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徒然  作者: 遮那
91/152

表現者

柄でもないのに巷溢れる”普通”というのに憧れて

世間に媚び売り門戸を開けば

お金を稼いで家族を作って養い老いる事こそ人生

そんな頭の奴等が増える

芸のことなぞハナからどうでも良い


少ないよりかは多いが良いと アレコレ安い算段やりくる

数こそ膨大栄えて見えても 悪貨が希少な良貨を駆逐してる


命を賭しても何かを伝えたい

覚悟が無い 想いも無い

一日一日食う寝る休む 平和が欲しい

表現する都度問われ続ける

資格の有無 責任感

答えられる者はごく僅か


生まれた赤子に小さな手のひら誰かが何かしなくても

自由の権利が握られてるらしい

本気にしてるかどうかは兎も角 そんな戯れ言隠れ蓑にして

縦横無尽に辺りを散らかす

皆そうだと反省すらしない


有象無象の悲しい習性 他人の視線を一々伺う

そんな半端な奴が何をしても 面白いモノ出てくる訳が無い


仕事にかまけて”ついでに”生きてる

顔の無い 多数者に

媚びたら最後に待っているのは芸の崩壊

客も演者も互いに蒙昧

何が粋で 不粋かも

分からず見聞きし演ったりしている

見るも無惨なプロの素人化


”表現の自由”標榜するなら 秩序あっての自由じゃなきゃダメ

誰一人として形示せないなら

自らに課したルールに準ずるしかない


舞台に出るまで不安を拭えない

己の全て 賭けたモノ

悩みに悩んだ先にある”これだ”というもの

たとえ多勢にゴミを投げられ

嫌われても 構わないよ

価値を共有している僅かな

客から拍手を貰えればそれで良い

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