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闇と光
今 謎が解き明かそうとしてる。
君が隠していた闇と
人前で見せてた光。
なにが本当で 何が嘘なのか。
___ 高校2年 夏 ___
雨の日だった。土砂降りの雨。
パトカーのサイレンの音と人の声が入り混じる。
うるさい。すごくうるさい。
耳に響くサイレンの音は、人を呼び寄せるように鳴り響いていた。
私は呆然と立ちすくむ。
「どいてください!道を塞がないでください!」
叫んでる人は警察官かな?救急隊の人?どっちでもいいや。
担架が救急車の中にはいっていく。
「こちら、耶麻川の川原。女性がナイフで刺され、死亡した模様。腹部には数箇所の
刺された後があり、頭も殴られた後があります。殺害だと思われます。」
スーツを着た人が慌ただしく無線で誰かと話している。
これは 夢ではない。 現実だ。
「第一発見者の方。詳しく話を聞かせてください。」
夏なのにすごく寒い。心も寒い。
私に話しかけてるこの人は、警察の人か。
そっか。私が呼んだんだ。
「はい。今行きます。」
涙か雨かわからないものが私の頬をつたっていた。