『俺が人質!!』~ああ、気分がいい~
グロテスクなので、苦手な方は遠慮したほうがいいです。
~健一~
ああ、気分がいい。欲望に任せて、手始めに一番弱そうな奴の首を『ウォール』で吹き飛ばした。
ああ、俺は馬鹿だったんだろうか?こんな気持ちのいいことを否定していたなんて、残り30人、でも殺していいのは10人。物足りないなあ、もっと殺したいなあ、ああ・・・・魔王の血が騒ぐ・・・。
「俺の体に傷をつけるとは、いい度胸してるじゃねえか」
その言葉で、その場の空気が凍った。この場の者の瞳に移るのは『恐怖』の一色だった。人質も含めて。
「い、いやだああ!」
どうやら一人逃げ出そうとしているみたいだ、それにつられて、『何でリングが利かないんだ』『こんなのでたらめだ!』『死にたくない!』なんていう奴が出てきた。
そんなことさせるわけないのに、馬鹿な奴らだ。俺は出口に向かう者に走りよりまず一人の頭をつかむ
「い、いやだあ、死にたくない!」
そんな言葉聞こえないね、それとも喜んでるのかなあ、しょうがない奴だな。自分の手に魔力をためる、ホントに人間の魔力は不便だ、呪文が無くては発動しないし、こんなロックリング程度で魔法が使えなくなる
「こんなもの、砕いてしまおう」
周りのものは言葉の意味がわからない、山田でさえも身動きひとつせずに、哀れな男を見ている。
『パリン』
はじめは何の音かわからなかったようだが、俺の足元に落ちたものを見る。
『ロックリングシルバー』
魔法を使えなくするための道具、本来それは、人間にとっては絶対な物。でもそれは、人間にだ、俺は違う、俺は・・・・・・・悪魔だ。
「さようなら」
そう言って、手の中のもうひとつの魔力を、一気に手のひらの中に凝縮させる。その俺の手の内にあった男の頭は跡形も無かった。その光景にみんなが吐き気を起こしただろう、かなりグロイ、目とかも跡形も無かったが、手加減がうまくできず、心臓あたりまでえぐったような光景だ、おまけに吹き飛んでしばらくはピクピクしてたし。その後ほかの逃亡者も風の魔法で、きれいに首を取った。
・・・・・ああ、本当に気分がいい。
「何だ君は、どうなっているんだよ!死んだはずだろ!なんだよ、何だよ何だよ!」
山田が飛び掛っきた、それとともに残りの4人も飛び込んでくる、山田は拳銃で、ほかのものはどこから出したかわからない刀を振り回してくる。
「このっ死ねっ当たれええ!」
何人もかかってくるが、避ける、避ける、避ける避ける避ける避ける。
その間に山田の射撃もとまらない、それも当たらない。そのとき真正面から切りかかってくる馬鹿を見つけた、俺はそいつの刀を指で挟みそのまま引く。自然と男もついてきた、まるで釣りだな。そして横から来る攻撃、俺は挟んだ刀を斜めにずらし横から来る刀を滑らせた。刃はきれいに滑り、刀を少し上げ持っている手から外させる、そのまま男の顔面の横に突き刺すようにする、実際に刺す訳ではない、しかし滑らせている刃はどうだろう、混乱しているのもあって、その勢いを止めることは不可能だ。そのまま刃は滑りやがて・・・・・・
「あっ・・・」
最期の声にしては呆気なかったな。はじめに攻撃してきた男は、きれいに口から上が落ちた。きった方も混乱してる。そこに持っていた剣の手元を重りにしてもう一人の男の方へ、半端ない遠心力で振る。今度は足と胴体がオサラバした。残り3人。
山田の拳銃から玉が飛ぶ、丁度2つ。それの向きを魔力で曲げおまけに爆破機能もつける。残り2人の中にめり込んだ玉は、俺の指の音で爆破された。まさにコッパミジン。エグイねえ。
「最後はあんただ」
俺は山田に近ずく、一歩、また一歩と。山田の顔には、もうはじめの余裕は見られない、その目はもう戦闘をするものの目ではなかった。
そんな山田に俺は奪った刀を上げる、最後に山田は何かを呟いた。
『グチャ』
山田を殺した後、すぐに管理局のものがなだれ込んできた。そこには、意識を失った人質と、傷だらけで、血だらけの少年が立っていた。
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