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危険の再認識

 朝、目覚めた俺はまだ寝ているアデルの尻尾をいじり始めた


 「まだ寝ている女の子を弄り回す状況、やばいドキドキする。」


 そして自作の櫛を取り出し毛並みを整えようとしたが

 

 「あれ、櫛が通らねえ。」  


 うーむ、と言いながらも何も考えず尻尾に顔をうずめてみた。 


 「臭うな、べとべとしてるし・・・あれだ、

  例えるならば懐いた野生の犬を触ってみたらって感じ?」


 とうずめていた顔を上げるとアデルが泣いていた・・・無表情で。

 口に出すんじゃ無かった。この事態どう切り抜けようか・・・

 アデルは従順すぎる感じだし、誤っても余計に気にする結果に

 なりそうだな、取り合えず逆切れして事態の収拾を狙ってみよう。

 埋め合わせは後回しにする方向で。だが、こんな傲慢でいいのだろうか


 「おい、アデルっ!この尻尾の状態はどういう事だ!

  女の子はな!まず、お花の香になる所から始めるもんだ」


 お。なんか名言っぽいな。・・・・ってそんな訳あるかっ!

 何を口走っている俺、何故かアデル相手だとおかしくなるな

 自重できないというか何と言うか・・・


 「ぐすっごめんなさい、知りませんでした。」


 それはそうだろう、俺も知らなかった。だが、アデルには

 いい匂いに成って貰いたい。なのでビルに馬車を止めさせ

 、火を起こし、お湯を作り、母さん愛用の石鹸を取り出した。


 アデルはすんすんと鼻を鳴らしながらも、泣き止み始めていた

 そんな彼女に俺は優しく声を掛けた


 「アデルこっちに来て横になって、僕にお尻を突き出して」


 あれ、今俺凄い事言った気がする。違うよ?洗うだけだよ。『尻尾』を

 と、頭の中で動揺していると猫が伸びをしている様な体制で

 アデルは俺にお尻を・・・もとい、尻尾を差し出してきた。


 「僕が良いって言うまで、動いちゃダメだからね。」 


 「は・・・はい。」


 そして俺は用意していたお湯を適温に調整してアデルの尻尾に

 お湯を掛け、石鹸を泡立て、優しく揉み洗いをした。


 「ひゃん、あっ、フェル様っ?じ・・・自分でやります。

  やりますからぁ、ひゃっ、ダメですっ、そこはっ」


 「今日は僕に任せてよ、僕の見立てじゃ絶対アデルの尻尾は

  良い物だと思うんだ。それを僕自身の手で証明したい。」 


 と、止めない意思表示をした頃には洗う作業は終わっており

 タオルで水分をふき取っていた。


 「あの、フェル様、今更私がこんな事をしてもしょうがない

  と思うのですが・・・私こんななりですし・・・」


 「それを言うのは、事が終わってからにしろ。俺が気持ちよくしてやる!

