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入学式1

とりあえず、勢いで書いてしまいました。

勢いで書いたため、話のストックがありません。

どうかご勘弁を。

ッジッジッジッジッジジリジリジリジリ・・・


スマホの目覚ましを止める。

時間を確認すると朝の7時半だ。

マズい!8時の電車に乗らないと入学式に遅刻する。


急いで顔を洗い、制服に着替えてネクタイを結ぶ。うちの高校はブレザー指定だ。

もう10分たった。家から駅までは、最低15分必要だ。

トイレはいい。我慢だ。朝飯は・・・・高校近くのコンビニで買い食いでいいか。


初日からの遅刻はさすがに印象が悪い。

内ポケットより生徒手帳を取り出して開く。名前は、山野季一郎(やまのきいちろう)

連絡先は・・・よし、しっかり書いてある。

内ポケットに生徒手帳をしまう。


家の戸締りをして、

急いで自転車にまたがり、最寄駅に向かう。


何度か信号につかまる。

イライラする。

よし、青になった。


タンクトップと短パンで犬を散歩しているおじいさんを後ろから追い抜く。


「あれ?」


すれ違った時、おじいさんではなく、おばあさんに見えた気がする。

いや、考えている暇はない。

駅はもう目の前だが、電車の先頭車両はもう線路の奥に見えている。


駐輪場に自転車を止めて改札へ向かう。

駐輪場を出るときに、警備員の人が声をかけてくれる。


「いってらっしゃい。」

「行ってきます。」


ここの警備員さんはおばちゃん、しかも美人だ。

毎日挨拶しよう。


ホームに着き、息を整えていると、電車が到着した。

近場の列に並び、満員電車の中に体を押し込む。


ふと周りを見回すと、やけに女性が多い気がする。

しかも周りの女性の視線が集まっている気がする。

まずい、間違えて女性専用車に乗ってしまったか?


でも、ホームには女性専用車の注意書きは書いてなかった。

周りからの苦情も聞こえないし、満員で動けないから次の駅で確認しよう。


「次は○○、○○です。」


電車の液晶画面でCMや天気予報などを見ていると車内アナウンスが流れた。


お、車内アナウンスか、これで女性専用車がどこかわかりそうだ。


「お客様にお願いいたします。駆け込み乗車は・・・おやめください。」

「この列車の7号車は男性専用車です。」

「男性専用車は男性のお客様の他、小学生以下のお客様、お体の不自由なお客様とその介助者もご乗車になれます。」

「ザネクストステーションイズ○○・・・。」


ん?

今、男性専用車って言わなかったか?

気のせいか?

まあ、7号車って言ってたから、ここは6号車だし、大丈夫か。


次の駅に着き、降りる人の邪魔にならないように一旦駅のホームに出る。

さっき、()()()()()が7号車だと言っていたのを思い出し、7号車の列を見る。

げっ、男しか並んでねーぞなんだこれ?


そう考えていると乗車の人の波が動き出したので、そのまま流れに任せて乗車した。

おかしい。()()()()()になんで男しか並んでなかったんだ?


また、車内アナウンスが流れる。


「お客様にお願いいたします・・・この列車の7号車は男性専用車です。」

「男性専用車は男性のお客様の他・・・。」


()()()()()とはっきりと言った。

どういうことだ!男性専用車だと?

男性専用車ができたのか?


確かに、女性専用車だけじゃ不公平だから、男性専用車も作れという意見もSNSのWhisperer(ウィスパラー)でリウィスプされてきた動画を見た気がする。

匿名で(ささや)けるから、いろんな情報がやりたい放題となっている魔境のSNSだ。


また、強硬な男性が女性専用車に乗ってテレビでも問題になったりしていた。


しかし、男性専用車ができたとしてもおかしい。

女性専用車はどこにいったのだ?


そうこう考えていると、電車が揺れて、

スーツを着た隣のおねーさんの胸が当たった。


「あっ、すいません。」


「こっちこそごめんね。でも、動けないからこのままでいい?」


反射的に謝ると、おねーさんは笑顔でそんなことを言ってきた。

どう返してよいかわからずに無言で頷く。

すると心なしか反対側の女性も体を寄せてきたような気がする。


自分の顔が少し赤くなっている気がする。

何かがおかしい。

頭が働ない。

やわらかい・・・。


そうこうしている内に、高校の最寄駅に着いた。

自宅の最寄り駅から6駅ほどだ。

コンビニへ入り、野菜ジュースと菓子パンを買う。

コンビニのおばちゃんは、俺の両手をしっかり包んで、お釣りを渡してくれた。


行儀が悪いが菓子パンを食べながら高校に歩いていく。

そういえば、電車の男性専用車とはなんだったのだろうか。

高校までの道のりを進みながら、止まっていた思考を動かす。


女性専用車はなくなったのか、男性専用車はいつできたのか。

だめだ、わからない。

痴漢が多すぎて、男性の乗れる場所が限定されるようになったのか?

でも、その割には今朝のスーツのおねーさんは笑顔だった。


答えが出ないまま高校に到着した。

校門には、貞変(ていへん)高校入学式と看板がでている。

昇降口の前では、教員がクラス分けの紙を配っていた。


紙を見ると、1年B組に自分の名前が書いてあった。

しかし、女子の名前の割合が多い気がする。

この貞変高校は、昔男子校だったこともあり、女子が少なめだったと思うのだが・・・


そして、俺は教室の扉を開けた。

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