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徒然  作者: 遮那
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風船

ねぇダーリン まだヘソ曲げてる?

だろうね 腕を枕にそっぽを向いてる


今に始まった事じゃない うろたえる事も無い

思い煩う事もない 打っ遣っとくけど


一緒になって長いからって 何でも慣れてしまっていいのかな?

ねぇ起きてるんでしょ? アナタにはまだアレが見えてる?


出会った瞬間からプクプク膨らんでった

私達の風船

張りと弾力があり中は 幸せな空気に満ちて

乱暴にしても二人なら平気だと

信じて疑わなかった

それが今じゃ割れないかビクついている


ねぇダーリン 寝てるならそれでいい

これは深い意味のない 空しい独り言


あの頃の私は 柄にも無く無理をして

アナタの気を引こうと”淑女”を演じた


でもそれはお互い様 アナタも”紳士”でいた

それでどうこうってのは無いの 二人楽しんでいたもの


今に不満は無いよ ただ手応えも無い

ヤバイ気配も無い 惰性で来てるだけ


心なしかまた少し一回り萎んでる様に見えちゃう

まだイケるよね?私だけ必死になって息吹き込んでないよね?


出会った瞬間からプクプク膨らんでった

私達の風船

張りと弾力があり中は 幸せな空気に満ちて

幾多の喧嘩 世話焼きの友人の横槍にも

しっかり耐えてきた

これぐらいで破れたりなんかしないよね?


散々パラ派手に言い合って こんな事言うのもおかしいけれど

でも言わせて 久々に目を合わせれて少し嬉しかったよ


出会った瞬間からプクプク膨らんでった

私達の風船

張りと弾力があり中は 幸せな空気に満ちて

この先どうなってくのかは私達だって

分かりっこない

ただ今は何とかやっていけるみたい

だってあそこに風船が浮かんでいるから


起きてみると もうその姿はなく

枕元のメモ見て思わずニヤける

「昨日はゴメン」と

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