表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
紫の煙   作者: いったく
8/38

チーム結成 ~誓い~

キングのバイクが仕上がって来たのだが、イマイチ調子が悪いので、皆で、学校をサボって響の家で、修理することに!

響パパと一緒、食事をしたり、お話をしたりしながら、各々が誓いをたて、バイクチームを結成することに!

響と麗が、いつもの駄菓子屋の裏にバイクを停めていると、聞きなれない集合菅の音が近づいてきた!


「シフトダウンしてんな?こっちに来るな?誰だ~?」


真紅のZ400FXであった。


「キングか?」


「響ちゃん、麗どうよ?決まってだろ?」


「おーフェックス、仕上がったん?」

「真紅のフェックスシブ過ぎんな!」


「やっと外装が仕上がってよ!純正カラーの真紅!最高だろ?」


「ヤッパフェックス格好いいな!」


「おはよう~!」


「オッス!舞、どうよフェックスの乗り心地は?」


「うーん?何か、ずっとシャリシャリ音がなってるし、信号待ちでストンとエンストするし、古いバイクってこんなものなの?

何か、加速も速いって感じしないけど、」


「マジで?シャリシャリはチェーンじゃねえ?」


響た麗が、しゃがみこんで見てみる。


「スゲー錆びてんぞ、チェーンも伸びきってだるんだるんだし!このフェックスどこで買った?オーバーホールしてたんじゃなかったん?」


「これは、先輩に下ろして貰ったんだよ!外装が紫だったから、塗装に出して、純正カラーにしてもらってんだよ!」

「車検あと1年弱残ってるから、大丈夫かと思ってオーバーホールとかは一切してないんだけど!」


「その先輩ってバイク良く弄ってた?」


「いや、喧嘩は強かったけど、バイクはそんなに詳しくなかったかもな?」


「ちっと、俺に乗らせてくれっか?」

と響がバイクにまがってエンジンをかける。


「アイドリング低いな?安定もしてないし?エンジンちょっと音出てっかも?まあ、カワサキだからありか?

チラッと走ってきていいか?」


「おー頼む!」


響がそこら辺を一周して戻ってきた。


「どうよ?」


「多分、点火時期狂ってんな!ブレーキの効きもイマイチだし!これ、舞乗っけて走んなら、危ねーぞ!」

「オイル交換もしってかわかんねぇな?」

「これから、ウチ行って見てやんよ!」


「マジで?頼むよ!」


「私も行く行く!!響くんち行ってみたい!」


「キング、金持ってっか?帰りにホームセンターでオイル買ってくべ、ウチにフォーストオイル少ししかなかったから!」


竜太と信也、和美も到着!!


「おーフェックスじゃん?とうとう仕上がったん?」


「おー!でも、調子悪いから、響ちゃんちこれから行って見て貰うんだよ!」


「マジで?俺も行く!」

「うちらも当然行く行く!!ギャッハハハ!」


「しょうがねぇーな?じゃあ皆で行くか?」


「麗、ももかとりおなどうすっかな?」


「連絡してみるよ!」


「ももか?今から皆で響ちゃんち行って、キングのバイク直すんだけど、行くか?りおなもいくかな?」


「皆って舞や和美も?」


「そうそう!」


「はーい!行く行く!!今どこ?」


「駄菓子屋野村の裏だよ」


「分かった!りおな連れて行くから待ってて!!」

「じゃあね~!」


「響ちゃん、ももかとりおな、ここに来るから待っててだって!」


「おし、ももか逹来たら、行くか?」

「途中ホームセンター寄るから。」


一同つるんで、響の家に!


「着いたから、店の裏にガレージ有るから、バイクそっちに持ってくよ。女の子達は、ここで一回降りてくれ!」


バイクの音に気付き、響ちゃんパパが外に出てきた。


「おーどうした?お前ら学校はよ?」


手を振りながらももかとりおなが、パパの元に。


「パパおはよう!」

「パパおはよう!うるさかった?ごめんね!起こしちゃった?」


「ちょっと前に起きてたから!それより大人数でどおした?」


「すみません!自分のバイクが調子悪くて、そしたら響ちゃんが彼女乗せてんのに、そんなんじゃあぶないから、見てやるって言うので。」


「そっか?彼女乗せて調子悪いバイクで走ったら駄目だな!自分一人で、転けるのも、事故るのも、それはしょうがないけど、自分の大切な人を危険にさらしちゃ駄目だ!そりゃ授業出るのより、バイク直す方が大切だな!バチッと直していきな!」


「はい!ありがとうございます!」


「流石おっちゃん!」


「ツーカ!麗お前は何してる?」


「え?俺は手伝いだよ!」


「ただのサボりだろうが?まったく!」


一同大笑い!


