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入学式6

近場のコンビニへ歩いて向かう。


並木道には桜が花が咲き、青空が広がっている。


何も変わっているようには見えないんだけどな・・・。


コンビニに入ると、最初に飲み物コーナーへと向かうが、

雑誌コーナーが気になり足を止めた。


いつも読んでいた週刊少年ホップが見当たらない。

いや、これかな?


週刊少女ホップになっていた。

開いてページを捲る。


ほのぼの、恋愛、学校、BL、執事、兄妹、姉弟、()()()()()、スポーツ、格闘技などのジャンルの漫画が並んでいた。

ただ、出てくる男は筋肉が強調されている登場人物が多い。

膝下や肘より先は肌を見せているキャラクターもいた。


格闘技やスポーツ漫画を少し読んでみる。


基本的に上下の黒のスポーツタイツ上にユニフォームを着ているが、

プレーのたびに所々ユニフォームやタイツが破れるシーンが強調されている。


柔道漫画の試合のシーンでは、

一本背負いが決まった瞬間、

攻守両方の胴着と黒タイツが破けるという有り様だ。


なんじゃこりゃ!

これから何を読めばいいんだ?

でも、ちょっと笑っちゃったわ。


少女漫画を置き、棚の中を良く探すと、少年漫画が隠れていた。

BE TOUGH(ビー・タフ)という月二回の雑誌。

中身は昨日まで知っていた少年漫画の内容とほぼ変わらなった。

服装以外は・・・。


因みに、少女漫画や女性コミックの表紙のグラビアアイドルは、

ムキムキでピチピチの男性となっていた。

肘下と膝下は出している水着姿だ。


それでも、青年雑誌の表紙には女性のグラビアアイドルが写っていた。


まだ救いはあるということか。

でも、連載作品も減ってしまっているな・・・。

男が少ないから売れないのかな・・・。


隣の成年雑誌コーナーでは、女の人が立ち読みをしていた。


夢中で読んでいるので、気づかれないようにこっそり横から棚を覗き見る。


ラインナップは、国内最大級のアダルトポータルサイトと同じような感じであった。


ここで、レジの男性店員の視線を感じた。


やべー、変な人だと思われたかも・・・。


恥ずかしくなり、飲み物コーナーに向かい、野菜ジュース2本を選ぶ。

麻婆丼と菓子パンを買って家に戻った。


パソコンで、登録していたウィーチューバーのゲーム配信を見ながら麻婆丼を食べる。

因みに、このウィーチューバーは昨日までは男性だったが、今は女性になっていた。


まあ、ゲームとトーク事態は面白いからいいか。


ご飯を食べ終わったが、そのまま惰性でウィーチューブをみる。

他のライブ配信をざっと見てみると、ゲーム配信が多い。

あとは、猫部屋などの配信もあった。かわいい・・・。


1人のヴァーチャルウィーチューバーのチャンネルを見る。

男のキャラクターが言葉に合わせ口を動かしたり、目を動かしたりしていた。

もちろん、ピチピチの服装だった。


ゲームのプレイとコメントを眺めながら、

どんどんと投げ銭(スーパーチャット)されていく様子を眺めていると、

スマホが鳴った。


即座にスマホを取り、電話にでる。


「もしもし?」


「きーちゃん、もう6時半過ぎたけど連絡遅くない?」

「お姉ちゃんスマホの前で待機してたんだけど?」


忘れていた。

ねーちゃんに連絡するって言ってたんだ。


「5時過ぎならいつでもいいって言ったじゃん。」


「いつでもって、お姉ちゃん早く連絡してほしかったんだよ?」


「ごめん。ごめん。ちょっと考え事してて。」


「いつもそう言って、おねーちゃんを蔑ろにして。」

「まあ、いいわ。とりあえず、入学おめでとう!」

「で、用事ってなんなの?」


「いや、なんていうか・・・。」

「男っていつからこんなに少なくなったの?」


「ん?」


「あとなんでスポーツ選手はあんな黒いスポーツタイツを着てるの?」

「男は腕まくりしちゃいけないってなんなの?」

「昨日まではこんなんじゃなかったんだと思うんだけど?」


「なになにどうしちゃったのよ。」

「思春期?いきなり世の中嫌になっちゃった系?それとも記憶喪失ごっことか?」

「大丈夫、お姉ちゃんがいるから、寂しいならお姉ちゃん一緒に住もうか?」


ねーちゃんも反応は誠と一緒か・・・。

俺だけの違う認識を持っているというのでいいのかな?