  お前を、そして俺を・・・・はい、ここに座って~」


 と馬車の出入り口に台を置き、アデルを椅子に座らせビルに

 馬車を発進させる。


 「次の作業までにはまだ時間がある、待っている間暇だし

  これから通る狩場のどこに行くかを決めようか。」


 「はい、分かりました。取り乱してしまって申し訳ございません。」


 あれ、この状況でなお謝るんだ・・・ちょっとくらいむくれたりとか

 してくれても良いんだよ?いや、それは俺の願望か・・・まあいいや


 「次に通る適正狩場はどこかな?」


 「ええと、ですね40以下となりますと・・・ここ辺りでしょうか」


 と地図を広げ、地図上では森か平原かは分からないが、割と近さそうな

 場所にある様だ。だが何故40以下なのだろうか?前回と同様の計算

 なら60以下まではイケると思うんだけどと、思考した所で思い出す。

 現在のレベルをアデルにまだ報告していなかった事を


 「えっと、昨日で35レベルまで上がったから、少なくとも55レベル

  くらいまでは行けるんじゃないかな?」


 「ええ?19レベルも上がったのですか?・・・・フェル様と話を

  していると、自分の常識が壊されて行く様に感じてしまいます。」


 確かに・・・普通なら倒せもしない格上を、寄生プレイと言う

 ハイペースで8時間だからなぁ、まずあり得ない事なのだろう。


 「異常なのは僕だろうね。なんかごめんね」


 「いいえ、とんでもないです。主が優秀なのは配下としてとても

  幸せな事なんです。すぐ私がいらなくなってしまいそうで不安ですが」


 それは無いが、言いたいことは分かる。


 「確かに、性格の悪い無能な主とかに仕える事になったら最悪そうだな」


 「はい、ですがそれは割と普通な事なのです。だから私は幸せです。」


 そう・・・なのか?人族なら分かるけど・・・ん?俺は考え違いをして

 いるのか、地球と同じで考えると良い奴も嫌な奴もいるし割合で考えたら

 断然良い奴の方が少ないだろう。人族だけがダメだと考えていると

 足元をすくわれそうだな。それに嫌な奴と根性が腐った奴は別物か


 「そっか、じゃあ俺も愛想を尽かされない様頑張るとして

  どうかな?適正値が上がっても狩場の変動はなさそう?」


 「そ・・・そんな事、いえ、ええとそれならば生息レベルがもう少し高い

  この辺りはどうでしょうか、平均が50で最大が75程だと聞いて

  います。先ほどの場所より近いですし、このままいけば今日また

  狩りが出来ると思いますが」


 「うん、いいね。でもちょっと気になったんだけど、その

  最大レベルって言うのはどの程度信頼出来る物なの?」


 「ええと、最初の敵が情報通りならまず問題ないと思われます。

  魔物もレベル差が激しいのを嫌がるそうなので、異常に高い魔物

  が縄張りに入ってくると、なりを潜め移住する事もあるそうです。」


 「あ~なるほどね、それならあまり警戒する必要はないかな」


 「あっ、それはダメです。例外もありますから・・・例えば

  強敵が入って来たばかりだったり、弱い魔物が群れをなして

  強敵に対抗できる状態だったり、他にも例外はあるそうなので」


 「りょ・・・了解、そんなに甘くは無かったか。じゃあ逃げ方の

  打ち合わせとかもしておかないといけないんじゃないか?」


 「それは簡単です。私が足止めをしている間に逃げて頂ければ

  大抵の場合は逃げ切れる、と思います。獣人の私を瞬殺できる

  魔物は、この辺りでは目撃報告をされた事すらありませんから」


 「また出たよこの子、えっとこういう時はなんだっけ・・・

  この、自己犠牲野郎。ん~しっくりこないな・・・女の子だし

  あ、これだ!俺を置いて死ぬ気かっ、この不忠者っ」


 おっとまた思考が口に出てた。


 「そう申されましても、相手に出来ないほどの格上と言う物は

  言葉道理、本当に相手にならないのです。大抵の場合、早さ

  も相手が上でしょう。逃げ切れなければどちらも死んでしまいます。」


 「だからさ、今それをどうやって回避するかの打ち合わせをしようと

  言ってるんじゃないか。ちゃんとした下準備があれば出来ない事って

  思ったより割と少ないんだぜ」


 「すみません、私には分かりません。ご期待に添えそうに無いです。」


 と、アデルは諦め顔でうつむいてしまう。だがこのままでは困るのだ

 俺はあなただけでも逃げて下さいと言う残念な状況には陥りたく無い

 なので俺は自分の中にある考えをそのまま相談してみる事にした。


 「案その一、相手の視界を防ぐ方法を考えてみる、乾燥してる所なら

  砂埃とか?これは色々厳しいか。そんな時間があれば逃げ切れそうだ

  案その二、相手が移動出来ない場所に移動出来る準備をしておく、絶壁

  の高台とかにジャンプ台プラスロープとか準備しておけばあるいは・・・

  他にもまだあるぞ使えそうな案があれば拾ってくれ」


 ぐぬ、しょぼい案しか出てこねー・・・

 もうちょっと有効なの無いの?と俺が言いたい


 「確かに魔物はロープを掴んで登ったり出来ないものが大半を占めますが

  そんなに都合のいい場所に出会った時に居られるわけがありません」


 ですよねー、登れない絶壁が無いってだけでもう使えない・・・


 「ならばそんな場所を発見し次第そこを拠点に索敵して引いたらどうだ?」


 まあ、最初は拙くていいんだ。考えて行動してれば上達するだろ。

 と自分に言い聞かせていると

 「あ、それなら・・・」


 と割と好感触な答えが返って来た、が逆に疑問に思ってしまう


 「というか、こんな稚拙な程度の生きる知恵ならやっている奴いるだろ?

