チーム結成 ~誓い~
キングのバイクが仕上がって来たのだが、イマイチ調子が悪いので、皆で、学校をサボって響の家で、修理することに!
響パパと一緒、食事をしたり、お話をしたりしながら、各々が誓いをたて、バイクチームを結成することに!
響と麗が、いつもの駄菓子屋の裏にバイクを停めていると、聞きなれない集合菅の音が近づいてきた!
「シフトダウンしてんな?こっちに来るな?誰だ~?」
真紅のZ400FXであった。
「キングか?」
「響ちゃん、麗どうよ?決まってだろ?」
「おーフェックス、仕上がったん?」
「真紅のフェックスシブ過ぎんな!」
「やっと外装が仕上がってよ!純正カラーの真紅!最高だろ?」
「ヤッパフェックス格好いいな!」
「おはよう~!」
「オッス!舞、どうよフェックスの乗り心地は?」
「うーん?何か、ずっとシャリシャリ音がなってるし、信号待ちでストンとエンストするし、古いバイクってこんなものなの?
何か、加速も速いって感じしないけど、」
「マジで?シャリシャリはチェーンじゃねえ?」
響た麗が、しゃがみこんで見てみる。
「スゲー錆びてんぞ、チェーンも伸びきってだるんだるんだし!このフェックスどこで買った?オーバーホールしてたんじゃなかったん?」
「これは、先輩に下ろして貰ったんだよ!外装が紫だったから、塗装に出して、純正カラーにしてもらってんだよ!」
「車検あと1年弱残ってるから、大丈夫かと思ってオーバーホールとかは一切してないんだけど!」
「その先輩ってバイク良く弄ってた?」
「いや、喧嘩は強かったけど、バイクはそんなに詳しくなかったかもな?」
「ちっと、俺に乗らせてくれっか?」
と響がバイクにまがってエンジンをかける。
「アイドリング低いな?安定もしてないし?エンジンちょっと音出てっかも?まあ、カワサキだからありか?
チラッと走ってきていいか?」
「おー頼む!」
響がそこら辺を一周して戻ってきた。
「どうよ?」
「多分、点火時期狂ってんな!ブレーキの効きもイマイチだし!これ、舞乗っけて走んなら、危ねーぞ!」
「オイル交換もしってかわかんねぇな?」
「これから、ウチ行って見てやんよ!」
「マジで?頼むよ!」
「私も行く行く!!響くんち行ってみたい!」
「キング、金持ってっか?帰りにホームセンターでオイル買ってくべ、ウチにフォーストオイル少ししかなかったから!」
竜太と信也、和美も到着!!
「おーフェックスじゃん?とうとう仕上がったん?」
「おー!でも、調子悪いから、響ちゃんちこれから行って見て貰うんだよ!」
「マジで?俺も行く!」
「うちらも当然行く行く!!ギャッハハハ!」
「しょうがねぇーな?じゃあ皆で行くか?」
「麗、ももかとりおなどうすっかな?」
「連絡してみるよ!」
「ももか?今から皆で響ちゃんち行って、キングのバイク直すんだけど、行くか?りおなもいくかな?」
「皆って舞や和美も?」
「そうそう!」
「はーい!行く行く!!今どこ?」
「駄菓子屋野村の裏だよ」
「分かった!りおな連れて行くから待ってて!!」
「じゃあね~!」
「響ちゃん、ももかとりおな、ここに来るから待っててだって!」
「おし、ももか逹来たら、行くか?」
「途中ホームセンター寄るから。」
一同つるんで、響の家に!
「着いたから、店の裏にガレージ有るから、バイクそっちに持ってくよ。女の子達は、ここで一回降りてくれ!」
バイクの音に気付き、響ちゃんパパが外に出てきた。
「おーどうした?お前ら学校はよ?」
手を振りながらももかとりおなが、パパの元に。
「パパおはよう!」
「パパおはよう!うるさかった?ごめんね!起こしちゃった?」
「ちょっと前に起きてたから!それより大人数でどおした?」
「すみません!自分のバイクが調子悪くて、そしたら響ちゃんが彼女乗せてんのに、そんなんじゃあぶないから、見てやるって言うので。」
「そっか?彼女乗せて調子悪いバイクで走ったら駄目だな!自分一人で、転けるのも、事故るのも、それはしょうがないけど、自分の大切な人を危険にさらしちゃ駄目だ!そりゃ授業出るのより、バイク直す方が大切だな!バチッと直していきな!」
「はい!ありがとうございます!」
「流石おっちゃん!」
「ツーカ!麗お前は何してる?」
「え?俺は手伝いだよ!」
「ただのサボりだろうが?まったく!」
一同大笑い!
