表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
『非正規社員 石田三成』~ショートストーリー集~  作者: 坂崎文明
第四章 日常編

この作品ページにはなろうチアーズプログラム参加に伴う広告が設置されています。詳細はこちら

90/99

リストラ

「大変、心苦しいが、今日で君には辞めてもらわないといけない」


 派遣事務員を統括する藤堂課長から、出社した石田三成は言い渡された。


「了解しました。机を整理しておきます」


 まあ、そろそろそんな時期だと思っていたので、三成に気落ちはない。

 淡々と身辺整理をしながら、その日の仕事を終えた。


「ご苦労様、石田君、ありがとう。元気でやってくれ」


 藤堂課長は労いの言葉らしいもので三成を見送った。



    †




「藤堂課長、こんなものが石田君のパソコンから見つかりました」


 翌日、部下の黒田から藤堂課長は驚愕の報告を受け取ることになる。

 パソコン画面に人工知能のアイドルのような女性キャラが現れている。

 

「これは一体、何なんだ?」  

  

 藤堂は意味が分からず、日下部に問いかけた。


「人工知能ですね。しかも、我が社の事務処理全部を自動的に処理することができるアルゴリズムが組まれています」


 黒田は冷静に答えた。


「それは我が社の事務員全てが必要ないという意味か?」


「そうですね。しかも、この人工知能は事務処理のみならず、在庫管理や物流、営業、果ては経営戦略まで自動化できるアルゴリズムまで提案してきています。如何致しましょうか?」


 黒田の表情は読めない。

 この男は一体、何を言いたいのだろうか?

 我が社の社員を全部、リストラすべきだとでも言いたいのか?


「全部削除してしまえ」


 藤堂は当然のように言い放った。


「了解しました」


 黒田は静かにうなづいた。

 その翌日、部下の黒田官兵衛は会社を辞めた。

『定時で帰るから』という理由で派遣社員をクビにした課長→辞めたその子のPCを片付けてたらとんでもない悲劇が判明

https://togetter.com/li/1312087


 こういう実話があったそうな。

 実は事務処理をプログラムで自動化してて定時に帰っていたというオチ。


『非正規社員 石田三成』~ショートストーリー集~ 坂崎文明

https://www.alphapolis.co.jp/novel/771049446/971051558


評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
このランキングタグは表示できません。
ランキングタグに使用できない文字列が含まれるため、非表示にしています。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