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Protozoan
言われるそのまま子供の頃から
疑問を持たずに歩かされてきた
会社に入れば昔の杵柄
「空気」に応じて上手く立ち回る
アレヨアレヨと言う間に上席
長年生きても研鑽積まずに惰性で来たから
カバンの中身は思春期時代と大して差はない
その時その時ヘコヘコしながら身につけたモノは
ごますり作法と上司の受け売り
争いの匂い鼻利くおかげで
波風立てずにここまで来られた
謙虚なフリして意見が違えば
立場守るため反射で反対
譲れぬ嘉言があるんじゃないのに
外部の刺激にパブロフよろしく飛びつきすぐ飽く
その都度反省自省をしないで繰り返しただけ
一か百なのか白黒はっきり結論求める
「人生中々単純じゃない」と普段は言うのに
そんな矛盾すら本人気づかない
長年生きてりゃ偉くも成れると信じてやまない
毎年毎年変わらず動かず変わろうともせず
肩書き書いてる印籠首からぶら下げ空威張り
尊敬されずに煙たがれたって別に構わない
恥辱にまみれて晩節汚してただ生きてくのみ
分裂せぬまま年月重ねた
Protozoanの哀れな結末