表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
2/12

遠くへ

電車は私を連れ去ってくれる。

遠く遠く遠く。私の吸ったことのない空気が私を満たし、知らない風が私を包んでくれる。


私は、私と同胞たちは瓶詰めだった。決して空くことのない瓶の中で、自由は奪われていたのだ。いったい私の瓶にはどんなラベルが貼られていたのだろうか。いったいなんという種類の薬品に私は漬かっていたのだろうか。


次はどんなところに行くのだろうか。私の知らない何が待っていてくれるのだろうか。電車に乗りながら私は考えている。瓶の外の世界を。新鮮な空気を。あぁ、心地よい。


瓶詰めされていた私は、何度も外に出ようと試みた。しかしその蓋が開くことはなかった。別の空気が入ってくることはなかった。

終いに私は腐ってしまった。

読んでくださってありがとうございます。お気軽に感想、ダメ出ししていただけると嬉しいです。

評価をするにはログインしてください。
この作品をシェア
Twitter LINEで送る
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