『変態』
長らくお待たせしました。
~健一~
俺は今とある喫茶店にいる。この学園では結構有名で『テンビン』という。ちなみに俺はお得意様だZE☆
「で、何で生徒会長はいきなり俺に襲い掛かったんですか?」
「・・・・・」
「いい加減にしてください」
「・・・・」
「何で生徒会長は俺に襲い掛かった?」
「・・・・・・・」
なんだろう?さっきからこの会話を何度繰り返したことか生徒会長は、一言も答えてくれない。俺が何か悪い子としたのかな、そうなのかな?
オレが悪戦苦闘いていると、生徒会長がポツリとつぶやいた。
「・・・恵」
恵?これは名前で呼べということなのだろうか。いやしかし、俺はただの生徒に過ぎん。生徒会長ともあろうお方に、名前で呼ぶなんてことをしてもいいのだろうか。現に、俺は今、ただならぬ殺気を感じている。おいそこの親父、ハンカチを噛んで「キイイイ」って言うのやめろ、キモいから。
物は試しというが、今この状況で俺が生徒会長を呼び捨てにしたら、きっと生命の危機だと思う。しかし、言わなくては話が進まない。
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「未来先輩」
「・・・・・」
おっ俺を見るなあぁぁ!!ヘタレとか思うな!!あくまでこれは頭脳プレイであって、後のことが怖かったわけじゃない!!
「・・・・・・・・」
生徒会長こと、未来先輩はそれでもなお俺を見つめ続ける。そして徐々にその目尻に光るものを溢れさせた。
えっ?もしかしてさっきよりもまずい感じ?
「あっ・・・・えと・・・・未来先輩?」
「恵」
「あの」
「恵」
俺は未来先輩に、睨まれる。しかし怖いほどではない、むしろ可愛・・・・ゴホン。ええ、とにかくピンチだ。周りの殺気が五割ほど増した。このままだと本当に殺される。ゆえに、今ここでこの困った人を何とかしなくては、しかし、泣き止ませる手段は一つしかなかった。
「め・・・め・・・・・・・・倦怠子食べる」
ビシッと親指を立てるが効果なし、逆に目尻にあった光るものが、溢れんばかりに溜まっていった。もう諦めるしかないか。
「め・・・めぐ『あらあら、健一君発見♪』」
突然後方から、鼻声混じりの気色悪い声がした。俺はゆっくりと振り返り、後悔した。
見なければよかった
と。
俺がそこで見たものは、顔に濃すぎる化粧をし、金髪の鬘をかぶり、真っ赤なドレスを着こなす、ひげを生やしたおっさんだった。
何これ、今俺が呼ばれたと思ったのは気のせいですよね、誰かそういってください、俺はこんな人知りません。知ってたとしても、きっと記憶から消し去っています。
「健一君・・・・あれ彼女」
何を言い出すんじゃ己は、俺がこんなやつと付き合うとでも思っているのか!?俺の人を見る目はそんなもんだと言いたいのか?!
「断じて違う!!」
「あらぁ、けんちゃんったらつ・め・た・い」
彼はそれから俺に向けウインクをした、何でだろう、俺にはかびて変色したハートがふらふらとこっちに近づいてくる気がする。
俺はそれを魔法で誰もいない方向に飛ばした。ハート(自称)はそのままテーブルに当たり
『キリキリリリリ・・・・・』
「・・・・・」(俺)
『・・・・・』(その他の人々)
今俺は恐ろしいものを見ている、さっきテーブルに突撃した自称ハート。なんと、テーブルに当たった瞬間、テーブルを圧縮し、最終的には周りの空間ごと吸収してしまったのだ。その光景に、一同は黙り込むしかなく、そんな恐ろしいものを放った張本人といえば・・・
「もお、けんちゃん避けたらだめよ」
と、くねくねしていた。と、鳥肌が!!
俺は硬直していた。だがその間に店のものはみんな逃げたらしい。・・・て、あれ?なんでまだ未来先輩がいるんだ。
「健一は渡しません」
あれえいつの間に俺は呼び捨てされるような関係になったんだろうか。そんなことよりも、ようやく事の重大さが解ってきた。それは、こいつが俺を殺しにいたということだ。身に覚えが無いといったら嘘になるが、どっちにしろこれから何かが起こるのは確実だ。俺はゆっくりと構えを取り、魔法を発動させようとする。しかしその前に、変態が
「あらやだ、今回は軽い挨拶よ。今回はここまで。でも健ちゃん、忘れちゃだめよ、自分のこと。あの方は、あなたの存在を欲しているわ。近いうちにまた会うかもね。それじゃ」
そういって変態は煙のように消えた。
ああ、自分に感想という名の力をください。