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時泥棒
盛り上がれば盛り上がるほど
あっという間の楽しい時間
気付けばお外は暗闇
尽きる事無い小品の数々
キラキラ輝いて
どれも心を捉え離さない
構えていたって知らず知らずに
上手いこと転がされる
アイツは魅惑の時泥棒さん
何だかチャラくて胡散臭い
そんな良くない第一印象
それがどうしてこうなった?
恋だ何だと浮ついた事は
暇でやるものと
言い訳してきた仕事の鬼
一分一秒無駄にしちゃダメ
こんな私の
固い決意が揺らごうとしてる
「男に甘く見られちゃいけない」
見えない何かと戦ってたみたい
余裕を見せる はにかんだ笑顔
そんな事で私は救われてる…のに気付いた
忙しぶってる私なんかより
アイツの方が
懐一杯ナニカが詰まってる
得とか損とかそんな勘定
今夜はヌキにして
アイツに時間を奪われに行こう
私の素敵な時泥棒さん




