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小林晴幸のネタ放流場  作者: 小林晴幸
ネタの放流場
21/55

魔王M

今日、出勤途中にてっくてっくと歩いていたら、ふと思い浮かんだネタ。

どうした自分と胸に問いかけながらもパッと書ける範囲で書いてみた。




 悪魔と神々の気まぐれな賭けから生まれたとされる世界、【グレートメリーカーニバル】。

 様々な種族がそれぞれの大陸に分かれて暮らすこの世界では、種族ごとの特性によって大陸の姿がガラリと変わる。

 強者こそが全てを握るとされるのは、中でも魔族の常識だ。

 魔族の大陸【魔界】は、血と暴力と死臭に満ちている。

 そしてそれが最も高まるとされているのは――魔族の長、【魔王】の死んだ直後とされていた。


 魔族の長、魔王。

 その位を得る者は、血によって選ばれる訳ではない。

 ただただひたすらに、暴力によって選ばれる。

 誰も異存のないように、誰もが納得を得る方法で。

 魔王の位に相応しいとされる者は強制的に巻き込まれ、魔王の位を狙う者は自ら渦中に飛び込んでいく。

 そうして次の魔王位を巡り、魔王候補達の熾烈な争いが繰り広げられるのだ。

 権謀術数? そんなもので魔王は決まらない。

 血と、暴力と、死の臭い。魔界を代表するそれらを最も強く体現した者、それこそが魔王なのだから。

 選ばれる方法は単純明快な唯一の手段による。


 即ち、魔王候補達で殴り合って、殴り合って、果ての果てまで戦いつくして。

 傷つけ合い、殺し合い、喰らい合ったその果てに。

 誰もが死力気力を尽し、全力を最後の一滴まで振り絞って戦った後に。

 唯一の一人となり、最後まで立ち続けていた者こそ――魔王。


 武力、戦闘力、殺傷能力。いかなる言い方をしても構わない。

 ただただ、ひたすらに。

 血と暴力と殺意が吹き荒れた後に、それら全てを平らげて健在であり続けた強者こそが弱肉強食の頂点。

 であればこそ、魔界の有象無象の一匹に至るまでが忠誠を尽くして従うというもの。

 魔王とは、魔族の頂点。

 最強の称号なのだから。


 そして、今ここに。

 果てしのない殴り合い、殺し合いの終幕までただ立ち続けた強者がまた一人。

 新たな魔王として名と存在を魔界の歴史に刻んだ者がいる。

 その名はイベリk……おっと違う違う。

 その名は【イベリス・メルメロス】。

 魔界の猛者という猛者のありとあらゆる攻撃を、全てモノともせずに耐え抜いて健在な姿を示し続けた……強靭な青年魔族である。


 強靭な青年魔族、ではあった……のだが。



「そもそも、私は王という柄ではないんだよね」

 重厚な格式と風格を漂わせる玉座の上で、彼は肩肘をついたまま溜息混じりにそう言った。

 憂いを帯びた眼差しは気怠げな色香を帯び、男の危うい魅力を増長させる。

 艶やかな黒い髪は緩くカーブを描いて男の白い頬に影を落とし、伏せられた瞳は神秘的な夜明けの青灰色。

 バランス良く肉のついた身体は芸術史に名を残す彫像にも劣らない。

 服装の趣味も良く、強さに腐心する魔族には珍しく品の良い、己に見合った衣装を纏っている。

 玉座(そこ)にいるのは、姿だけを見れば完璧な美青年だった。

 宝の持ち腐れだな、と玉座の脇に控えた女は思った。

 きっと女だけでなく、この大陸の強者たち……かつて玉座の男と拳を交えたことのある者達の多くが同じことを思っている筈だ。

 此奴に、この肉体(からだ)は勿体無いと。

 ああ、本当になんでこんな奴が……自分を抑えて第一位に座す魔王なのかと心は泣いていた。

 そう思ってはいるものの、かつて魔王の位を争った闘争で第二位の戦績を残した女は、第二位だからこそ恭順の証しに言わねばならない。

「陛下、そうは仰っても貴方が魔王であることは偽り様のない事実。柄ではないなどと仰られても困ります。それでは敗れた者が納得できません」

「わかってはいるんだけどね……。ああ、闘っている間は良かったのに」

「チッ……だったら程々のところで死んどけよ」

「ありがとう、ベラ。王位についても以前と変わりなく接してくれて嬉しいよ」

「略して呼ぶな。それは皮肉k……いや、そんな訳はなかったか。本気ですか、本気ですね」

「本気で言ってるつもりだよ」

「……ああ、うん、わかってましたよ。畜生めが」

 魔王に次ぐ実力者として魔王の片腕の地位に渋々就かざるを得なかった。そんな己の事情を彼女は本心から悔やんでいた。悲しいことに実力を示したからには自体出来なかったんだ。仕方ない。

