クラスメイトは・・・
あの後入学式の会場に向かったが、俺が会場に来たときには、すでに入学式は終わっていた。(どうせ校長の話だけだしまあいいか。)
まあ、そんな感じで今はクラス分けを見ている。
俺の名前は・・・・・
『1年E組』
「E組か。」
この学園では、1クラスA〜G組まであり、それぞれ40人づつ生徒が居る。そしてこの学園は、生徒同士の交流を大切にしていて、クラスは、性別、名前、成績関係なく振り分けられる。
俺は、早速自分の教室に向かった。
このあと俺は、他の生徒名前を確認しなかったことを後悔する。
教室
ガララララ
『がやがや』
『がやがや』
教室に入ってはじめに見たのは、何かに群がるクラスメイトであろうかたまりが2つ。いったい何に群がって居るんだ?。
ためしに2つのかたまりの間あたりの席に座り、入口の方の話を聞いてみた。
「本堂君、好きな食べ物とかありますか。」
「俺は、梨が好きだな。」
「好きな女の子のタイプは。」
「やさしい、女の子かな。」
『きゃ〜〜〜』
ふむふむ、なるほど。入学そうそう、女子の人気者になった男子が居るらしい。
さて、もう片方のかたまりは・・・
「あ、あの、好きなタイプとかおしえてもらえますか。」
「特にないわ。」
「ねえねえ、彼氏とかいるの?」
「いない。」
「好きな人とかは」
「秘密ね。」
『きゃ〜〜』
『おおおおお』
こっちは、男女ともに人気者になったようだ。それにしても、さっきの声、どこかで聞いた気がする・・・・・・・気のせいか。
俺は、しばらくそのかたまりを見ながら(誰も俺には気づいてない)、クラスのみんなに、質問攻めされる二人を、憐れんだ瞳で見つめていた(姿はみえないが)。
するとふいに
「あっ、ケンちゃん!。」
という声が、『2つめのかたまりから』聞こえてきた。
俺は、とてつもなくやな予感がした。が、しかし
(きっと人違いだ)
と、さっきの声を無視する。その間にもなんども呼んでいた。
(ケンちゃんとやら、早く返事をしろ)
「・・・・・」
そんなことを考えてるうちに、声がやんだ。・・・・・ん?朝にもこんなことがあった気が・・・
「呼んでるのが聞こえんのか!!」
その声を聞き、2つめのかたまりに振り返る。そこには・・・・・
右手を真っ赤に光らせて俺を睨んでいる河野 鳴海の姿があった。
俺は、その姿に恐怖した。
「な、鳴海。落ち付こう。な?。」
しかし、その願いが聞き入れられることは、なかった。
「燃え上がれ!!」
その鳴海の声とともに、赤く光る鳴海の手から、炎が飛んで来た。その炎は、テニスボールほどの大きさで、結構な速さで迫ってくる。そして・・・
ブウオオオォォォォ
危機一髪。俺は、とっさに反応し顔スレスレで避けた。