  そういう事を専門にしたサポートとか普通にいそうなものだけど」


 「私は聞いた事はありませんね、ギルドでは気配を感じたら逃げろ、見つけ

  たら逃げろ、見つかっても逃げろ、そして幸運を祈れと教わりました。」


 ええ~雑だなーもうちょっとあるだろ、それともそれほど圧倒的で

 一瞬ですべてが終わってしまうほどの差があって無意味なのかな?


 と思いながらも話を進めたようとしたが、取り合えずこの辺りでは心配の

 必要はまずないとの事で、思いついた時に少しずつ戦える魔物相手で

 使えそうなものを模索していこうと言う事になった。


 その模索が多少なりとも形になればピンチになった時、

 問答無用で逃げろと言う事にはならないだろう 


 「そろそろいい塩梅になったんじゃないか?」


 とちょいちょいと手招きをしてアデルを近くに呼びよせ

 櫛を使ってブラッシングを開始した。アデルは心地よさそうに

 目を細め諦めた様に身をゆだねた。そうしたゆったりとした時間

 が過ぎていき、日差しが強くなってきた辺りで馬車が止まった


 「指定された地域に入りましたが今日はどうしますか?」

 とビルが指示を仰いできた

 

 「うーん、また近場に安全地帯があるなら前回と一緒で

  お願いしたいんですけど、どうでしょうか?」


 「この場所からだと1時間半ほどで町がありますね。」


 「それくらいなら徒歩でも移動できるかな、ねえアデル?」


 「はい、荷物も無しで短距離なら余裕かと、フェル様の

  今の能力なら多少急げば二時間ほどで行けるでしょう」


 「では、お代は出すのでビルさんは先に向かって宿を取って

  休んでて下さい。僕らは狩りが終わり次第向かいます。」


 「分かりました、では宿が決まり次第門番に言伝をしておきますので」


 とビルさんは足りなかった俺の頭を補足してくれながらも

 軽く頭を下げて馬車を走らせて行った


 「さて、今日は移動狩りかな、町に近づきながら狩りをしてある程度、

  遭遇率が高い所で固定。そして減ってきたら移動でどうかな」


 「はい、分かりました。」とアデルはさらさらふわふわの尻尾が

 お気に召した様子で触ってぶんぶんと振り回し嬉しそうだ。だが、

 地面に放り出した槍をそろそろ持って欲しい、移動するのだから

 俺は微笑みながらも『行くよ』と声を掛けて移動した


 そして狩りを初めて3時間ほどが経った時

 俺達は全力疾走で森の中を走っていた。


 「フェル様、どうやら巻けそうにありません。私が数を減らせて来ます」


 そう俺達は追われていた、確認済みなだけでも17匹

 敵レベルは60前後とこの狩場ではかなり高めである。


 いくらアデルと言えど単騎で囲まれてしまっては、18レベル差では

 不利過ぎる。だが俺まで接敵してしまうと護衛が無しの状況になって

 しまう。その状況を看過出来ずアデルは撤退の指示を出してきた。

 

