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徒然  作者: 遮那
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グロテクス

雑踏犇めく朝のプラットホーム 空は生憎の上天気 心は曇り

けたたましい汽笛音と共に 唸りあげ近づくRapid train


もしアレへ飛び込んだらこの身体 一体どんな音が出ちゃうんだろう?

もし前の人を突き飛ばしたら 一体どんな表情を見せてくれるんだろう?


髪乱れる程の突風に気付かされ

我に返るマスクの下ニヤけたまま


何が正しくて何が悪いのか?それを決めるは烏合の衆

異論を大声で上げたその日にゃ 外へハブられる

大人なフリしてニコニコ振る舞い 独りになった時

内の声が責め立て始まる心の内戦

その後広がる魂の焦土


肩に科せられた親からの期待 それに答えようと振る舞う子供

本心をひた隠し親の庇護の下に 望まれる良い子を演じる


日に日に膨らむ どす黒いナニカ

ベッドの下には バラバラになった人形


何が正しくて何が悪いのか?それを決めるは烏合の衆

世間体気にし同調するほど 無くなっていく同一性

”生”の実感が軽くなる程 無くなっていく”死”への恐怖

もう一人の自分があらゆる手段で外へと出たがる

ノドを掻き毟りたくなる衝動

貧困に病気 恨みつらみもこれといって無い

ただあるのは大衆に馴染めず透明な己に対する焦り苛立ち


何が正しくて何が悪いのか?それを決めるは烏合の衆

独りが嫌だと気持ち誤魔化す程 苛まれる孤独感

”自分”を抑えて”良い人”ぶるのも そろそろ限界

”声”に従い好きなように生きる

そんなこと出来れば世話無い

これからも誤魔化し生きていく

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