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067 球技大会とテスト

「球技大会?」

「えぇ。先ほど委員長会議でその旨が伝えられたわ」


 文化祭が終わり、お祭りムードも冷めてきたところで有栖さんから球技大会について告げられた。

 というのも金楼に球技大会というイベントはなく、今年が初の開催になるらしい。


「1クラス10人。やれることは限られているからくじ引きで種目が決まったわ。候補には卓球、サッカー、バレーボールなどがあったけれど……最終的に8人制サッカーに決まったわ」

「ほ、本当であるか!?」


 立ち上がったのは三国さん。このクラス唯一のサッカー部だ。活躍の場として心躍らせているのか、それとも……。


「ちなみに金楼には1学年3クラスが3学年だから9クラスしかない。だからトーナメント戦になり、優勝を目指すことになるわ」

「ちょ! ちょっと待った!」


 大声で遮ったのは吹雪さん。気になるところがあったらしい。


「それってつまり先輩ともやるわけだよな?」

「えぇ、もちろんよ」

「それは……まずいであるな」

「優勝は難しいかもね☆」


 私の知らないところで話が進んでいる。なんなんだいったい。


「どういうことか聞いてもいいかしら?」

「3年のB組には澤澄(さわすみ)っていう先輩がいるんだよ。その人、高校生でもう女子サッカー日本代表に選ばれているんだ。三国ちゃんなら知ってるだろ?」

「……うむ。はっきり言って別次元だ」


 優勝は絶望的ということか。まぁ球技大会なんだし、そんなに本気にならなくてもいいじゃんとは思うけど……なんかこのクラス、負けず嫌いが多いんだよなぁ。


「とにかく今伝えた通りだから。その前にやることがあるでしょう?」

「やること?」

「……2学期中間テスト。忘れたとは言わせませんわよ。テストの後に球技大会だから。忘れないこと」


 忘れてた……お祭りムードから抜け出せていなかったのは私たちの方だったか!

 そこから勉強の日々が2週間続いた。球技大会では負けても、テストでは勝ちたい。

 必死に勉強して、今回はお嬢さまから除外されたエレナにも頼った。親切に教えてくれるエレナは本当によくできた人だと思う。


 テスト当日を迎え、今までやってきたことをすべて打ち込んだ。

 その結果……

 現国・古文統合81点、数学ⅠA統合79点、物理基礎70点、日本史84点、コミュ英・筆記英統合73点……総合点387点!


 点数が前回より下がっているのは難しかったからだろうか。高校の勉強も本格化し、難易度が上がったのは自分では感じていた。

 だからこの順位の方は上がっている可能性がある! さぁ……何位だ!


『19位』


 やはり順位は1つ上がっていた。1つだけだけど、ようやく抜け出したぞ20番台!

 私は少しだけニヤッとして、次のテストに思いを馳せた。


 〜テスト結果〜

 天月歌子  12位→13位→10位

 海咲マリン 24位→21位→22位

 神村巫女  9位→8位→8位

 御陵院有栖 1位→1位→1位

 土御門柚子 15位→15位→15位

 慎見結衣  29位→20位→19位

 本郷エレナ 3位→3位→4位

 三国若菜  18位→14位→17位

 桃園藍   7位→9位→6位

 吹雪・ヤルクスベリ 30位→28位→30位

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