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陰翳礼賛
夜中に催しベッドを抜け出す
月の薄明かり時を刻む音
突然鳴り出す冷蔵庫の音
シンクの明かりが影を際立てる
子供の頃には薄暗がりから
いつでもナニカの気配を感じて
良くない行い容易にできない
諌めてくれてる大事な習わし
選択せぬまま知識をそのまま頭に詰め込み
数に比例して賢くなったと早まり合点し
大事な感覚失いさらには無いことにしちゃう
愛しきオバケは何処へと消えた
都心はどこでも夕暮れ時から
やたらめたらとネオンを焚かせる
臆病なほどに陰翳恐れる
文明社会を謳歌してるクセ
家でもどこでも影できないよう
明かりを灯して頑張ってみても
どこまでやっても不安は消えない
根っこの部分を失ってるから
目からの刺激が強すぎ頭はパンクし動かず
どこから来たのか?何者だったか?何したかったか?
思いを巡らす暇を与えず無闇に駆り出す
そろそろくたびれ疲れた頃じゃない?
目からの刺激が強すぎ頭はパンクし動かず
どこから来たのか?何者だったか?何したかったか?
喧騒離れて暗がり見つけて腰落ち着けれたなら
イヤでも己と向き合いそのうちオバケも寄り付く
捨て去り忘れた大事なナニカを
思い出させてくれるは陰翳