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紫の煙   作者: いったく
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ももか & 麗

明日のツーリングにももかとりおなでお弁当を作って持って行くために、ももかの家に行った際、麗達の昔の写真を見せてもらう事に!

そこで大切な一枚の写真を見せてもらい、麗とももかの心の繋がりの原点となる話を聞く!

「ももか、りおな、明日の祭日ツーリングでも行かねぇ?」


「はーい行く行く!!」


「嬉しい!何処連れてってくれるの?」


「そうだなあ?房総の方でも行って見るか?」


「やった~!じゃあお弁当作って持っていこう!」


「すごーい!でも私そんなにお料理上手じゃないよ!」


「じゃあ、りおなちゃん、今夜うちに泊まって一緒に作ろうよ!」

「買い出しから一緒に行ってさあ!材料費は、この間のSNSの配信でちょっとお小遣い入ってるから気にしないでよいよ!」


「えっ?そんなの悪いよ!大丈夫大丈夫!あんたが歌ってるの流してお小遣い入ってるから!キャハ!」


「ももかは稼いでるから大丈夫だよ!その代わり俺たち使って稼いでも、何も文句言えないけどね!」


「それにももかの女子力は半端ねぇぞ!!」


「まあね!楽しみになって来たぞ!」


「そうだ!麗のバイクのマフラーが手に入ったから、うちに来いってお父さんが言ってたよ!」


「まじで、じゃあ今日俺も、ももかの家でマフラー付け替えちゃおうかな!」


「おーじゃあ、俺も行って手伝ってやんよ!」


「じゃあ、帰りに材料買うから、響ちゃん、麗お買い物手伝ってね!」


「おー分かった!」


四人は放課後、買い物をしてももかの家に。


「いっぱい買っちゃったね?お金大丈夫だった?」


「大丈夫!大丈夫!お家入って入って!」


「ももか、おっちゃんの所顔出してくんよ!」


「分かった!」


ももかの家は、解体屋をやっており、自宅の隣に工場と事務所が併設されていた。


「おっちゃん、チィース!!マフラー見にきたよ!」


「おー悪ガキ共青春してるか?はっはっはっは!!」


「バブツーのマフラーどうしたの?」


「おー昔の仲間がガレージ片付けてたら、出てきた見たいで誰か乗ってる奴いたらあげてって、くれたんだよ!」


「一応サビサビだったから、サビ落として塗っておいたぞ!」


「おっちゃんありがとう!」


「おっしゃ、麗早速付けてみんべ!」


「でも、俺がやったバブツー綺麗に乗ってんな?」


「あったり前じゃんか?俺の宝物だかんね!」

「超絶好調だよ!」


「響のケッチもピカピカじゃんか?おやっさんが乗ってたやつなのにな!」


「でも、やっぱりマメに弄ってないと、すぐ調子悪くなるね?」


「そりゃ、40年以上前のツーストだから、しょうがないな!ポイントだしな!」

「でも、弄ってやれば、その分絶好調になるから逆に楽しいだろう?」


「そうだね!」


その頃、ももかとりおなは!


「あら、いらっしゃい!」


「お邪魔します!」


「りおなちゃんだよ!なんと、響ちゃんの彼女なんだよ!」


「えっ?嘘!響の彼女なの?」

「大変だ?まあ、麗の彼女の方が大変かな?」

「どっちもどっちか?可愛い子達なんだけどね!」


「でも、響の方がちょっと女心分かるかもなぁ!麗は本当にアホで子供だから、ももかがいつもイライラしてるのよ!」


「お母さん言い過ぎだから!」


「ははははは!」


「二人とも、私に凄く優しくしてくれます!」


「そうそう、あいつら本当に優しいんだよね!」

「だから、女がほっとけなくなるんだよ!」

「母性くすぐられるっていうのかな?」


「はい!」


「もう、お母さんあっち行っててよ!」


「はいはい!何?お弁当作るの?お母さんも手伝ってあげようか?」


「もう、いいから!」


「あっ!りおなちゃん、昔の響たちの写真その棚のアルバムにいっぱい入ってるから見て良いからね!」


「ありがとうございます!」


「昔の写真見る?」


「うん!見たい見たい!」


二人で、昔の写真を見ることに!