するとももかが
「パパ起きたばっかりなら、朝ごはん食べてないでしょ?ももかが作ってあげるよ!」
「おー悪な!」
「じゃあ、私達も手伝うよ!」
「キャッキャツ~!私も響パパにつくっちゃうか~?」
「和美お前作れんのかよ?」
「あ?和美はこれでも滅茶苦茶女子力たけーかんな!ウケんだろ?そのギャップがまた、たまんねーんだけどな!ギャッハハハ!」
「マジか!」
「どうせなら、皆の分のブランチ作っちゃう?」
「おー舞、ナイスアイデア!」
すると、りおなが
「パパお腹すいた?ちょっと遅くなっても平気?」
「おー平気平気!!うちの娘達は優しいなぁ!ははははは!」
「響パパ超可愛いんだけど?キャッキャツ~!私も娘なるなる!」
「私もなる!!私の安全が優先だから、授業出ないでバイク直せなんて、普通言う大人いないもんね!響パパ最高!!」
「うっしや!私達は買い出し行ってくるか?」
「あー!どうせなら、庭でバーベキューやんない?」
「パパバーベキューコンロあったよね?」
「あう!あるある!じゃあ、パパが買い出し手伝ってやんよ!よっしゃ!娘ども車に乗り込め~!」
「いぇ~い!!最高!」
「じゃあね~!皆、パパと買い出し行ってくるね!」
「おー宜しく!」
響パパの愛車、ダルマセリカに皆乗り込んで買い出しに出発していった!
「響の親父さんダルマセリカ乗ってるん?滅茶苦茶渋いじゃん!」
「車にバイクに大好きだかんな!」
「あのカバーかかってる、単車は?」
「あれは親父の SS750H2 だよ!」
「あれは、股がらせてくれねぇけどな!」
「ちょっと見ていーい?」
「良いけど、傷つけんなよ?」
「おっちゃん怒っと鬼より怖え~かんな!」
「おう!あれは、怪獣より強えーな!」
「マジか?」
「うっしや!キングとりあえず、チェーンは張って、磨いてオイル刺したから大丈夫かな?」
「でも、もう少ししたら、チェーンとスプロケ交換した方が良いかな?」
「次チェーン伸びて来たら、交換してやんよ!それまでに、チェーンとスプロケ新品ストックしとけよ!」
「サンキュー!分かった!」
「オイルも抜けきったから、オイル入れてオイル交換もオッケーだな」
「次はポイントいくか!」
「俺たちもソロソロチーム名とか考えちゃう?」
「おー良いね!」
「お揃いのドカジャン作ろうぜ!」
「響ちゃん、あのガレージの奥に飾ってあるデッカイ旗なに?」
「おーあれは、親父が若い頃やってた暴走族のチームの旗だよ。」
「紫煙」て言うの?
「格好いいじゃん?でも、聞かない名前だね?」
「おー何でも初代だけで解散したみたいだかんな!」
「理由は教えてくんないけどな!」
「ふーん!ねぇ この紫煙、俺たちで復活させない?」
「超格好良くない?」
「おーいいじゃん? 響ちゃんどうよ?」
「格好良いけどな?親父が何て言うかな?」
「聞いてみっか?」
「イエーイ!ただいま~!」
「食材下準備したら、バーベキューやるからね!」
「少しだけど、お酒も買って来ちゃった~!」
「アルコールが完全に抜けるまでは、絶対バイクには乗せないって言われたけどね!」
「あ?そこ~?未成年が!とかでなくて?」
「うっし!ポイント調整オッケー!エンジンかけてみっか?」
デゥルン!
ウォン!ウォン!
