転生したよ 3
エラそうに薀蓄を垂れ流したが、真面目におっぱいを飲みまくった。
0歳児 「おっぱい大飲みチャンピオン」を名乗っても文句は出ない程飲んだ。
「ゲフー・・・」
でもここで「かあちゃん」に満面の笑みと「はにゃーはにゃー」と話しかけて、
うれしさと、感謝アピールしまくる。
腹が苦しいがビジネス・スマイル スマイルと・・・
「きゃっきゃ」という声の方が可愛い感じが出せそうだが、
子音「K」の音は、喉を締め切れずまだ出せそうに無い。
ビジネスの気遣いは、愛想だけでないぞ!
おっぱいを吸うために乳首への激しいバキュームで痛みをあたえてもダメだ。
母乳の出る穴は複数ある。それらを完全に網羅し、吸うのではなく母乳を押し出すのだ。
大人サイズの手のひらが無いので、もたれている頭の重さを上手に利用する。
乳房を手でなく、頭で揉み出すようにするのはかなりのテクニックが必要だ。
首がすわってないので、無理するのもよくない。
手はフェザータッチ(力不足で自然そうなる)で乳房をマッサージし、
乳腺の流れを整えるとともに、ママの授乳行為が不快なものにならないように気持ちよさも大切だ・・・
義務や労働と感じさせることなく、むしろ彼女が自ら望んで授乳させたいと思わせることがビジネスの鉄則だ。
この発想は因みに、カーネギーというドラッカーと並んで、ジジイ上司が好きな人の、ビジネス書古典からの応用だ。
社会に出てゴマをするときに、二人の本は便利なツールだぞ・・・
鉄則だ なんておおげさな表現で、似た感じのことを上司にエラそうに言われたときは、せりふを、間違いの無いとされる権威と結びつけ、
「流石、部長 博学ですね・・・僕も知識を実践に活かせるようになりたいです」
という、ヨイショも嫌味無く出来るようになろう。
「おお!! ちょっと0歳児には難しかったかな ・・・
おっぱいを飲むのは、赤ちゃんビジネスだからな。
しかし、君たちが社会に出る二十二年後には、
そんな昭和な感じ丸出しの上司は定年でおらんか!
ワッハッハ・・・」
「うぜーのは、さっきからおっぱいの飲み方ごときで、
薀蓄垂れ続けてるオメーだよ。」
なんか、天の声が聞こえたような・・・
飲みすぎで、薀蓄のみならず、ゆるーい ウンチ君も垂れた 乳幼児であった。
人物紹介中であったことは、何も忘れていた訳ではない。続けるぞ!
ばあちゃんらしい人、年齢が分かりづらい。
父親らしき人に目が似てるのできっと親子だ。
40台後半で老けて見えるのか、60を超えているのか分からない。
だっこがとても上手だ。
だっこがありがたいのは、寝返りできないので背中が蒸れるのからです。
常に話しかけてくれるが、発音も聞こえにくいし、
どうやら日本語でない。当たり前か・・・
とても優しく接してくれる。「かあちゃん」がいない時は子守してくれている。
たまに、その気も無いのに俺が泣いてしまう現象があって、あやしてくれる。
この、悲しくも不快でもない、腹も減っていないのに泣いてしまう怪現象はなんだろう。
泣き疲れて気付くと意識を失って寝てしまっている。
あやしてくれるばあちゃんに申し訳ない。ほっといてくれていいのに、いつもいつも本当にありがとう。
意識あるときは、なるべく愛想を振りまくり、かわいい子を演じている。
「だって、中の人 おっさん なんだもの・・・本当は かわいいわけが無い」
「かあちゃん」らしき人、どうして「ママ」でなく「かあちゃん」かと言えば、
体型、顔立ち、雰囲気がおばちゃんなのである。
化粧をしてないのに、唇は赤く、頬もうっすら赤い。
垢抜けないけど、可愛らしい顔立ち、豊かな体づき・・・お肌はすべすべ、
特にお世話になってる胸の張りとその部分の肌質は舌で舐めると、絶品ダス。
なんかイヤラシク聞こえる感じがするだろうが、言い訳をさせてくれ。
俺には元の世界の記憶がある。だから母親というのは、どうしても元の世界の母親の方を母親と感じるのだ。
実感が湧きにくい上に、中身44歳の俺からして、22・3歳に見えるこの女の人は若い女に見えるのよ。
0歳児なのに、44歳レベルの脳内性欲はあるわけだし(若いときほどの暴走モードではないが)・・・
イヤ、理性ある接し方してるよ俺・・・ほんとに・・・
授乳中眠たくなった時に、無意識におっぱいを吸うのでなく、
胸に対して「中の人」が朦朧とした意識状態で、
大人のやり方をしてしまったのは認める。2回、いや3回、・・・
ゴメン 正直に白状する。意識的に1回舐めて楽しんだ・・・
でも、すっごい嫌悪感からもうしないと決めたんだよ。
まるで決めていたかのように言ってるけど、今決めた。ゴメン。
母乳をたっぷり出してくれて、僕に優しく愛情を込めてくれていることが、ヒシヒシと伝わってきます。
子育て疲れか、貧乏のせいなのか、若くて丸顔でふっくらなのに、なぜか少しやつれた感じの顔してます。
反省モードなのに、皆に俺のすばらしい「かあちゃん」を、
分かりやすく例えるとするならば・・・
アルプスに住むというあの有名な少女が、
ほっそりせずにそのまま大きくなった、そんな感じだ。