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逃走

投稿遅れました!ごめんなさい!

「で、どうだったんだシンのステータスは」


自分のステータスに見入っていた俺を見かねてそう聞いてきた

この際正直に言うと真にはこの世界を救う気など毛頭なかった

おそらくいるであろう冒険者にでもなってゆっくりとこの異世界生活を楽しむつもりだったのだ

もちろん一緒に転移されてしまった3人はしっかりと合流しようと思っているのだがそれも時の流れに身を任せいつか出会うだろうという心構えだったのだ

そのためこの世界で冒険者としてやっていけるか、その点が今の真にとって一番重要なことであった


「62レベだってよ、この世界で冒険者としてやっていけそうか?」


「ろ、ろくじゅ……え、えぇ、そのレベルなら冒険者としてだけでなく王国騎士としても十分なほどですよ」


リリィは記憶喪失の筈の真が冒険者という存在を知っていることへの疑問も一瞬で吹き飛んでしまうほどの衝撃を受けたがすぐに考えを改めた

なぜならレベル62もあればゴブリンだけでなくオーガ50体に囲まれても余裕で勝てるほどのレベルと言われている。そんなレベルの人がゴブリンに運ばれるなどあるはずがないと自分に言い聞かせた、否、言い聞かせなければ冷静ではいられなかったであろう


「そうか、あ、あとさスキルってどうやって使うんだ?」


「スキルは剣術などの格闘スキルはその場その場で自動で発動します、魔法スキルはその魔法に対する呪文を詠唱した後発動します、人によっては呪文を短縮することもできますが基本は3節からなる呪文を唱えます。こんな感じですね」


「なるほど、じゃあ試しに打ってみてもいいか?」


「いいですが呪文はわかるのですか?」


呪文など知らないしどうせ知ったところで俺のスキルに当てはまるものがあるとは思えないので聞かずにとりあえず火の魔法をつかってみようと試みる

頭の中で空気中の酸素を集めそれを化学反応で着火させる、そこに酸素を供給し続けることで炎を維持することをイメージすると体の力がふっと軽くなり魔法が出せると直感で感じた


「よっ!…………あつぅ!!」


手のひらの上に火の玉が出現したもののだんだんと熱くなったため慌てて手を振ると魔法も同時に消えてしまった

呪文なんて必要ないみたいな感じで使った手前失敗してしまって少し恥ずかしさを感じたもののリリィの反応は予想を反したものだった


「あ!火魔法とかを使うときは私みたいに手袋をつけないといけないの、この手袋が魔法具で手を守ってくれる…………それどころじゃないわ!貴方今無詠唱で魔法を行使できたのね!本当にレベル62なのかしら」


後半から俺に背を向けて独り言のようにぶつぶつと呟いていてよく聞き取れなかったがリリィの目が輝いて見えたので悪いことではなかったのだろう

そして目を輝かせたまま振り向いて何かを言おうとしているリリィを見て俺の危機察知のスキルがビンビンに危険信号を出しているのがわかった


「ねぇシン、私と一緒に来ない?悪いようにはしないーー」


「却下だ、俺は平和にゆったりと過ごしたいんだ!お前は俺の危機察知能力がビンビンに反応してるからだめ!街はどっちだ?そこで冒険者になって楽しみたいの!」


「街ならあっちですが……てダメダメダメー!あ、私領主の娘なので逃げたらパパに言って不敬罪みたいので処刑してもらいますよ!」


目を輝かせながら恐ろしいことを言ってくるリリィに恐怖を感じ一刻も早くこの場から逃れようと街の方向に逃げ出すと背後に「逃がしませんからねー!」と悪魔の叫びを浴びせられながら走る

俺の平穏はどこに行ったのか、この先を思いため息を抑えきれなかった

リリィ可愛いのに残念美人って感じですね笑

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