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初めてあの果実を見た、その時。
オレは胸が高鳴るのを感じた。
触れてはいけない。
そんな禁断の果実に、触れたい、と思ってしまった。何度も手を伸ばしかけては理性の力でそれを押し留める。
触れたいのに。触れてはいけない。あれは禁断の果実なのだから。
相反する二つの声。
しかし、ある時。
偶然、そう、あれは偶然の出来事だったのだ。偶然オレの手はあの果実に触れた。ほんの小指。その先っぽが少し触れただけ。それなのに。
オレは、その、感触を、味わってしまった。
その事実は変えられない。変えることができない。いや、変えたくない。
変えたくない。
そう、
変えたくないのだ。
変えたくない。その事実をなかったことにしたくはない。それはもう出来ない。
あの、甘美な体験こそが世の中の真実なのだと、明確に悟った今。それはもうなかったことには出来ないのだ。
亡き祖父の最期の言葉が蘇る。
「禁断の果実には、触れてはならぬ理由がある。理由があるからこそ触れてはならぬ。いいか、触れてはならぬぞ」
祖父よ、オレは触れてしまった。
触れてしまったのだ。
その甘美な体験はその後のオレの人生を大きく変えてしまった。あの果実無くしては生きられないほどに。
ああ、オレはばかだ。笑ってくれ。欲に負けたこの愚か者の末路を。この人生を。
オレは、あの果実無くしては生きられなくなってしまったのだ。
Q,禁断の果実とは?
A,…タイトルにその秘密は隠されています(文字数)分かっちゃった人は変態だよ☆作者と友達になろう!
えー…そんなに知りたい?後悔しないでね!苦情は受け付けません。
☆おっぱい☆
祖父の最期の言葉がそれとかもうなんか可哀想