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異世界冒険記~君の願いは~  作者: 富士山 一茶
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第1章 少年の思い出 1

少年は同じ夢を何度もみる。

楽しいことや幸せなこと、おとぎ話のように不思議で心が踊る夢をみるわけではない。

辛く、悲しく、心が張り裂けそうな夢を何度も何度もみる。

それはまるで、夢の中の自分が現実の自分に問いかけているようで、少年にとっては悪夢でしかない。

夜が明け、目を覚ますと少年は重い溜息をついた。

そして、少年はこう思った。

なぜ、こんな事になってしまったのか。

俺が悪いわけじゃない。

俺は…悪くないんだ…。





時を遡ること4年前。

小学6年生の七瀬(ななせ) (かける)は夏休みを満喫していた。

日差しが強く照りつけ、道路から熱が伝わってくる。空には入道雲があり、いかにも夏の空だ。

蝉があちこちで大合唱をしていてとても騒がしい。

しかし、そんな騒がしい蝉の鳴き声ですら翔の耳には届かなかった。

なぜなら翔は全速力で自転車を漕いでいた。

友達と遊ぶ約束をしていたのに、家で呑気にアイスを食べていて約束の事を思い出したのは集合時間の20分前。

家から自転車で15分走った所の神社で集合しようと翔が言ったのに、その本人はアイスを食べていたのだ。

これは全速力じゃないと間に合わないと思った翔は、急いで支度をして自転車を走らせた。

夏の日差しが道路にあたり、道路から熱が伝わってくる。自転車を漕いでいる翔にとっては最悪な状況だった。

全速力で自転車を漕いでいるので、息が切れている。息を吸おうにも、気温が高くいつもの風が熱風となり翔を襲う。

そして、翔を嘲笑うかのように空から日差しが降り注ぎ、道路は鉄板のように暑い。

体力が削ぎ落とされるとはこの事なのだろうと、翔は痛感した。そして翔は決意する。アイスは夜に食べようと…。


全速力で自転車を漕いだので、集合時間ギリギリに神社に到着した。

翔は急いで自転車の鍵を掛け、全速力で階段を駆け上った。いつもなら余裕で登れる石造りの階段も今日はなんだか長く感じる。

階段を登りきり、ここまで全速力で走ってきた翔はその場に倒れてしまった。

呼吸が荒く、心臓は激しく動いている。大きく息を吸い込むが、一向に収まる気配はなかった。

翔は腕時計で今の時間を確認した。

「な、なんとか間に合った…。」

額から汗がどんどん溢れだし、次第に全身から汗が出てくる。急いで支度をしていたので、タオルを持ってきておらず汗が服に染みはじめた。一言でこの状態を説明すると最悪な状態だろう。

階段を登りきった所で大の字に横になっていた翔の元に先に集合していた友人達が歩み寄ってきた。

「大丈夫かい?今にも死にそうな顔色だけど…。」

「大丈夫だよ響♫こんな事でくたばる翔っちじゃないでしょ?」

「クロハ、時間に間に合った翔に対してそれはあんまりじゃないかしら?」

翔が倒れてるのを見ながら、彼の友人達はそんな事を話していた。

「たの…から…くれよ…。」

翔の残り少ない体力では、この3人の会話を止めるのは不可能だと思い

「頼むから…。先に助けてくれよ!!」

と、彼等に向かってなんとか声を絞り出し彼等に助けを求めた。


友人達3人に木陰まで運んでもらい、水道で濡らしてきたタオルで顔や腕などを拭き、水道の水を勢いよく飲んだ。

翔は水道場所の近くのベンチに向かってヨロヨロと歩き、座り込んだ。

「助かった〜」

翔はふぅと大きく息を吐いた。

翔が生き返ったように言うので、それを見た3人は

「よかったよ。とりあえず生き返ってくれて。」

「響は翔っちに甘いんだから〜。もう‼︎響は翔っちの彼女なの?」

「まぁまぁ、落ち着いてクロハ。響は翔の事を心配しているのよ?…でも時間ギリギリに来た翔も悪いと思うわ。」

そんな3人の会話を聞いていた翔は

「お前らなぁ…」

と深く溜息をついた。


翔の事を心配してくれた、縦笛(たてぶえ) (ひびき)はとても優しい性格の持ち主で、肌はとても白く、髪はサラサラしていて少し茶色の髪の毛だ。腕や脚は細く、身長も翔より少し低い。


先ほど翔に、こんなことでくたばるわけがないと、からかいながら言ったのは班目(まだらめ) 黒羽(くろは)。とても綺麗な黒い髪で黒羽という名にふさわしい。その髪の毛は肩にかかるギリギリの長さで少しくせっ毛だ。走るとピョコピョコと髪がなびくのでとても可愛らしい。

しかし黒羽は常に人をからかい、小馬鹿にしている。明るく元気な性格の彼女はこのグループのムードメーカーで、彼女がいるとこのグループは賑やかになる。


そして、グループを優しく時に厳しくまとめるのが天宮(あまみや) 織姫(おりひめ)。彼女も響のように優しく温厚な性格なのだが、厳しい時は厳しくする。しかし、常に笑顔で翔や響、クロハを見守っている。1人だけ年上みたいだ。



そんな友人達と楽しく遊べる日々が翔は嬉しくてたまらなかった。

遊んだり、いろんなことを話したり、時には勉強をしたりと彼等と過ごす時間がとても早く感じた。

この時間がずっと続けばいいのに…。

しかし、翔の願いはそう長くは続かなかった…。


どうも富士山(ふじやま) 一茶(いっさ)です今まで小説など書いた事がなくて、こんな自分でも小説が書けるのかどうか心配しています。

どうか温かい目で見守ってほしいです!

あと、皆様のコメントも絶対に見ますので感想など書いてくれると嬉しいです。


自分は萌えとかがよく分かりません。

可愛いキャラはとりあえず登場するので、それまでしばし耐えてください。


作者は夏は苦手で、今にも溶けそうです。この時期のアイスは格別ですよね♫

何本でも食べられます!!

そのせいで投稿が遅れることもあります。

マジメにやれよ…。


これからも頑張って作品を作りたいと思います!!よろしくお願いします

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