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確かに何かが磨耗している。

命?

いいえ、そんな大掛かりなものではないけれど。

けれど確かにこの列車に揺られている一秒にも、なにかがすり減っていく。

時間?

そんな目に見えるものならいいけれど、それも違う。

好きでもない人たちの集団に紛れて、下手な愛想笑いをするたびに確かに削れていっている。


昔持っていた、優しくて柔らかくまるっこい胸のぬくもりが確かに磨耗して、硬く鋭利な冷たさに変わっている。

そのすり減った凶器の名前を私はまだ知らない。

昔のぼんやりとした輪郭には確かにあったはずの名前が、今の鋭いそれには当てはまらない。


いつかわかる日が来るだろうか。それに気づいた頃きっと、私のこの胸の言葉たちは


死んでいるだろう


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