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並行逃避  作者: 最上 雪
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逃げたい、辞めたい、帰りたい

「つまり、君はこう言いたいんだね。

この世界は一つではないと、

この世界とは別にもう一つの世界が存在していると。なるほど、私はその意見に反対はしない。だが今の時点ではまだ賛成は出来ない。そう考える君の根拠と経緯を教えてもらわなければならない。


分かるかい?

人間は一人一人違った感性を持つ。

それでも自分の意見を他人に伝えたいのであれば、それなりの理由。そして表現力を持ち、その上で主導権を握らなければ、人をまるめこむことは出来ない。

そして今、こうして話をしている私に主導権が渡ってしまった。

つまり、君の話すことは信憑性が薄いということになってしまう。


ハハッまあ、それはそうと、君はパラレルワールドを知っているかい?パラレルとは「並行」、ワールドは「世界」、直訳すると「並行世界」。異世界とはまた異なり現実世界と並行して存在している世界のことを指すのだが


えーと、そうだね、もっと簡単に説明するなら、もし君がAとBの道どちらかに進もうかと悩んだ時、二つの世界が生まれているということになる。

つまり、Aを選んだ世界とBを選んだ世界が存在するという訳だ。だが、ここで私は一つの問題を発見した。

よーく考えて見てくれ。二つの世界ではないではないか。Aの道もBの道も選ばなかった世界は?もっと細かくいうと、Aの道にちょっと足を入れてからBの道へと変えた世界は?又、その逆も然り、全て違う世界だとは思わないかい?

数学で習った確率も私は不思議で仕方がなかった。例えば、「男の子が3人います。椅子は一つしかありません。1人の男の子が椅子に座る確率は?」なんて問題があるとしよう。


答えは………分かるはずがない。


私は、たったこのワンシーンで、無限に想像がひろがるのだよ、もし、椅子が壊れたら?もし三人で分け合って座ったとしたら?

ほら、想像は無限大だ。

想像に比べたら確率なんてそんなものなんの意味もないし、あてにならない。そうは思わないかい?」












「…そうは思いません。」

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