「うわー響くんも、麗くんも凄い悪そうな格好してる!」


「キャハそうでしょう?二人ともリーゼントにして、麗は金色のメッシュに響ちゃんはパープルのメッシュ入れて、太いズボンに、長い学ラン着てたからね!」


「しょっちゅう、他の中学の生徒や上級生と喧嘩しててね!いつも制服破ってくるから、その都度私が直してあげてたんだから!」


「この麗の写真なんか、凄くない?制服ビリビリ!ウケる~!このビリビリの制服私一生懸命直したんだから!」


「えっ?これ直したの?これ直すって凄くない?て言うかどうすればここまでボロボロになるの?」



「この時は、一年生だったんだけど、麗や響ちゃんと敵対していた中学の三年の奴らに、二人をやっつけるために私が捕まっちゃったの!」


「それで、二人揃うと負けるから、響ちゃんと麗を別々に違う場所に呼び出して、30人位でやっつけようとしたの!」

「これは、30人にたった一人で、喧嘩して私を助け出してくれた時の大切な写真!」


「見てこの顔!原型留めてないし!きゃはは!」


ももかは、思い出して涙が溢れてきていた。


「木刀持って一人で、乗り込んで来てね!何度も何度も囲まれ袋にされて、倒され、何度も何度も立ち上がってね!」

「ずっと、ももか~!ももか~!って叫びながらね!」


「ゾンビ見たいに立ち上がってね、最後、残り五人位になったら、私を放して奴ら逃げて行っちゃった!」


「凄くない?30人相手にたった一人だよ!」

「それで、麗は力尽きて倒れちゃったんだけど、私は麗を抱き抱えてずっと、ごめんねごめんねって泣いたのを覚えてる!」

「今、思い出しても、涙が止まらないよ!」


「だから、私はあの二人の為なら何でも出来るんだけど、特に麗は私にとっては 絶対の存在なんだ!」

「アホで、女心わからないで、気の効いたセリフ一つ言えないけどね!」


「思い出したら、いっぱい泣いちゃった!」


「それで、私の家についてあまりにボロボロだったから、お母さんが記念写真撮ったんだ!」


「その時、響ちゃんはとなり町に私が拐われたって呼び出され、その中学の番長と他、10人位を相手に喧嘩してしてたらしくて、同じようにボロボロになって、私の家にたどり着いたのが、この写真!」


「響ちゃんも麗に負けない位の酷い顔してるでしょ!」


「本当にどうしようもない奴らだけど、私に取っては最高の存在だね!」


「それからかな?私が裁縫を本気でやるようになったのは!どんなにボロボロになっても、絶対私が直すって誓ったんだ!」


「二人のあだ名の狂霊は多分この時からついたんじゃないかな?」

「麗は幽霊って言うよりも、ゾンビみたいに這い上がってやっつけて行ったからね!!

響ちゃんはキレると本当に狂ったように喧嘩するけどね!」



「ありがとう、ももかちゃん!昔の話聞かせてくれて、私も涙が出てきちゃった!」

「ちょっと、ももかちゃんが羨ましいな!」


「何言ってるのよ!これからじゃん?あの二人はいつになっても、私達を絶対に裏切らないよ!」


「だから、私達絶対に!だよ。

二人を裏切ったら私が許さないんだから!」


「はい!絶対に!」


「お母さん、麗達ご飯どうする?」


「たまには食べて行って貰えば?」

「お母さんも手伝ってあげるわよ!」

「奴らに旨い旨いと言わせちゃる!!」

「りおなちゃんも手伝ってね?」


「はーい!」




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