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永遠の魔法と異世界修繕  作者: 猫蜜柑
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5話「花と夜」

西門



俺はこれまで経験したことのない危険を感じていた。


「敵が多すぎる。俺1人じゃ無理だ…」 目の前には月明りを浴びて黒く輝く魔族たちの姿がある。


「援軍が来るまで待つしかないか―――」




俺がそう言ったその瞬間、目の前には白銀の鎧に身を包んだ騎士が居た。


「待たせたな、魔法剣 ここからは騎士団長、フォードが引き継ぐ」 


そう言って剣を一振りすると、目の前からスケルトンたちが消えた。



「さぁ、お前は王が居る北門へ行け。じきに援軍が来る。それまで警護を」彼はそう言い残すと冥騎士とドラゴンに飛び掛かって行った。


「どうやら俺は用無しみたいだな」 俺は急いで北門に向かった。




北門 城壁




「なかなかやるじゃないか… 王女様」ジャックはそう言うや否やリリアにナイフを放つ。


「あなたはそうでもないようね――ジャック、父を倒したときに力は使い果たしたの?」火球は風と相殺され消える。



「フッ…お前も父親と同じように殺されたいようだな。フォードが来ると厄介だ。ここらで一旦幕引きと行こうか」


彼のスピードが格段に速くなるがリリアの技が先だった。


「貴方と私、どちらが幕を引くか決めましょう。私の魔術 打ち破れるかしら? 【誘いの花畑】!」



辺り一面が月夜の草原から風が吹き無数の花が舞う庭園へと様変わりした。



「ここの花1枚1枚は敵の魔力を吸い取ることができる。入ったが最後、帰還できる者は居ない、呪いの庭」


「咲き乱れろ、霧幻の花!」リリアの一声でジャックが花に呑み込まれていく。


「もう一度聞くわ、幕を引くのは、どっち?」




「俺だ――」彼を覆っていた花だけに留まらず庭園全体の花が死んだように枯れた。


「今度はこちらの番と行こうか。【夜の宴】」彼の号令で世界が闇に閉ざされた


「なぜ生きているの!?魔力を吸われて無事な魔法使いなんていないはずなのに!」


「魔法使い? いつ、俺が【魔法】を使った?」 彼の声が闇に響く。


「でも!父と戦ったとき!あなたは確かに!」 「そんなに知りたいなら答え合わせと行こうか。現れよ、眷属」



彼の号令で吸血鬼、スケルトン、ゾンビなど大量の魔族が現れ、魔法の詠唱を始める。


「可視化したのはこれが初めてだ。 威力は上がるらしいがいささか不安定でな」



「そんな…」リリアは大量の魔族を前に言葉も出ない。


「人でありながら魔族の王であるメイガスが命ず」 「狂ったように暴れろ、そして蹂躙しろ。【魔騒乱】」


リリアの前に瘴気の塊が迫る。 そのとき、俺の剣が魔法を切り裂いた。


「誰だ!この俺の魔法を準備なしで止めれるやつなんてこの国には居ないはず!」



「悪いな―― 俺が居る」 俺は剣を構え言った。



「俺は 黒崎誠!永遠を断ち切る魔法剣だ!」




西門




「彼は行ったか。そろそろ使う。周りに人の反応が無いか確認を」ドラゴンの攻撃を裁きながら彼が言う。


騎士団長の言葉に観測塔が答える。「はい!第2波に合わせた援軍も射程外です。能力の効果が最大と思われます!」


「分かった。行こう」彼の剣が青色に輝いた。



「【青嵐】第十の剣 落夜」



彼の技によって魔族は全滅した。



「お見事ですねぇ… 騎士団長サン」


魔族結晶が降り注いでいる戦場だった場所に1人の黒い影が現れた。


容姿は細身で銀髪、シルクハットと仮面を身に着けている。


「さっそく行きましょうか。【黒塊】!」彼らの周りが火の海となった。


「ローレンス、お前が出てくるなんて珍しいじゃないか」剣を再び構えながらフォードは言った。


「そうですねぇ、いかんせん時間がないもので」「早めに終わらさせてもらいます」ローレンスと呼ばれた男はそう言うと詠唱を始めた。




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