 だが魔物の形が犬系だからだろうか、早くて巻けそうに無いのだ


 「了解、今回は俺が援護に回るから掃討頼むね」


 「そう、ですね離れるのは逆に危険でしょう。後ろに回ってしまった

  敵だけお願いします。」


 「ああ、分った。それと俺もう45になったから三体くらいなら

  引き付けても問題ないし、安心して対応してくれ」


 と言うのは嘘である。連続戦闘が続いていて経験値の割り振りをまだ

 していない、本当は40レベルなのだ。だが、引き付けられる敵の

 数は嘘をついてはいない。落ち着いた方が実力が発揮できるだろう、と

 言ってみたのだ。


 「助かります、お任せしました。」


 と彼女は踵を返し反転して走り出し、俺もその背後に続いた

 だが魔物の対応能力は高く5匹が後方まで回り込んだのを待って

 から攻撃を開始した。これが群れをなす魔物か、魔物も動物も

 変わらないんだな・・・っとアデルが俺の名を叫んでる


 「大丈夫だ。殲滅は遅れるけどさばけるよ」


 お互い見合う事は出来ない状況だがおそらく彼女は涙目だろう

 そしてきっと俺の言葉は信じていない、俺をかばう、只それだけ

 の為に身を差し出すだろう。だから無理をしなくては

 

 「俺は元とは言え神の使途だ、お前らなんぞにやられるほど

  ぬるい存在ではない。身をもって知るがいい無知なモノよ」


 アデルが下手気に飛び込んでこない様、堂々と大き目な声で

 恥ずかしげもなく、きりっとした顔で言ってみた。

 だがこの顔の紅潮は隠せているだろうか?見ていない事を切に願う


 そんな心境で俺はゆっくりと魔物を急激に刺激しない様に近づいた

 焦れて動き出した最初の魔物をターゲッティングして全速力で近づき

 最大状態にしていた思考加速を利用して牙を向けるため口を開けようと

 した瞬間を見切り剣を口内に突き入れ喉の奥を貫いた


 その魔物は一撃で絶命した、が残り4匹の魔物は獲物が単独になった

 好機と言わんばかりに突撃して来た。流石に4匹同時だと避けるので

 精一杯で攻撃までなかなか手が回らない、だがあの子の不安の煽る

 訳には行かない

 

