第11話 殺戮
成神は ドン! と王のいる城の頂上部に位置するホールディングを壊し大胆にも上空から侵入する。
壁やガラスが地面へと落下していく。
下ではパニックになった兵達が慌ただしく声を荒げていた。
「「国王をお守りしろ!!」」
崩れていく天井に注意しながら側近の騎士達は国王の傍に駆け寄る。
城に攻められなれていないのか兵達の動きが悪い
戦場には赴かず、ぬるま湯にでも浸かっていたのだろう
「何事じゃ!!」
怯えながらもその威厳を見せるかのように国王が叫んだ。
「脆いな」
強いて言うなら城すら見せかけだけで、魔法壁も何も施されてはいない。
そんなセキュリティゼロな城を感じた成神は素直な感想を言った。
「身を守りたければゼリア・ゲノムくらい持ってこなくては話にならんぞ」
重量を感じさせない程に優しく地面へと着地した成神
状況を察したルブレカ兵達にあっという間に取り囲まれた。
「「貴様!! ここへ何しに来た!!」」
「ここの王がどういうものか見てみたくてな さて…… 王はお前か?」
成神は王冠を被る王を睨み値踏みする。
王は、兵の人数も相まって今の優位性からか怯えた様子は消えた。
「ふぅうう―― なんじゃこやつは。アザルドの奴らの刺客か!」
的外れな事を言う王に呆れた様子を成神は見せた。
「話にならんな こんなソルト(ゴミ)が王とはな。どこの世界も人は変わらぬか」
言い終わった直後 ビュン と剣が成神の首、僅か五cm程の場所で止まる。
「なんの真似だ?」
「今、投降するならここで命は取らん 侵入者よ 今からでも」
「話にならん」
「そうか… では 王の侮辱、死を持って償え!! 」
成神の首に目掛け、再度剣を振り下ろす金の鎧を纏った騎士。
「―――」
剣を紙一重で交わした成神、相対する騎士は再度、剣を構え直す
「よく我が一撃をかわしたな 次は、手加減はせん」
「手加減? 気にするな。全力で首を狙え。次は我も避けん」
「その潔さよし」
金の鎧の騎士が構えを変える。
その時、纏っていた空気が張り詰めた。
俺はただ、成神の中から見ているだけだがピリピリと感じるこの威圧感。
辺りの兵達とは違う
ただ者ではない
「侵入者よ 冥途の土産にでも覚えておくといい。わが名は王の右腕、レドニカル・ソニタス」
やはり… あの子が言っていた名前
この国の最強の騎士 レドニカル
構えた剣からは何かのオーラのような何かが集中するのが分かる
このレドニカルは! やばい!!
「貴様の首もらい受け―――」
成神の何らかの能力により 王の右腕レド二カルの首が上空へ飛びんだ。
その首は目を輝かせ憧れの眼差しを向けていた青年兵の前に転がった。
「「ぅぅうわわわわわわわわわ!!!!」
「話が長いな 最後まで待っておれんわ」
「ひぃぃぃいいいいレドニカル!!!!」
王を含め、その王国最強の騎士レドニカルの首を見た兵士達が一歩二歩と後ろへ下がる。
「たかが一人死んだくらいで戦意を喪失するとは」
成神の魔力が体の内側から口元に集まっていく。
ここにいる全員殺す気だ!!
《やめろ。成神!! もうこいつらに戦意はない!!!》
「この国ごと立て直しが必要だ」
――――――『死ね、人間ども』――――――
俺が次の光景を目の辺りにしたとき悲惨だった。
これはまさに鏖殺だ。
成神はability、『Dragon shout』を使用し自身から半径3.4キロの人間を抹殺した。
この能力により人間は体内の血液が振動し血が内側から体を突き破り、破裂するような形で絶命していく。
城の内部にいる国王をはじめ、騎士や召使い、司書に商人、善人悪人関係なく皆殺しにした。




