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チートバスターハンター
「で、そのアラン・スミシーが何故僕に忠告するんだ?」
「話せば長くなるが、結論からいうと私は君を救いたいんだよ」
「はあああ?」
多田乃は思わず目が点になった。この黒猫は一体何をいっているのだ。
「君はまだ間に合う。これ以上無駄なチート狩りは辞めたまえ。本当に取り返しがつかなくなるぞ」
「余計な御世話だ!『神』の意思に逆らえというのか!?」
「その『神』がまともじゃないのを私は知っているからね」
「チッ…言わせておけば…」
多田乃は鎌を持つ手に力を込める。だが、アラン・スミシーの表情は極めて真面目だ。
「近々君の前に対異世界転生討伐代行者狩人が現れる。奴は慈悲のない冷酷な狩人だ。狙われたら最後、一溜りもないだろう」
「チートバスターハンターだと!?」
多田乃は黒猫の言葉に耳を疑った。今度は自分が狙われる立場になっただと…?
「是非とも気をつけてくれたまえ」
そういうとアラン・スミシーの体から巨大な羽根が生えた。多田乃が呆気に取られているとアラン・スミシーは空高く舞い上がった。
「そろそろ時間だ。また会おう、多田乃君」
「ま、待て!また、とはどういうことだ!?」
「では一旦さらば」
アラン・スミシーは上空へと消えていった。様々な疑問が浮かぶ中、多田乃はただアラン・スミシーを見送ることしかできなかった。