 「ふはは、どうした?そんなものか?レベルも数も上

  なのだぞ、もう少し意地を見せたらどうだ?ふんっ」


 おおう、完全に可笑しい人です。本当にありがとうございました。

 とその時、馬鹿にされた(笑)が通用したのか一匹の魔物が連携を捨て

 突っ込んできた。その好機を見逃さず今度はすれ違い様に首を跳ねた


 もう怖い物は無いと敵にすり寄り倒して行った。

 そして回り込んだ分を片付け振り返ると

 アデルの腕が血だらけになっていて変な方向に曲がっていた


 「ア・・・アデルっ!お前その腕・・・」


 「ああ、フェル様ご無事で何よりです。このまま敵は引き付けますので

  申し訳ありませんが少しずつ倒して貰えませんか?私は片手で槍を

  振るう事になれておりませんので・・・・」


 脂汗を流しながらもこちらをちらりと見てまだ戦うと言ってきた。

 残りの数は7匹、片方が手負いの状況で出て来ないのだから

 これで全部と見ていいだろう。早期に片を付けるにはアデルの

 言う通りにするべきだ、だがその前に聞かなければいけない事がある


 「アデル、何故回復のポーションを飲まないんだ?」


 数が減ったからか周りをうろうろと攻める機会を

 伺っている魔物とにらみ合いながらアデルに問う


 「申し訳、ありません。私は回復ポーションを持っておりませんので。

  任務はぎりぎりまで説明されず、危険な事にならないと聞いていたもので

  と言うのはいい訳ですね。すみません。」


 「何を・・・言っているんだ?ポーションは二個づつ全種持ち歩いて

  いるだろうがっこの馬鹿、いいから早く飲め。飲まないと言うのなら

  一人でこのまま魔物に突っ込み終わらせてから無理やり飲ませるぞ」


 アデルは俺の本気を感じ取ったのか速やかに回復薬を服用し

 腕が正常な形に戻り血まみれの手で槍を握りしめた。


 「ありがとうございます。後で必ずお返しします。」


 「うっさいこの馬鹿、お前後で説教な」


 「はい」


 と話が付いたのを待っていてくれたかの様に魔物が動き出した

 だが完全回復したアデルに無傷の俺、七匹程度なら持ってこいな

 くらいの数だ、さっと片付け俺はアデルに声を掛ける


 「おい、さっさと街道に出るぞ、さっきみたいな群れが来たらまずい、

  再使用時間まで大分あるんだ。急ぐぞ」


 そう、ポーションは連続服用をしてはいけないそうだ

 アデルはこのポーションは3時間程度は意味をなさないと言っていた

 この3時間以内にまたアデルが大怪我をしてしまったらまずいのだ


 「いえ、大丈夫です。私の事はお気になさらず、フェル様の

  予定道理進めて下さい。次はあんなへまは致しません」


 「いいから言う事を聞け、これは命令だ。」


 と俺は返答を待たずに全速力で走りだす。


 「はい、分かりました。」


 こいつは分かっていない、俺が今どんな思いかを。

 あれだ。反省はしている、だが後悔はしていないっキリッって

 言われた気分だ・・・怒り心頭である


 そして移動中、魔物が追ってきているのを把握して足を止める

 数は多くなさそうだ。ならば下手に引き連れては数を増やすだけだ

 危険を減らすにはきっちり相手をして、殲滅しながら移動した方がいい。


 「おい、今回の魔物は俺が一人で相手をするからな

  絶対に手出しするなよ。これは命令だ」


 「どうしてですか、それに二人とも戦える状態なんですから

  二人で相手をするべきです。」


 「これはお前への罰だ。

  仲間が傷を負うのは、嫌だけどしょうがない。戦っているのだから。

  だけどお前は、回復薬を渡しているのにも関わらず飲まなかった。

  それは俺がパートナーよりも回復薬代のが大事だと思っている、と

  言っているようなものだからな。」


 「わ、分かりました。ですが・・・自分の物では

  無い物を勝手に飲むわけには・・・」


 あ。ああ、そう言われてみればそうかもしれない。

 まだ出会って数日だ、高価な物を勝手に服用しろと言うのは

 アデルみたいな子には厳しいだろう。


 と魔物がお出ましの様だ、少し遅かった気がするが

 空気を読んでくれたのだろうか?と考えていたが、どうやら

 違った様だ。気配を感じた以上に数が居る、おそらく

 合流したのだろう、連携の打ち合わせでもしていたのだろうか?

 ってそこまでの知性は無いか


 ん?あれれ?不味くないか?6匹もいるぞ、これは一人じゃ無理だろう

 四匹でも避けるのが精一杯だったのだけれども・・・

 アデルをちらりと見ると首をゆっくり横に振りながらダメだと意思表示し

 もうすでに少し泣きそうな顔をしているが、槍を構えずじっとしている

  

 流石にこれは助けを求めた方がいいよなぁ・・・カッコ悪過ぎるけど


 「なあ、アデル、6匹は多すぎるよな?これじゃ

  俺、死んじゃうかもしれないからさ・・・」


 「分かってます・・・手は出しません。だから

  お願いですからせめて命だけでも無事でいて下さい」


 いや、虐めるために恐怖を煽った訳じゃ無いからね?

 

 「やっぱり無理なんで助けて下さい、ちょっと調子に乗ってました。」


 「はっ?」


 ぐはっ・・・止めて、ちょっと・・・そんな目で見ないで。

 そんな『えっとこの人何言ってるんですかね?』的な目で・・・


 「え?あの、私も戦っていいんですか?」


 「アッハイ、お願いします。」


 「ありがとうございます、フェル様大好きです。」


 え?な、なんですとー、ここは好感度が下がるべき所ですよね?

 と動揺している内に魔物の攻撃が目の前に迫っていて、もろに

 食らってしまった。肩から爪で引き裂くように魔物の前足が振り下ろされた

 俺は吹き飛ばされて何メートルか転がり、痛みに呻きのたうち回る。

 鬼神の如く怒ったアデルが、敵を殲滅し回復薬を飲ませて貰った。


 そしてポーションの再使用時間待ちをする為、二人は街道に向かった。


 そして今日は狩りをする事を止め、真っすぐ町へ向かう事にした。

 割と都合よく移動狩りをしたのか一時間程度で到着し、打ち合わせ

 道理、門番に宿の場所を教えてもらいビルと合流した。


 本日の討伐数35匹


 獲得経験値 19428

 

 レベル46

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