表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
8/10

新入生歓迎会1

昨日とは違い、最初のアラームで目を覚ます。

今日は新入生歓迎会なので、登校時間は昨日と同じだ。


顔を洗い、テレビを点け、パソコンのスイッチを入れる。

日課のストレッチをしながら朝のニュースを見る。


やはり元に戻ってはないか。


スポーツニュースを見ると、ユニフォームは昨日見た通りの有り様であった。


男のアナウンサーの割合が増えている気がするな。

コメンテーターは女性ばかりか・・・。


チャンネルを回しても同じような傾向で、

気象予報士やお天気レポーターは男ばかりであった。


ストレッチを終え、昨日買った菓子パンをかじりながら、

パソコンでWhisperer(ウィスパラー)を見る。


暫くニュースを聞き流しながら、ウィスパーを見ていく。

トレンドにはフィギュアスケートとラグビーがキーワードとして上がり、

男性選手の映像がバズっていた。


フィギュアスケートの選手に対しては、

かわいいとかカッコいい、きれい、感動したなどの感想が並んでいた。


一方、ラグビー選手については、

相手チームの選手のタックルを受けた瞬間に胴体部の黒タイツが見えるという動画であり、

タイツ邪魔とか、もっとくれとか、たまらねえといったコメントが並んでいた。


そういえば、タイツが見えてもセンシティブな内容には含まれないんだな・・・。


時間が来たので家の戸締りをして駅に向かう。


駐輪場の警備員のおばさんに挨拶をして、昨日の電車の2本前の電車に乗る。


男性専用車に乗ってみようかな。

うん・・・。

男だらけなのに、他のところより混んでるし、

やめよう・・・。


結局、普通の車両に乗ると、

電車が揺れた時におねーさんの胸が体に押し付けられた。


「あ、ごめんね。」


「す、す、すいません・・・。」


おねーさんが謝ってきたので、ちょっと挙動不審になりながら謝り返す。


あれ?この人昨日の人と同じ人じゃないか?


ガタタンッ


電車が揺れる。


うっ!やらかい・・・。


その後は動揺が顔に出ないように気を付けながら、やり過ごした。


・・・・・・・


貞変高校の教室に着き、すでに席についていた野田さんに挨拶をする。


「おはよう。」


「あっ、おはよう山野くん。」


鞄を降ろして、机の上にタブレットを取り出す。


「ねえねえ、山野くんはどこ中学校出身なの?」


野田さんが話を振ってきた。


「俺は、常通(とこみち)中学校出身だよ。」

「野田さんは?」


「私は、共日きょうじつ中学校だよ。」

「常通って言ったら、ここら辺じゃないよね?」

「通うの大変じゃない?」


「いや、俺は実家から離れて一人暮らしだからそんなに離れてないよ。」


「一人暮らしか~、いいな~。」

「私は実家から通学してるから、一人暮らしってやってみたいな~。」


野田さんと話している途中で、自分の前の席の女の子がちょうど登校してきた。

話しているこちらを見て、座席に着きながら笑顔で挨拶してきた。


「おはよ~。」


「おはよう。」

「おはよう!」


野田さんが元気に返した。


「私、武藤(むとう)(ひかり)ね、よろしく。」


「私は野田彩子。共日中学校出身だよ。よろしく。」


野田さんは言い終わるとこちらを向く。


「俺は山野季一郎。よろしく。中学校は常道第二中学校出身だよ。」


「へぇ~、常道って、私知らないな~。私は金白(かねしろ)第三中学校出身だよ。」


「おはよう!」


ってまたかよ。

ちょっと笑ってしまった。

自己紹介ばかりしている。


結局、自分の席の後ろと斜め前の女子が会話に加わった。


後ろの席の女の子は、米谷(よねたに)由梨絵(ゆりえ)さん、

右斜め前の女の子は、二階堂(にかいどう)沙耶(さや)さんで、

米谷さんは武藤さんと同じ中学校出身、

二階堂さんは金白第一中学校出身であった。


席が女子に囲まれているとはいえ、初めて話す女の子が4人もいる。

ドキドキする。


お互いの自己紹介が終わると、


WORDS(ワーズ)交換しよう。」


武藤さんの提案で連絡先交換が始まった。


一通り連絡先交換が終わり、

猫がよろしくにゃんと言っている適当なスタンプを送ったところで、

鮎川先生が教室に入ってきた。


鮎川先生は、教室を見回した。


「では、皆さん揃っているようなのでHRを始めます。」


「今日は、新入生歓迎会なので、HRが終わったら体育館に向かって貰います。」


「はい、これ今日の新入生歓迎会の演目の冊子ね。配ってください。」


冊子が前の席から後ろに配られていく。


「今日の新入生歓迎会の演目は、タブレット内のアプリでも見れます。」

「アプリを開いて、スケジュールから、新入生歓迎会の演目を開いてみてください。」


「冊子は置いて行っても持って行っても構いません。」

「タブレットは新入生歓迎会に持っていくようにしてください。」


「では、昨日の入学式と同じように廊下に並んで体育館に向かいましょう。」

「体育館についたら、3列に並んでください。」

「では、時間になったら出発します。」


「何か質問ありますか。」


自分の席の反対側の男子が手を挙げる。


「はい、江川(えがわ)くん。」


「すいません。アプリで演目に辿り着けないんですけど・・・。」


「じゃあ、江川くんの隣の玄田(げんだ)くん、江川くんにやり方を見せてもらっていい?」


「わかりました。」


「他にはありますか?」


「では、時間が来るまで少し休憩にしましょう。」

「トイレに行きたい人は今のうちに行ってください。」


そう言って、鮎川先生は江川くんのところに確認しに行った。


すぐに教卓に戻ったので、問題なかったのだろう。


「そうだ、聞き忘れていたのだけど、家に帰ったらWi-Fi(ワイファイ)が使えない人はいたら申請してください。」

「ポケットWi-Fiを学校から貸し出すことができます。」

「ただ、ある程度制限がかかっているので注意してください。」

「今日の帰りのHRでまた確認するので、その時に申し出てください。」


キーンコーンカーンコーン


「では、チャイムが鳴ったので、体育館の方に移動します。」

少し間が空いた投稿となりました。

書いていると盛り込むことが増えるので、なんだかんだ長くなってしまいます。

評価をするにはログインしてください。
この作品をシェア
Twitter LINEで送る
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