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lost
夕間暮れの刻 哀愁が心を占めてく
空の明暗がムコウとの 狭間を思わせるから
夜更けに目が覚めて 隣にアナタがいる
思わず手を伸ばしても 幻は闇に溶けて
誰しもが現状から救われたいと祈ってる
同時に自暴自棄な衝動にも駆られる
惰性で生きていくにはあまりに無情な世界
次第に死の香りに惹かれてく
私から滲み出るメランコリーに 巻き込みたくなくて
塞ぎ込んでみても 気付くと隣に誰かいる
どうしてこうも人は 独りでは生きていけないのか
そうすれば失う悲しみを 負うこともない
誰しもが現状から救われたいと祈ってる
同時に自暴自棄な「死」への渇望も感じている
あらかじめ喪われたモノへの諦観と苛立ちに
この身は焦がされて行く
誰かの腕の中にいても 消えることない喪失感
きっとこれからもずっと 失い続けるんだろうな
日常の中に潜む死の陰に翻弄されて
いっそムコウに行けば 楽になれるんだろうけど
哀しみを我慢せずに涙をポロポロ流したい
そんな風に強くなりたい