とある女子高生の視点
貞変高校から15分程歩いたところに住宅街があり、
その中に、中流階級が住む、ごく普通のクリーム色の一軒家が立っている。
その2階に、扉の内側にイケメン細マッチョのピチピチ黒タイツ肘膝下水着ポスターが壁に貼られた部屋がある。
いくつかの動物のぬいぐるみが置かれたベッドがあり、そこに、突然何かが倒れこんだ。
ボフッ!
ん~~~。
学校から帰って、自分の部屋のベッドにダイブした。
くまちゃんを抱き寄せる。
お母さんが着替えなさいよって言ってたけど、あとであとで。
はぁ、やっぱり男の子が多かったな~。
中学校は特に男の子が少なかったからな~。
男の子と友達になりたいな~。
左隣以外は周りは女の子に囲まれた席順だったけど・・・。
隣の男の子、山野季一郎君だっけ。
なんか考え事してるみたいだったけど、
ちょっと天然っぽい感じがしたな~。
シャツ出てたし・・・。
グフフ・・・。
いけない、変な笑いが漏れてしまった。
初めて生で筋チラ見ちゃった。
彼がシャツをズボンに入れる時、
外腹斜筋と腹直筋とおへそを見ちゃった。
結構引き締まってたし、
何かスポーツやってるのかな~。
細マッチョ系だよね。
あっ!涎垂れちゃった。
くまちゃんごめん!
ティッシュ、ティッシュ!!
口の周りを拭い、ごめんねと言いながら、くまちゃんの頬も拭う。
そういえば、山野くんの前の席の子も、
私がシャツについて言った瞬間、後ろ振り向いてガン見してたけど、
やっぱ女の子だったら気になるよね。
帰りに山野くんともっと話して、WORDS交換したかったな~。
絶対、交換しよう!
早く明日にならないかな~。
はぁ~とため息を吐き、力を抜く。
その後、ぎゅっと熊のぬいぐるみを強く抱きしめた。
部活は何に入ろうかな~。
男の子が多い部活ってどれだろう。
学校で配られたタブレットを開き、部活動一覧から、それぞれの部活の男女比を見ていく。
男の子が多いのは、うーん、運動部の方が多いけど、
割合的には、文化部と同じかな?
兼部ができるからかな?
うーん、まあ、見学してみないとわからないな~。
そういえば、入学式の時にものすごくいい筋肉していた先生はなんていうんだっけ?
いい筋肉だったな~。
あのスーツのピチピチ加減が最高だったな~。
あったあった。
犬塚先生かD組と体育の先生ね。
元ラガーマンじゃない。花形じゃない!
ラグビーやってた先生がいるなんて最高!
ラグビー部の顧問かな?
<貞変高校の部活は現役を引退したスポーツ選手やそのサポートスタッフを部活のコーチとして採用しています。>
そっか、先生は部活にあまり関わらないのか~。
でも、男のコーチいっぱいいる~。
また涎が垂れそうになるが、気づいてこらえる。
また、教員の紹介ページに戻る。
女の先生達はみんなスカートが短かいな~。
鮎川先生は、男子生徒を狙っているみたいだったしね。
今日は真面目な説明が多かったから、大人しい印象を受けたけど・・・。
「彩子~、ご飯よ~。」
「はーい。」
お母さんが呼んでいるので、リビングに向かう。
「あんたまだ制服着てたの!」
「はやく着替えなさい。」
「あっ、今すぐ着替えてくる。」
そして少女は着替えながら、笑みを零す。
「あ~、明日から楽しみだな~。」
皆さま、ここまでお付き合いいただきありがとうございます。
ブクマ・評価・感想をいただき方々ありがとうございます。
やっと、物語の1日目が終わりました。
勢いで書き始めた時はどうしようと思っていたのですが、
思っていた以上に読んで下さる方がいるので、とてもうれしいです。
引き続き楽しんでいただけると幸いです。