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Criterion
いつ何故買ったか思い起こせない
部屋中散らばるガラクタ
掃除の度に捨てると決心
固めたつもりが揺らぎダメ
毎年毎年懲らしめられても
誰かの作った流行りに流され
上辺がキレイなツギハギ細工に手伸ばす
周り気にしない好みがブレない筋金そのもの
融通効かないテコでも動かぬド頑固一徹
最低限しか手元に置かない
数年違えば会話が保たない
話題はその日の時事ネタ
反射で新奇に飛びついてくほど
基準が溶け出し素寒貧
怠けて生きれば己を築けない
当然持論を持ってるはずない
微風に容易く回る風見鶏
周りを気にして好みを合わしてお茶を濁してる
融通効いても四方八方フラフラしている
手当たり次第に手元に置いとく
美味いか不味いか良いのか悪いのか
なるべく後々後悔せぬよう
選べる基準を失っている事に気付いてないのが怖い
欠乏必要感じて初めて湧くInvention
物質溢れて散らばる中では見極め難しい
善悪無視してひたすら新奇を生み出すしかない
中身がない分飽きて明日にはゴミ箱に消える
基準をなくした空虚な己を
認めて足掻くのどれほどいるのか