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「神」対「凡人」 その1

「おやおや、これは皆様お揃いで!」



スーツ姿の依代は煽るような口調で三人に向けて叫んだ。余裕を持った、人を小馬鹿にしたような態度である。多田乃は苛立ちから顔をしかめた。



「これらはあんたの仕業か?依代大先生」


「もう少しスマートに行きたかったが、計算が狂ってしまったようだな。しかし多田乃盆迅(ただのぼんじん)、貴様も中々しぶといな」


「勝手に人を殺すのは止めてほしいな。というかもう死んでいるから関係ない。例え何度殺されようが復活してやるさ」


「フフフフフフ…この世界の真実を知ったか。だが、私と戦おうなど無意味だ。「神」と「凡人」ではレベルが違いすぎる」


「何だと…?!」



依代の態度に多田乃の苛立ちが更に募る。依代は自分の右腕に巻かれた黒のバンドを二回叩いてボウガンを取り出した。多田乃も呼応するように自分のバンドを叩いて大鎌を取り出す。



「確かお前も、「神具」を持っていたな…!他の異世界転生討伐代行者(チートバスター)から奪ったものか?」


「奪う…?まあ、貴様ら凡人のニュアンスとしては正しいかもな。私からしたら返してもらったが正解だがね」



多田乃はゆっくりとボウガンを持つ依代へと間合いを取るために歩み寄る。



「多田乃君、ボウガンの矢に注意するんだ!当たると結晶化するぞ!」


「…分かってるよ。同じ「神具」を持つ者だからな…」



アラン・スミシーの言葉を受けて多田乃の鎌を持つ手に力が入る。依代はボウガンを多田乃に向けると躊躇なく発射した。



「来る!!」



多田乃は瞬時にボウガンの矢の軌道を読んで避ける。が、矢は一本だけではない。何と依代が撃った逆方向からも矢が何発も多田乃に飛んで来た。


慌てて多田乃はバンドを捻って時間を止めると矢を鎌で弾き返して応戦した。が、気づけば自分の周囲にボウガンの矢が配置されている。



「こ、こいつ…一発しか引き金を引いていないはずなのに、いつの間に…!」


「いっただろ?「神」と「凡人」とではレベルが違いすぎるのだよ」



多田乃が驚愕していると依代の声が響いた。時間が止まった空間で多田乃と同じように動けている。



「なぜだ!?例え異世界転生者(チート)異世界転生討伐代行者(チートバスター)であっても動けるまでにタイムラグがあるはずなのに…!」



多田乃が焦っていると、多田乃の周りを囲んでいるボウガンの矢が一斉に動き出した。

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