第27話 憂鬱な朝
今回から新しい話です!
いつもありがとうございます((´∀`*))
眩しい光に目を覚ます。朝が苦手な俺ではあるが、今日は昨日の出来事のせいでいつも以上に憂鬱だ。
昨日は相原の家で美味しいご飯をご馳走になった。相原の作る料理はどれも美味しく幸せの絶頂にいた。
問題はその後の出来事だ。
相原が食器を片付けている間に俺は高瀬に告白された。にわかには信じがたいが朝起きて、改めてその出来事が事実だと理解した。
高瀬が部屋を出て行った後、相原は部屋に戻ってきて、高瀬は?と質問されたので、用事があるみたいで先に帰ったよ、と言っておいた。
林間学校も終わり今日から普通の学校生活が始まるというのに……。
当たり前だが、学校に行けば高瀬がいる。今高瀬と会っても、面と向かって会話を出来る自信がない。
とりあえず裏方活動をするために早起きしたがどうしたものか。
……まあ悩んでいても仕方がないか。とにかく学校に向かおう。
高瀬に告白されたからには、返事をしなければならない。俺は相原が好きで高瀬に言うべき返事は決まっている。
悩むことは何もない。何もないのだが、それが問題なのである。また高瀬を悲しませてしまうことになる。
それにしてもまさか高瀬が俺をなぁ。
相原を含めてずっと3人でいたのは間違いないが、俺のことを好きな素振りなんて一度も見せなかった。
それどころか高瀬は俺の相原に対する思いを知って応援してくれていた。
そんな高瀬が俺のことを好きだったなんて。
自分の好きな相手が、好きな人を追いかけている姿を応援するにはどれほどの勇気が必要だろうか。
仮に相原に好きな人がいるとして、平気な顔をして相原を応援できるかと聞かれればそんな自信は全くない。
本当にすごいよ高瀬は。
学校に到着し、裏方活動を終えトイレに入ってしばらくしてから教室に向かった。
教室の入り口から中に入る前にガラス越しで高瀬がいるかどうかを確認する。
高瀬は今日も相原の机で楽しそうに会話していた。
よし、今ならいける。高瀬とちゃんと話ができるはずだ。
「おはよう。相変わらず仲がいいね」
「おはよう。最近暑いわね」
相原の言葉に相槌を打とうとしていると、高瀬は俺の顔を見ず、一言も言葉を交わすことなく教室を出てどこかに行ってしまった。
相原の一言は毎朝俺を罵る言葉だった。その言葉がなくなったという事実に気づけないほど、高瀬がどこかに行ってしまったことを気にしていた。
やはり昨日の告白のせいなのか。
その後もチャンスを見計らい高瀬に何度も話しかけようとするが直ぐにどこかへ行ってしまう。
かと言って、強引に引き止めるのも良くない。
そう考えると打つ手がなかった。
それからというもの、相原とは仲良く話している高瀬だが、俺とは全く関わろうとしなかった。
◆◆◆
そしてそのまま1ヶ月が経過した。
特に相原と進展があったわけでもなく、高瀬と会話を交わすこともなくなっていた。
高瀬が俺を避けるので、下校は専ら相原と2人でしている。今日も相原と2人で下校する。
「あんた、美伊那と喧嘩でもしたの?」
「いや、喧嘩はしてない」
「喧嘩はってなによ。喧嘩はしてないけど何かあったってこと?」
「うーん……まあそうだなぁ」
相原に全てを話して相談したいところだが、そうしてしまうとまた話がややこしくなる。
でも、話してしまった方が俺自身は楽になる。
「まあ何か悩んでることがあったらまた教えてね」
俺が何かに悩んでいて、相談したくても出来ない事情があると察し、俺を問い詰めるでもなくただそっとしておいてくれる相原の優しさを感じた。
そして次の日、俺は知恵熱を出して学校を休んでしまった。
1日学校を欠席し、次の日学校に行くと、相原にとんでもない事を告げられる。
「文化祭、劇をやることになったんだけど、あんたと高瀬、主人公とヒロインになったから」
……は?
ご覧いただきありがとうございました!
小説を書くことに慣れてきました!
綺麗な文が書けるよう練習します。