するとももかが


「パパ起きたばっかりなら、朝ごはん食べてないでしょ?ももかが作ってあげるよ!」


「おー悪な!」


「じゃあ、私達も手伝うよ!」

「キャッキャツ~!私も響パパにつくっちゃうか~?」


「和美お前作れんのかよ?」


「あ?和美はこれでも滅茶苦茶女子力たけーかんな!ウケんだろ?そのギャップがまた、たまんねーんだけどな!ギャッハハハ!」


「マジか!」


「どうせなら、皆の分のブランチ作っちゃう?」


「おー舞、ナイスアイデア!」


すると、りおなが

「パパお腹すいた?ちょっと遅くなっても平気?」


「おー平気平気!!うちの娘達は優しいなぁ!ははははは!」


「響パパ超可愛いんだけど?キャッキャツ~!私も娘なるなる!」


「私もなる!!私の安全が優先だから、授業出ないでバイク直せなんて、普通言う大人いないもんね!響パパ最高!!」


「うっしや!私達は買い出し行ってくるか?」


「あー!どうせなら、庭でバーベキューやんない?」

「パパバーベキューコンロあったよね?」


「あう!あるある!じゃあ、パパが買い出し手伝ってやんよ!よっしゃ!娘ども車に乗り込め~!」


「いぇ~い!!最高!」


「じゃあね~!皆、パパと買い出し行ってくるね!」


「おー宜しく!」


響パパの愛車、ダルマセリカに皆乗り込んで買い出しに出発していった!


「響の親父さんダルマセリカ乗ってるん?滅茶苦茶渋いじゃん!」

「車にバイクに大好きだかんな!」


「あのカバーかかってる、単車は?」


「あれは親父の SS750H2 だよ!」

「あれは、股がらせてくれねぇけどな!」


「ちょっと見ていーい?」


「良いけど、傷つけんなよ?」


「おっちゃん怒っと鬼より怖え~かんな!」

「おう!あれは、怪獣より強えーな!」


「マジか?」


「うっしや!キングとりあえず、チェーンは張って、磨いてオイル刺したから大丈夫かな?」

「でも、もう少ししたら、チェーンとスプロケ交換した方が良いかな?」

「次チェーン伸びて来たら、交換してやんよ!それまでに、チェーンとスプロケ新品ストックしとけよ!」


「サンキュー!分かった!」


「オイルも抜けきったから、オイル入れてオイル交換もオッケーだな」


「次はポイントいくか!」


「俺たちもソロソロチーム名とか考えちゃう?」


「おー良いね!」

「お揃いのドカジャン作ろうぜ!」


「響ちゃん、あのガレージの奥に飾ってあるデッカイ旗なに?」


「おーあれは、親父が若い頃やってた暴走族のチームの旗だよ。」


紫煙(しえん)」て言うの?

「格好いいじゃん?でも、聞かない名前だね?」


「おー何でも初代だけで解散したみたいだかんな!」

「理由は教えてくんないけどな!」


「ふーん!ねぇ この紫煙、俺たちで復活させない?」

「超格好良くない?」


「おーいいじゃん? 響ちゃんどうよ?」


「格好良いけどな?親父が何て言うかな?」

「聞いてみっか?」


「イエーイ!ただいま~!」


「食材下準備したら、バーベキューやるからね!」

「少しだけど、お酒も買って来ちゃった~!」


「アルコールが完全に抜けるまでは、絶対バイクには乗せないって言われたけどね!」


「あ?そこ~?未成年が!とかでなくて?」


「うっし!ポイント調整オッケー!エンジンかけてみっか?」


デゥルン!

ウォン!ウォン!


