『ナイツ?新しい生活』の章9
今回はほとんど説明だと思いますが、たぶん読んどいたほうが今後のはなしがわかりやすいと思います。
「ここからまとめて説明するから、ここからはの質問はあとにしてくれ。」
まず最初に釘をさした。
「舞香、ここからは俺が説明をする。そのほうが手っ取り早い。」
「わかった。」
本当は舞香に説明してもらうのが1番なのだが、それだと丸1日かからそうなのだ。
「まずは、さっきから気になってると思う『加護者』についてだ。
おそらく、戦ったマスターと鳴海にはわかると思うが、あの悪魔と言う存在はお前たちのような人間にはとうてい適う相手ではない。それはわかっているな?」
この質問に、2人はコクリと頷く。
「わかっているなら、舞香が異質というのも理解できるはずだ。」
この言葉で舞香が少し暗くなった。鳴海ほうも、なんとか爆発しそうな自分を抑えている。
「しかしただの人間が勝手に舞香のようになるわけではない。舞香のような強さを手に入れるには、天使か悪魔の『加護』が必要なんだ。この加護を受けた者を『加護者』という、加護者は、契約関係とはまた違う、この関係をもつと、加護を受けたものは、悪魔か天使との戦闘時、絶対に適わないはずの悪魔や天使を倒すことを『許される』。
・・・・・わかった説明する。さっき許されるという言い方をしたがこれには理由がある。
本来、人間が天界の生き物、つまり天使や悪魔を倒すことはできないんだ。これは世界のルールと言ってもいい、生き物がいつか死ぬ、それと同じ、当たり前のことなんだ。
しかし、そこにもイレギュラーはいる、舞香のような加護者だ。この加護者は、天界の者、つまり天使や悪魔の守護を受けることで、天界の者の魔力を、自分の魔力に混ぜるんだ。そうすることで、世界はその人間の攻撃を『天界の者』の攻撃と判断し、傷をつけられるわけだ。」
説明するのも結構疲れるな。
「それじゃあ、ここまで理解したところでエクソシストについて説明する。
エクソシストとは簡単に言えば加護者のことだ。それも一流の・・・な。このエクソシストは主に契約史にそむく行為をした悪魔や天使の処理、または人間の確保を仕事にしている。契約史って言うのは契約についての法律だと思ってくれ。そう考えると、エクソシストは天界の警察的存在だな。
これでだいたい説明した。
「質問は?」
一応聞いておく。
「悪魔落ちってなに?」
おとなしく聞いていた鳴海が言った
「簡単に言えば天界を追放された者だ。」
「どんな奴とかが悪魔落ちになるの?」
ストレートに聞く奴だなおい。少しは空気を読んで欲しい。でも隠しても仕方ない。
「主に大罪を犯したりしたものだ。」
「大罪?」
鳴海さんはそこまで言わせますか。あきれを通り越して、尊敬しますよ、その空気読めなさに。
「いろいろある。大量無差別殺人に違法契約、それに・・・・・・・。」
『『 』、レイラは助からない。助けられないこともないが、それは・・・・・・・大罪だ。』
昔言われたことを思い出す。それとともに、自分の罪も。もっとも、俺は後悔はしていない。俺のしたことは、たとえ大罪を犯してでも、やらなくちゃいけないことだったと思っているから。
「ねえ。」
おっと、少しの間自分の世界の飛んでいたらしい。
「ああ、まあそんな感じだ。」
今頃気づいたが、この鎧、結構蒸れるな、気持ち悪い。
「まあ、そんな感じで、納得いったか。」
もう疲れた。帰りたい。契約中ってすごく疲れる。俺の中の『あいつ』が戦いたいと暴れるから。
「まあ、これくらいでだいたいわかったわ。」
「大丈夫です。」
「あっ、あともうひとつ。」
まだ何か質問が?
「私も、その加護者になれるの」
「ああなれる。」
『ホント!?』
鳴海とマスターの顔がちかい。
「本当だ。2人とも俺の加護者になればいい。」
そのとき、舞香が突然叫んだ
「そんな!測定不可能なんて!!」
どうやら俺の魔力を測定したらしい。驚くのも無理はない。なにせ、悪魔落ちでここまでの魔力を持った者なんて、俺くらいだ。
「どうしたんですか、舞香さん?」
マスターが心配して聞く。
「こいつ、悪魔落ちなのに魔力レベルが94なんだ。」
これには鳴海もマスターも驚く。
「お前、美琴とかいったな、おまえとんでもない奴と契約しちまったみたいだぞ。」
そのあとも舞香の質問攻め、結局つぎの休みに、1度エンジェルシードにいき、加護と俺の件について決めることになった。これで俺は帰れる。
その日俺が布団に入ったのは、もう周りが薄明るくなったころだった。
最後の方のデーターが一度消えたので少し変ですが、よんでもらってありがとうございます。