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座右の銘はラブイズオール  作者: げんたろう
4/20

流麗にして壮麗、天使で妖精

「名は体を現す」って言うけど、そんな人そうは居ないわよね。

でも、私はまさしくそのもの。



流麗にして壮麗。あら、ちょっとナルシストすぎたかしら?



とにかく、アタシって美形なのよ。



まず、顔。

神秘的なアメジストの瞳。

通った鼻筋。

セクシーな薄い唇。

鋭角な顔のライン。

少し焼けた肌はツヤツヤ。



で、ボディのほうだけど。

身長はこの間も言ったけど192センチ。

体重はヒミツ☆

腹筋はエクササイズの成果で程よくシックスパック。

足は、市販のジーンズじゃ丈が短いくらい長いのよ。自慢だけどちょっと困ってもいるの。




そんなアタシがテレビに出たらどうなると思う?

しかもオネエ言葉。



すぐに人気者になっちゃって、料理本が発売されたわ。

レシピは総ページ数の1/3で、残りはアタシの写真集みたいなもんだったけど。



「ふわぁ~」

「どうしたの、アプリコットちゃん?」

「こうやって見ると、うらら先生って本当に美形なんですねぇ」


事務所のソファでアプリコットちゃんがアタシの写真集?を見て感動している。


「実物がここに居るんだから、生を見ればいいのに」

「や、美形すぎて直視できないっていうか?」

「アタシなんてマダマダよぅ~。芸能界には美形がわんさか居るじゃない」

「どんなに顔がキレイでも、うらら先生以上に魂までキレイな人は居ないです!」

「・・・・・・・・・まったくもう」



アプリコットちゃんの困ったところは、アタシを神聖視しすぎることね。

なんだかアタシのこと、妖精フェアリーとか天使エンジェルだと思っている節があるのよねぇ。

精神年齢は100歳過ぎだから、人間っていうより、妖精や天使じみているのかもしれないけど、アタシは生涯俗物よ。



「ああん! この白氷の騎士ってアタシソックリだと思わない!?」

「うらら先生のほうが、性格はいいですけど、似てますよねっ」



アタシとアプリコットちゃんは、乙女ゲームで遊んでいる。ソファの前にはでっかい液晶テレビ。そこからコードが伸びていてゲーム機本体が接続されている。

今攻略しているのは、銀髪に紫目のクールな騎士様。

クーデレなところがたまらないわ。


「アタシもクーデレ目指そうかしらっ」

「うらら先生は今が一番ステキですよ」

「そお? でもクーデレ捨てがたいわぁ~。

そうだ! 今度カレのコスプレしちゃおうかしらっ?」



アタシがアタシを俗物という所以ゆえん


それは、少女マンガも乙女ゲームもコスプレもダイスキなところよ!!

ま、他にも俗物な理由は挙げられるけどね。


「うらら先生コスプレするんですか?」

「ええ。そうだわっ、アプリコットちゃんも一緒に出ましょうよぉ~」

「わ、私も!」

「このゲームに出てくる『女王陛下の侍女』なんてどうかしら? 初心者向けじゃない?」

「メ、メイドですよね?」

「アプリコットちゃんのメイド服に、アタシの騎士装束! いつものお店に注文しなくっちゃね」


「! 私に作らせてください!」



アプリコットちゃんが挙手して叫んだ。



「うらら先生の衣装なら、誰よりもっ何よりも素晴らしく作れる自信がありますっ」



彼女、裁縫もプロ級だったわね。



さて、次こそ三人目の登場人物を・・・。


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