真面目で可愛くて!どんな女よりもいい女だ!なぜ俺が見捨てなければならない!妹は・・妹は・・っっっっ。」

彼は涙をこぼしながら叫んだ。

悠は冷静になって、彼の思いを感じた。


すると、老人が奥からやってきた。

「サージカルロスよ、この者はそなたの力を必要としている。しかし、今、君はその力を発揮することはできない。」

老人はサージカルロスに何かを気づかせるように問いかけた。

「お前がここに来た目的はなんだ!妹さんを助けるためじゃないのか!」

サージカルロスは何かに気づいたように顔をあげた。

そして、立ち上がり、拳を天に向けて突き上げ、力強く叫び始めた。

「我が名はサージカルロス!セレナ姫の血を継ぐ皇族である!我が親愛なる妹を助けるべく此処へ参った! 時は満ちた!これより我は行動へ移る!」

それをみた老人は静かにほほ笑んだ

すると、サージカルロスは悠の前へ来た。

「おぬし名をなんと申す」

悠は驚きながら答えた

「初坂悠です!」

「悠か!よし分かった! 悠!俺と一緒に来てくれるな?」

悠はサージカルロスがなにを言っているか理解できなかったが、これでセレナ姫の事について少しでも分かるなら!と思った。

「もちろんだ!どこまででもついていくぜ!」

悠はこの後、この軽率な発言を後悔することになるとは知るよしもなかった・・・



悠とサージカルロスは店を出て、空挺団の飛行船へと乗り込んだ。

「この飛行船は?」

悠は人生で初めて乗る飛行船に胸を躍らせながら訪ねた。

「この船は第27空挺団所属のサロス号だ!第27空挺団は俺が皇室として軍事長を務めていた時に一番かわいがっていた部隊でな、奇抜な策で敵を驚かすのが得意なおもしろい部隊なんだぞ!ちなみに、サロス号という名前は俺の名前からとっているんだぞ!・・・」

彼の胸を躍らせながら語る姿をみて、悠は彼がこの部隊を心底可愛がってるんだなという事がひしひしと伝わってきた。

すると、彼は口をひらいた。

「なぁ、悠。おぬしはどこの出身だ。いままで嗅いできた人間たちとは違った匂いがする。」

ケンタウロスなのだからか、なんなのか分からないが、彼は匂いで出身地などがわかるらしい。

悠はこれから共にしていく仲間だからと思い、本当の事を話した。

「俺はこのイズナベースの人間ではない。俺はソフィアベースの米瑞市という場所からきたんだ!」

こんなことを話しても信じてもらえるわけがない。

これから変なやつって思われるんだろうなぁ。と思ったその時、彼が言った。

「なるほど。だからセレナ姫の事が知りたいのか。そして、これがソフィアベースの匂いか。ふむ。」

「え?」

悠は驚いた、こんな馬鹿げてる話を意図も簡単に信じてくれるなんて。

やはり、あの店の客(店員も)は変わってるなぁ・・

「本題に入ろう。この世界の住人ではないという事はこの辺の地理に関しては全く分かっていないな?」

「うん。」

「よしわかった、では説明しよう私たちはカルフェイトを出て、南西に位置するフットリダ村へと向かっている、そこには私達の基地がある。」

悠は基地という言葉に違和感を持った。なぜなら、自分たちは妹さんを助けるために城へ向かっているはずだったからである。悠は尋ねた。

「なぁ、サージカルロス。俺たちは妹さんを助けに城へ向かっているんじゃないのか?」

すると彼はきょとんとして答えた。

「何を言っている。万全なる体制を立てなければやつらには勝てない。妹も救えんだろうが」

「やつら・・?」

サージカルロスは悠が外界の人間だということを思い出した。

「すまない。悠は今の状況がわからないのであったな。では、説明しよう。現在のメラニスタン王国は妹のシマモが統治していることになっている。しかし、それは表面上だけで、裏でグエノス一家がむちゃくちゃしているんだ。そこで私は追い出されたという訳だ。グエノス一家の現在のトップはムラスカス=グエノスという男だ。軍事に強く精通しており、国防軍で建造している船のほかに裏ルートなどで手に入れた船を使って大艦隊を組んでいるんだ。更に城をどんどん要塞化し、簡単には近づけないようにしている。」

「だから戦力が必要な訳か・・でも、こんな飛行船で大艦隊に対抗できるのか?」

サージカルロスは声をあげて笑った。

「そんな訳ないだろうwこの飛行船はバレないようにするための移動手段の一つだ、今の私たちは反乱軍という扱いになるからな。バレたらドーンと撃たれておわりだぜ?w」

悠は少し安心した。しかし、それと同時にこれから戦争を行うんだと思い、ついてきてしまったことを少しだけ後悔した。

するとサージカルロスがまた口を開いた

「さて、悠。俺が何故、君を連れてきたかわかるかい?」

「・・・・・・」

悠は答える事が出来なかった。

サージカルロスは続けた。

「私が立ち上げたチームはホントに素晴らしい人材ばかりだ!この空挺団もそうだが、優秀で優秀で優秀なのだ!しかし、俺たちには軍師がいない。そこで君には軍師として俺たちを勝利に導いてほしいんだ!」

悠は驚いた。まさか自分があの諸葛孔明のような存在になるとは夢にも思わなかったからである。

驚きながらも恐る恐る答えた。

「ぼ・・ぼ・僕にどこまで、できるかわ分からないけど、やれるだけやってみるよ!妹さんを助けるために!」

悠は手汗びっちょりになりながらも、サージカルロスと厚い握手を交わした。




「さぁ着いたぞ、悠!」

飛行船から降りると老若男女問わず、たくさんの人が悠を出迎えてくれた。

「どうだ悠。これが俺たちのチームだ!こいつらの運命はお前にかかっている!頼んだぞ!軍師様!」

こうして悠は軍師になり、人々を導いていく存在となったのである。

なんとなんと!

戦乱に巻き込まれることになった悠!

長い因縁の相手と戦争?!

一体、セレナ姫の情報を得るのはいつなの~??

次回!

悠がとった驚きの策とは?

>>11月初旬を予定!乞うご期待!

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