表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
『非正規社員 石田三成』~ショートストーリー集~  作者: 坂崎文明
第四章 日常編

この作品ページにはなろうチアーズプログラム参加に伴う広告が設置されています。詳細はこちら

72/99

ミヤゾンの荷物がいつになっても届かない

「ミヤゾン配送業者が<デリバリーインディペンデント>だと! つまりこれって、地方の中小配送業者の連合とか、個人の配送業者ってことだよな?」


  真田幸村が訊いてきた。

 

「日本郵政も佐川もヤマトも手を引いちゃったから、苦肉の策らしいですね」


 石田三成は内情を説明する。

 そこは都内目黒の風呂なしボロアパートである。

 居候していた幸村がやっと引っ越ししてくれるらしい。


「……真田紐がいつまでたっても届かない。不在伝票も入ってないし、配送業者の連絡先も分からん。カスタマーセンターに連絡しても、配送業者に連絡取れないらしい」


「真田紐なら自分で編めば?」


「あれは熟練職人でないと編むのが難しいんだ。困ったな、真田紐ないと引っ越しの荷造りが出来ん」


「いや、普通の100均で売ってる荷造り紐で充分では?」


「真田紐で引っ越しの荷造りするのは真田家の家訓なんだ。大坂城に入城する際に、それをしなかったばかりに真田丸は取り壊され、俺は家康に負けてしまい……うううっ」


 幸村は最後にはむせび泣きはじめた。


「そうなんだ。それなら僕のストックを渡しておくよ」


 三成は箪笥から少し古びた真田紐を取り出して幸村に手渡した。


「―――うううっ、あ、ありがとう!三成!」


 幸村は感激してくれたが、三成は罪悪感を感じていた。

 当時、三成は真田紐を買い占めて値を吊り上げて、関ヶ原決戦後も生き延びて反乱の資金づくりをしていた。

 その真田紐がその時の在庫だとは幸村には到底、言えなかった。

 アマゾンじゃなくて、日本の大手配送業者が優秀だったんですね。

 アマゾンが崩壊に向かう序曲かも。



Amazonに商品を頼んだら聞いたことのない配達業者が全然届けてくれない→Amazonカスタマーセンター「我々も連絡が取れない」

https://togetter.com/li/1125496

評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
このランキングタグは表示できません。
ランキングタグに使用できない文字列が含まれるため、非表示にしています。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