舞が近づいてきた。

「スゴーイ!音もさっきと全然違う!何か強そうな音になってる!!」


「おーアイドリングも安定してんな!エンジンの音もちっと静かになっかもな?」

「エンジンオイルも腐ってたぞ!交換して良かったよ!」


「キングチラッと試運転してきていいか?」


「おー!頼む!」


「響くん、私も違い見てみたいから後ろちょっと乗せて?」


「おー!チラッと一周だけだけどな?後ろ乗ってちゃんと捕まってろよ!」


「うん、分かった!」


響と舞はFXで軽く近所を一周してきた、明らかに調子が良くなってるのが分かった!


「ただいま~!雄ちゃん!!超速くなってるよ!少ししか走ってないけどもろ分かる!」


「キング絶好調だよ!後、チラッとフロントブレーキ見て終了だな!」


「サンキュー!響ちゃん!俺のフェックス最高!!」


「皆~!下準備出来たよ!」


「皆運ぶの手伝って!麗!コンロ炭火に火を起こしておいてね!」


「はいよ!」


「キング、ブレーキパッドはまだ大丈夫みてーだな!キャリパーのオーバーホールは部品がないからまた、今度な!これもストックしとけよ!キングの都合の良いときにでも、やってやるからよ。ブレーキオイルだけ交換してエア抜きしておくか?」


「響ちゃん、本当にサンキューな!」


「うっし!終了!あっ後、プラグ見とくか?」


「オッケー!キング後ろ乗れ!もっう一回試運転いくぞ!」


ぐるりと回って響とキングが帰ってきた。


「スゲー!超速いじゃん!俺のフェックス!」

信号で止まってもエンストしないし!音も最高だし!」


「ブレーキも全然効くようになったな!もしかしたらエア噛んでたのかもな?」


丁度バーベキューのスタンバイも終了し、バーベキュースタート。


「ギャッハハハ、昼間からバーベキューにビールなんて最高だな?」

「信也お前も焼くの手伝え!」


「おーし!お前らガンガン食ってガンガン飲め~!」


「おっちゃんサンキュー!」


「響と麗の分は給料から天引きな?」


「おっちゃんそりゃないよ~!」


ははははは!


「親父、うちらバイクのチーム作るんだけどよ、チーム名紫煙にしてもいいかな?」


「別に暴走族やるつもりじゃないだけど」


「皆がそうしたいって言ってんだけど!」


・・・・・


ちよっとの沈黙の後、響パパが口を開いた!


「まあ、今の時代だから、昔みたいな抗争とかはないだろうしな、それでも、お前らみたいなナリして、単車転がしてれば、他所のチームと問題起こしたりとかは必ず出てくるぞ!

その時に絶対、この娘逹を危険な目に合わせるんじゃないぞ!

どんな事になっても、絶対守り抜ける自信はあるか?絶対に危険な目に合わせないって、誓えるか?

後、お前らもだ、バイクに乗ればスピードを出したくなる、スピードを出すなとは言わない、ただ、自分の力量を過信するな!

また、バイクはきちんと整備してないと、命を落とす事になる!だから、バイクは常にメンテナンスを心得て、自分の大切な人を乗せるなら尚更だからな!

その事を肝に命じて、俺に誓えるなら、紫煙というチーム名をお前らにくれてやる!」


「雄大?どうだ?」


「はい!誓います!」


「竜太は?」


「はい!誓います!」


「信也?」


「誓います!」


「うっし!分かった!紫煙をくれてやる!」

「お前ら、男同士の約束だかんな?約束破ったら俺は怪獣より強えーかんな?」


「イエーイ!カンパーイ!!響パパ最高~!」


ももかが口を開いた

「そうそう、昔響ちゃんと麗が喧嘩してる相手に私が捕まって、二人で、四、 五十人相手にして、本当にボロボロになって私を助けてくれた時あったんだけど、帰ってきた後、響ちゃんと麗はパパに私を巻き込んだって事で、更にボコボコにされて、私の親に二人をつれて土下座しに来たときあったもんね!

顔の形が原型無かったもんね?その後、入院したんだっけ?」


「確かにあのときは、俺も響ちゃんも、確実に死んだと思ったね!お前ら、マジで、オッチャン怪獣より怖えーかんな?気を付けろよ!」


「麗お前もだよ!」


ははははは!


「じゃあよ!紫煙結成を祝って、カンパーイ!!」


「カンパーイ!!」


こうして、悪ガキたちの最高のチーム 紫煙がスタートしたのであった!

評価をするにはログインしてください。
この作品をシェア
Twitter LINEで送る
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