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1話 プロローグ
初投稿です。よろしくお願いします。
まずはじめに一つ言っておきたいことがある。
僕は神ではない。
神とは世界を創るだけ創って、あとはその世界を見ているだけの傍観者のことをいう。
彼らは決して自らが創り出した世界に手を出すことはない。
しかし世界とは放置すれば簡単に崩壊してしまう、それほど脆いものなのだ。
気まぐれに創られ、ほったらかしにされ、そして滅びる。哀れなり、世界。
だがある時変化が起きた。
いつもの神のきまぐれによって、他世界の管理権限を有する世界が創造される。
この世界が神の箱庭のあり方を変えた。
それがこの物語の始まり。
さて、ようやくここで自己紹介をしよう。
僕はルイ、通称“神の使徒”。
世界に介入し、その滅びを止めるために創られた世界救済システム。
これから綴られるのは、そんな僕たち使徒と滅びゆく世界の物語である。