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明日の私と繋いだ未来

作者: 雨音ころん

また後でねっていつものように


もう知らないって振り返らずに


今忙しいからってその場を離れて




予測した未来を信じていた


その未来に映し出される光景を


確約された物語のように


当たり前のように信じていた




いつものように仲良く話しているであろう


その姿を


仲直りして一緒に笑っているであろう


その姿を


時間を作って教え伝えているであろう


その姿を




思い浮かべているそれぞれの姿たちが


まるで必然であるかのように


疑いもせず日常の一欠片に過ぎないのだと


そう思い込んでいた




あの子はもういない


あの人はもういない


大切な人はもういない




どれだけ叫び


どれだけ喚こうとも


もう届くことはない


もう二度と




気付いた時には追うべき影もなく


瞳に込み上げた涙が


逃げ出した一瞬で熱を失うことと違う


心に深く、しっかりと傷を作る


熱を帯びたその傷は生涯癒えることがないと








気付くべきだったと過去の自分を掴み揺さぶる


その傷を癒すための行動は


虚空を切り裂くようなただの動作に過ぎないと


気付いていないフリをしながら。


私は未来を予知する力などないのだと


気付くことで心の傷と向き合うことが怖いから





目を閉じて


ぱっと見開いたその先に誰がいる?


あなたのことを友達だと


あなたのことを家族だと


あなたのことを恋人だと


あなたのことを


大切な人だと思ってくれている人がいる


その人と


共に笑って


共に泣いて


共に怒って


共に過ごせる今は永遠ではない


だから未来に約束しちゃいけないんだ



大切な人だった、と


過去の自分に言い聞かせる未来より


大切な人だ。と


未来の自分に繋げるための現在を生きて




あなたが時間や空間を共有している人は


かけがえのない一人なのだと


あなた自身がその人にとってそうであるように


かけがえのない一人であるように




だからこそ投げ出しちゃいけない


だからこそ理由を盾にして隠れないで


今、この瞬間を、その一瞬と向き合うんだ


明日の自分に繋げるために


過去に悔やむ未来を変えられるのは


現在を生きる私にしか出来ないことだから。

最後までお読みいただき、ありがとうございます。湿度がすごいですね。。。今日はちょこっとひんやりします。

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