042 テスト返却
色々ゴタゴタした宿泊学習が終わり、私たちに平穏が訪れ……るわけでもなく、すぐにテスト期間に入った。
金楼はお嬢様学校なだけあって、普通の高校よりレベルは高い。さらに学年に30人しかいないから、たとえ30位といういい感じの数字をとっても最下位なのだ。
真ん中でも15位か……めっちゃハードル高く感じる。というものの、実はもうテストは終わっている。
今日、そのテストの結果が返ってくるのだ。ちなみに上位10人は廊下に張り出されるらしい。そこまで高望みはしてないけど。
頼む……なんとか20位より上、欲を言えば10位付近にいてくれ!
「よし、テストを返却する」
教科担当からでなく、担任の佐藤先生から全教科を返されるらしい。復習は自分でできるよね? ということだろう。
さぁ……点数は!
現国・古文統合72点、数学ⅠA統合65点、物理基礎68点、日本史81点、コミュ英・筆記英統合64点……総合点350! 悪くはないぞ!
「結衣さんどうでしたか?」
「あぁ、まぁまぁかな」
ちらっとエレナの答案を見ると90点後半がずらりと並んでいた。レベルが違うとはまさにこのこと。まぁエレナと競っても仕方がないか。
「んじゃ次は点数と平均点と順位が書かれた紙を渡すからな」
きた、順位だ! ここでそこそこの順位を取って、お嬢様たちに一泡吹かせてやる!
佐藤先生から紙を受け取り、座席に座って深呼吸する。さぁ、30人中何位だ……!
『29位』
……ドベ2? え? そこそこの点取ったよね? って平均点高すぎるだろ! まぁまぁ難しい問題あったぞ!
「よ〜、結衣ちゃん。テストどうだった? おっ、僕より一個上じゃないか」
「吹雪さん勝手に覗くのは……って一個上?」
「あぁ、僕30位だから」
ほぼ全部の教科で50点付近だった吹雪さん。あ、あれ〜? 優秀ではなかったの!?
次回こそはお嬢様に目にモノ見せてやる。そう誓うテスト返却なのでした。
〜テスト結果〜
天月歌子 12位
海咲マリン 24位
神村巫女 9位
御陵院有栖 1位
土御門柚子 15位
慎見結衣 29位
本郷エレナ 3位
三国若菜 18位
桃園藍 7位
吹雪・ヤルクスベリ 30位
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三色ライトと申します!