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『非正規社員 石田三成』~ショートストーリー集~  作者: 坂崎文明
第一章 非正規社員編

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タックスヘイブン真田丸

「タックスヘイブン真田丸、ついに幸村さんが動きましたね」


 石田三成はボランティア活動していた熊本の避難所でネットTVの生中継を見ていた。


「真田幸村はISISでリゾートバイトしてた時に会ったが、おそらくシリアの原油密売で資産1000億円の軍資金を持っている。傭兵も多数抱えている」


 島左近は意外な事実を告白した。


「……それは! それで私設軍隊を組織して吉備の国足守の鬼ノ城に立て篭もり独立国を作ってしまった訳か。しかもタックスヘイブンを作って『パナマ文書』に公表された富裕層の資産を全部吸収してしまっている。現安部山政権もうかつには動けない」


 三成は高速思考で情勢を分析した。


「逃亡アンドロイド<グリーンステラ>100体も味方につけているし、秘密結社<天鴉(アマガラス)>のリーダーで公安警察の神沢優は京都の件で手が離せない。元総理の安東要氏も東北に行ってるし身動き取れない。安部清明さまも同様だ」

 

 島左近も渋い顔である。


「大丈夫。秀吉様が動いてくださる」


 石田三成は自らを励ますように言った。


 岡山県岡山市北区足守、江戸時代、豊臣秀吉の実家である姫路城の木下定家が2万3000石を与えられ足守藩を発足させた。 

 足守藩の陣屋町と大名庭園の近水園などが有名であり、岡山県指定の町並保存地区となっていて、緒方洪庵や木下利玄などの文化人なども生んでいる。


 古代より備中国のみならず吉備の国の中枢であり、古代には西日本の王であった百済の皇子『温羅(うら)』がいた鬼ノ城があった場所である。


 第七代孝霊天皇の皇子『五十狭芹彦命(いさせりひこのみこと)』(吉備津彦命(きびつひこのみこと))がこの『温羅』を退治したお話が桃太郎の原型と言われている。


 古事記などにも吉備討伐の記事があるが、大和朝廷にとって吉備津彦命は英雄であるが、温羅側についた地元民にとっては憎い敵でもある。

 ただ、その後の歴史をみれば、どうも完全に滅ぼされた訳ではなく、国譲り的なものが行われた形跡がある。


 温羅の妻だった阿曽郷(あそごう)(ほふ)りの娘阿曽姫(アソヒメ)が吉備津神社の『鳴釜の神事』を取り仕切っているのを見れば、温羅側についた地元民とも和解して協力を仰いだようだ。




    †




「自衛隊の特殊部隊、天鴉の陸戦部隊もアンドロイド<グリーンステラ>のお陰で壊滅か。真田の小倅こせがれ、なかなかやるな」


 豊臣秀吉はにやりと笑った。

 金色の陣羽織姿である。

 そこは秘密結社<天鴉>の旗艦、潜水空母<黄龍(こうりゅう)>のブリッジである。現在、島根県沖に迷彩装甲(ステルス)を展開して浮上、停泊している。


「わしもよく手を焼かされました」


 徳川家康は爪を噛みながら答えた。


「衛星兵器<天照(あまてらす)>を使用するしかないか。公安の神沢優に専用衛星回線で通信を」


 秀吉は通信兵に命令を下した。


吉備津神社の温羅伝承

http://17.pro.tok2.com/~kmlife/it-town/minamishinogoze/rekisi/rekisisabu-a/ura/ura&momotarou.htm


 急展開ですが、僕の他の作品を読んでないと意味がわからんぽんですが、真田幸村事変は2話ぐらいで終わりで、すぐに石田三成のお話に戻ります。

 

 「タックスヘイブン真田丸」というタイトルが使ってみたかっただけです。

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