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さようなら、わたくしの騎士様  作者: 桜井正宗


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33/85

婚約をかけて決闘

 セナトリウス議員とミストレアは帰った。



「……わたくし、早とちりだったでしょうか」

「いや、そんなことはない。一週間もあれば十分だよ」


「剣を教えて下さいね」

「もちろんだ。俺はミストレアの戦い方や弱点も知っているからね」

「よかった……!」



 同じガウェイン騎士団なのだから、そうよね。これなら勝てる可能性は高い。いえ、勝たねばならない。

 このままでは婚約破棄というよりはフェイルノートを奪われてしまう。

 絶対にそれだけはさせない。


 というか、突然現れてなんなのよ。


 あのミストレアという騎士、副団長代理とか言っていたから遠征とかで忙しかったのかもしれないけれど……。どうも腑に落ちない。


 ああ、そうか。


 父親であるセナトリウス議員の入れ知恵なのだろう。

 ヴァレリアの件を解決したフェイルノートの評価は、驚くほど上がっていると聞く。議員は、最初こそ疑っていたけれど――結局認めていたということね。



「さっそく練習してみるかい?」

「あ……いえ、その。このドレスでは動きにくいですので着替えてから」


「そうだね。装備は、ミストレアも身に着けていたガウェイン騎士団の軽装アーマーがオススメだけど、同じ格好は微妙か」


「はい。動きやすそうではありましたが、出来れば違う物の方が嬉しいです」



 どうしようかと悩んでいる最中、バルザックが現れて提案してくれた。




「お嬢様。ご無礼は承知でお話は奥で聞いておりました。もしよろしければヴェロニカ様の鎧をお使い下さい」


「大叔母の……?」


「はい。ヴェロニカ様は、その昔は騎士でありました。当時の装備がございますので借りてみてはいかがでしょうか?」



 まさか、大叔母が騎士だったなんて。だから“決闘”が好きだったのかしら。

 でも、それは良い情報を聞いた。

 きっと大叔母の使っていたものなら上物のはず。

 ちょっと嫌だけど頼んでみようかな。

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