「いや、違くて・・・。」

「んー、ただどうだったけなって思っただけ、男はいつから減ったの?」

「スポーツの黒タイツと腕まくりはなんなの?」


少し誤魔化して、強引に質問を進める。


「う~ん。なんか心配だけど。」

「戦後、男の出生率は女に比べて減っていったって感じ。」

「スポーツで黒タイツを着るのは、なるべく筋肉が見えないように隠して、競技から邪念を排除するため。」

「腕まくりは、するなら普通は肘下と膝下までね。たまに、わざと筋チラさせるために肘上まで上げている子がいるけど、襲ってくれって言っているのと同じだから、きーちゃんは絶対やっちゃだめよ。」


「ちょっと待って、筋チラってなんだよ!」


「きーちゃん、その年で筋チラも知らなかったの?」

「ほら、パンチラってあるでしょ?」

「あれの筋肉バージョンなんだけど、うーん、腕まくりについては、筋チラじゃなくて筋モロだという人もいるけど・・・。」


「んだよそれ、そんなんで興奮すんの?」 


「ほんとにどうしちゃったの?」

「昔はともかく、今は女性の方が男性よりも性欲強いんだから!」

「花の男子高校生なんだから。気を付けなさいよ。」

「今はDKブランドとか言って男子高校生を使えばとりあえず売れる時代なんだからね。」


「DKブランドってなんだよ。」


「あんたDKも知らないの?男子(D)高校生(K)の頭文字よ!」

「しっかりしてそうで結構抜けてるんだから。」

「お姉ちゃん今週末きーちゃんとこ行くことに決めたわ。」


「いや、来なくていいよ。」

「男なんだから大丈夫だって!」


「きーちゃん?男の方が力が強いから大丈夫とか思ってんの?」

「ちょっと古すぎるわよ!」

「男の方が性犯罪の被害が遥かに多いんだから!!」

「確かに最近まで、男性が被害者の報道はメディアが隠してたみたいだけど・・・。」


「まじかよ。男の方が被害者多いの?」

「力が強いんだから相手を跳ね返せばいいでしょ?」


「なに言ってんの!力があっても数の力や脅されたりしたら抵抗できないのよ。」

「ちゃんとネットとかで調べときなさいって前に言ったでしょ?」

「今度行ったときに色々教えるから覚悟しなさいね。」

「それに、あと2年ちょっとも経ったら、選挙で投票するようになるんだから。」

「少ない男が投票しないと、数の多い女の方のやりたい放題になっちゃうのよ?」


「確かに政治家は女性が多くなってるみたいだったけど・・・。」

「でも、さすがに変なことはしないでしょ?」


「はぁ~。」

「まあいいわ、とりあえず今度直接教えるわ。」

「他には聞きたいことはある?」


「いや、なんか今日はもう頭いっぱいだわ。」

「なにかあれば、ねーちゃんが来た時に聞くよ。」


「わかったわ。ちゃんとしなさいよ。」

「週末はしっかり予定空けとくのよ、元気でね!きーちゃん!」


「そっちも元気で!」

「父さんと母さんによろしく。」

「ばいばい。」


ねーちゃん・・・。

もう選挙の話とか気が早いでしょ。

それによくわかんなかったし・・・。


あー疲れた。

今日はもう風呂に入って寝よ。


なんか、めんどくせーから、明日全部元に戻っていればいいなあ。

女性の方が性欲が強いってのはもったいない気がするけど・・・。

今回は思っていたよりも長くなってしまいました。

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