舞が近づいてきた。
「スゴーイ!音もさっきと全然違う!何か強そうな音になってる!!」
「おーアイドリングも安定してんな!エンジンの音もちっと静かになっかもな?」
「エンジンオイルも腐ってたぞ!交換して良かったよ!」
「キングチラッと試運転してきていいか?」
「おー!頼む!」
「響くん、私も違い見てみたいから後ろちょっと乗せて?」
「おー!チラッと一周だけだけどな?後ろ乗ってちゃんと捕まってろよ!」
「うん、分かった!」
響と舞はFXで軽く近所を一周してきた、明らかに調子が良くなってるのが分かった!
「ただいま~!雄ちゃん!!超速くなってるよ!少ししか走ってないけどもろ分かる!」
「キング絶好調だよ!後、チラッとフロントブレーキ見て終了だな!」
「サンキュー!響ちゃん!俺のフェックス最高!!」
「皆~!下準備出来たよ!」
「皆運ぶの手伝って!麗!コンロ炭火に火を起こしておいてね!」
「はいよ!」
「キング、ブレーキパッドはまだ大丈夫みてーだな!キャリパーのオーバーホールは部品がないからまた、今度な!これもストックしとけよ!キングの都合の良いときにでも、やってやるからよ。ブレーキオイルだけ交換してエア抜きしておくか?」
「響ちゃん、本当にサンキューな!」
「うっし!終了!あっ後、プラグ見とくか?」
「オッケー!キング後ろ乗れ!もっう一回試運転いくぞ!」
ぐるりと回って響とキングが帰ってきた。
「スゲー!超速いじゃん!俺のフェックス!」
信号で止まってもエンストしないし!音も最高だし!」
「ブレーキも全然効くようになったな!もしかしたらエア噛んでたのかもな?」
丁度バーベキューのスタンバイも終了し、バーベキュースタート。
「ギャッハハハ、昼間からバーベキューにビールなんて最高だな?」
「信也お前も焼くの手伝え!」
「おーし!お前らガンガン食ってガンガン飲め~!」
「おっちゃんサンキュー!」
「響と麗の分は給料から天引きな?」
「おっちゃんそりゃないよ~!」
ははははは!
「親父、うちらバイクのチーム作るんだけどよ、チーム名紫煙にしてもいいかな?」
「別に暴走族やるつもりじゃないだけど」
「皆がそうしたいって言ってんだけど!」
・・・・・
ちよっとの沈黙の後、響パパが口を開いた!
「まあ、今の時代だから、昔みたいな抗争とかはないだろうしな、それでも、お前らみたいなナリして、単車転がしてれば、他所のチームと問題起こしたりとかは必ず出てくるぞ!
その時に絶対、この娘逹を危険な目に合わせるんじゃないぞ!
どんな事になっても、絶対守り抜ける自信はあるか?絶対に危険な目に合わせないって、誓えるか?
後、お前らもだ、バイクに乗ればスピードを出したくなる、スピードを出すなとは言わない、ただ、自分の力量を過信するな!
また、バイクはきちんと整備してないと、命を落とす事になる!だから、バイクは常にメンテナンスを心得て、自分の大切な人を乗せるなら尚更だからな!
その事を肝に命じて、俺に誓えるなら、紫煙というチーム名をお前らにくれてやる!」
「雄大?どうだ?」
「はい!誓います!」
「竜太は?」
「はい!誓います!」
「信也?」
「誓います!」
「うっし!分かった!紫煙をくれてやる!」
「お前ら、男同士の約束だかんな?約束破ったら俺は怪獣より強えーかんな?」
「イエーイ!カンパーイ!!響パパ最高~!」
ももかが口を開いた
「そうそう、昔響ちゃんと麗が喧嘩してる相手に私が捕まって、二人で、四、 五十人相手にして、本当にボロボロになって私を助けてくれた時あったんだけど、帰ってきた後、響ちゃんと麗はパパに私を巻き込んだって事で、更にボコボコにされて、私の親に二人をつれて土下座しに来たときあったもんね!
顔の形が原型無かったもんね?その後、入院したんだっけ?」
「確かにあのときは、俺も響ちゃんも、確実に死んだと思ったね!お前ら、マジで、オッチャン怪獣より怖えーかんな?気を付けろよ!」
「麗お前もだよ!」
ははははは!
「じゃあよ!紫煙結成を祝って、カンパーイ!!」
「カンパーイ!!」
こうして、悪ガキたちの最高のチーム 紫煙がスタートしたのであった!