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多田乃の覚醒

異世界転生者(チート)だと!?何のことをいっている?」



多田乃は声の主に対して疑問をぶつけた。しかし声の主は答えることなく、異世界転生者(チート)を始末せよと連呼し続ける。多田乃が恐る恐る動きの止まった武装集団に近づくと、ぎこちないながら体を動かそうとしていることに気づいた。驚いた多田乃は背を向けて這って逃げようとする。



『逃げるな!異世界転生者(チート)共の動きがそろそろ解除される。奴等を足止めできるのはほんの僅か。止まったこの空間で動けるのは神具を持つ者と異世界転生者(チート)のみ。素早く奴等を排除するのだ』


「どうやって!?足も動かせない上、武器もないんだぞ!いい加減なことをごちゃごちゃいうな!!」


『君は神具を持つ者。足の傷など瞬時に回復できる。武器はバンドを二回叩くのだ。それで十分だ』


「バンドを二回…」



多田乃はダイブ前に出した鎌の存在を思い出した。と同時に武装集団が動き出し始める。多田乃は慌ててバンドを二回叩いた。すると、先のように宙から大鎌が現れた。動けるようになった武装集団が鎌を持つ多田乃を見て驚愕する。



「貴様…いつの間に其処に逃げた?それにソイツは何処から?」


「チッ、ちょこまかとしやがって!大人しくしやがれ!」



迷彩服の男が多田乃の両肩にライフルを向けて発砲した。多田乃は反射的に鎌を振って弾をはじき返した。迷彩服の男が慌ててライフルを乱射する。



「何だテメエ!!生意気な野郎だ!」


「俺たちも加勢する!」



軍服の男も猟銃を発砲し、モヒカンの男も火炎放射器を多田乃へ向ける。


多田乃は衝動的に立ち上がった。先程撃ち抜かれたはずの足がしっかりと動く。多田乃は瞬時に迷彩服の男に接近すると迷うことなく男の頚に向けて鎌を振った。



「えっ!?」



迷彩服の男が声を上げたと同時にその首が宙へ飛んだ。血飛沫が上がることはなく、男の首と体は石膏のように白く硬直した。そして多田乃が男の体に触れると粉々に砕け散り消滅した。



「て、テメエ…何をした?」


「ば、バカな。こんなことがあっていい訳が…」



仲間が一瞬で倒されたことに残されたモヒカンの男と軍服の男の動きが止まる。この光景に多田乃の目付きが鋭く変わった。



「成る程…そうか…」



鎌を持つ多田乃の腕に力が入る。軍服の男は猟銃を向けて再び多田乃へ発砲した。



「無駄だ、異世界転生者(チート)共」



多田乃は猟銃の銃弾の軌道から外れると軍服の男の懐に飛び込み、瞬時に首をはねた。先程の迷彩服の男と同様に石膏のようになって砕け散る。


この様子に腰を抜かしたモヒカンの男がバキーに向かって撤退を叫ぶ。すると多田乃はバキーに向かい、運転手ごとバキーを両断した。爆発と炎が辺りを包む。


モヒカンの男に先程の威勢の良さはなく、多田乃の変貌ぶりに恐怖し怯えきって震えている。多田乃はモヒカンの男に近づく。



「く、来るな…。い、命だけは、助け、て…」


「お前は異世界転生者(チート)か?」


「う、…な、何故それを…?」


「どうしてこんなことをしている?」


「俺たちは前世でも快楽の為に殺戮を繰り返していたんだ…結局逮捕されて処刑されたが、あの時の快楽を忘れられなくてね…アイツらと組んでやりたい放題やってた…警察も手出しなんかできない。正に俺たちにとって此処は天国だったのに、よ…」


「…救いようのない屑どもだな…」



モヒカンの男が激昂して多田乃に襲いかかる。が、多田乃は冷静に避けるとモヒカンの男の腹部に鎌を突き立てた。モヒカンの男は苦悶の表情を浮かべるが、多田乃は容赦なく男の胴体を両断した。男は断末魔の叫び声を上げたが、程なくして石膏のようになって砕け散った。男たちを始末した多田乃は深呼吸して、その場にしゃがみこんだ。

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