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徒然  作者: 遮那
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故郷喪失者-Heimatlos-

いつでも誰かに見られている様で 気持ちの落ち着く余地が無い

煩わしい事この上ない様な 近所と色んな形の付き合い


隣でくしゃみや咳の類いや 泣き声なんかが聞こえたもんなら

翌日井戸端多勢のママ方 どうしたこうした止まらぬ詮索


情緒纏綿浮世のしがらみ 今の世界では邪魔なだけだと

無闇矢鱈と破壊しここに至る


遥か古 今に伝わる慣習伝統色んな仕来り

誰もが静かに暮らせた時代

過去の人より優れてるんだと どこから湧いたか自信に任せて

やたら繰り返す破壊的創造


仕方が無いのといざ捨てるその瞬間 心を少しは痛めたけれど

寂れた田舎に骨を埋めちゃうのは どこか勿体無い気がして


ここじゃ出来ない夢があるんだと 聞かれてないのに言いふらし

嘗められないよう慣れない格好 なし崩し的に上る都


心のどこかでしくった時には クニに帰ればいいんじゃないかと

そんな甘っちょろい頭でいたけど


口ではまだまだ僕らはイケると口幅ったい事言ってみたって

現実削られてく一方の価値観

目には見えないお金にならない内面なんぞはどうでもいいような

文化の喪失言葉の空虚化


すでに”故郷”を失ってるのに 気付かない程に失ってる事

気付けないとこの先展望見込めない


遥か古 今に伝わる慣習伝統色んな仕来り

誰もが静かに暮らせた時代

すべてが流れ出て底に微かにカスが残ってるような惨状

根っこを失い堕ちるはニヒリズム

当てなくウロウロ徘徊するだけ

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