帝都侵攻
風が吹き荒ぶ…
荒れ果てた街道を、着の身着のままで避難する住民たち。
その列はどこまでも続く…中には負傷したグンマー帝国の兵士がちらほら見える。
「ふぅ~…あとは帝都を落とせばお仕事も終わりねぇ」
黒皇帝の領土はもはや帝都しか残されていない。
「仔猫ちゃんは、帝都の兵糧庫をちゃんと始末できたのかな?」
「……東の兵糧庫は、貴族に横流しされて空っぽ…」
「北は真面目っぽい♪出陣の度に北が負担したっぽい♪」
「‥南‥ズボラ‥使えない‥」
「中央兵糧庫は…どうやら今使用中…規定の1割?」
「西って、王国侵略で吐き出して補充が出来ていない。」
「つまり?」
「帝国基準の…備蓄は…10万人の100日分…今あるのは…せいぜい…5日分?」
「出陣で兵士が減って難民が増えたっぽい♪推定で12万人っぽい♪」
「ふ~ん?じゃあアホっちもう詰んじゃった?」
「……使える兵士は、せいぜい8個軍…」
「‥それ‥徴兵‥訓練されていない‥」
「まともな軍人って、せいぜい400。」
◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇
「陛下!反徒どもが帝都にたどり着くのはあと5日と見られます。」
「名もなき王國な!!敵を軽んじすぎたせいで対応が遅れたんじゃねぇの?」