 

 魔王イベリスの次席にある者。

 その名はベラドンナ……苦労人である。


 彼女も主と仰ぐ相手がイベリス以外なら……少なくとも、もう少し真っ当な相手であれば、もっと真摯に職務を受け止めることが出来ただろう。

 だが新しい魔王がイベリスとなると、その顔を見る度に魔王争いの時に結局最後までいくら殴っても殴り殺すことが叶わなかったことに忸怩たる思いってヤツが湧きあがる。自分の実力の足りなさが、恥ずかしくて仕方ない。

 悔恨の念も勿論あった。本当にどうして殺してやることが出来なかったのかと。

 新しい魔王のタフさの前に敗れた。そう語る者は多い。というか魔王争奪戦に参加した全員が同じことを言っている。

 この男は……個人では攻撃手段など持たないというのに!


「ああ、どこかに……私のことを「このイベリコ豚が!」と罵って足蹴にしてくれる理想の女王様(およめさん)はいないのだろうか」

「少なくともこの大陸にゃいねーよ」


 男の言葉に、思わず半眼になって口汚く返してしまう。

 新しい、我らが魔王。魔族の頂点に立つ絶対君主。

 無敵の耐久力(タフさ)性癖(・・)で猛者共を戦慄させた新しい魔王は……悲しいまでにM(マゾ)だった。

 え? 誰が悲しいって? こんな奴相手に精根尽き果てるまで殴りかからせられた他の魔王候補達に決まっているだろう。当然。

 新しい主を迎えた魔王城では、近頃日に三度は「この変態が!」と誰かの吐き捨てる言葉が聞こえてくるらしい。



 そして、魔王になったが故に結果としてこの大陸に自分を罵ったり虐げたりしてくれる……理想の女王様はどこにもいないのだ、と。

 魔王はそれを理解せざるを得なかった。魔王は絶対君主、誰も反旗を翻さないので当たり前のことだ。殴る蹴るは以ての外で、余程親しい相手以外は罵ることすらないだろう。

 だからこそ、理想を追い求める夢追い人(イベリコぶた)は心に決めて思い切った。


 そうだ、理想の女王様(およめさん)を探しに行こうと――。


 この大陸にいないなら、別の大陸に探しに行けば良いよね、と。


 被害拡散。傍迷惑な魔王の決意であった。

 一度魔王が決定すれば、その死の瞬間までは平穏なのが魔界の気風だ。戦って負ければ誰もが納得するという、ある意味でとっても扱いやすい種族の流儀が幸いした。

 むしろ変態(まおう)が不在なのは心の平安的に大歓迎と、誰もが諸手を挙げて追い出……見送ってくれる。

 行って来い行って来い、帰ってこなくっても良いんだよ……?と。

 女王様(ヨメ)を見つけたら見つけたで、被害が一人に絞られる分、魔族達にとっては喜ばしい。

 誰もが積極的に背中を押して、魔王の旅立ちを祝福した。


 ベラドンナ以外。


 え? なんでベラドンナさんは歓迎できないのかって?

 魔王のことが好きだったから――なんて血迷った理由では勿論違う。

 それはベラドンナが魔王に次ぐ実力者だったから。慣習によって、魔王の側近に決定づけられていたから。


 ベラドンナは、逃げられなかった。

 他の魔族達にこれ幸いと押しつけられた……その役目から。

 この哀れな実力者を襲ったのは、なんという悲劇だろうか!

 ベラドンナは問答無用で、旅立つ魔王の旅の供(おめつけやく)にさせられてしまったのだ。

 全開オープンで性癖を全く隠さないが、実はちょっぴり寂しがりな困った魔王様はベラドンナの同行を喜んだ。

 なんだかんだで魔王は側近のことを友達認定しているので殊更だ。迷惑な話である。

 まあ、あれこれ言いながらも実は魔王争いの前から腐れ縁で関係が続いている為、ベラドンナの心情はどうあれ実質友達であるのは誰の目にも明らかだったが。

「それで、陛下? どこに探しに行くんです」

「ベラも聞かずともわかっているんだろう?」

「………………」

「精霊達は感情が薄く、獣人達は排他的。妖精も性質的に応じてはくれなさそうだ。――となると、候補は一点」

「あ、ああぁあああ……」

 ベラドンナは、上機嫌な魔王を前に頭を抱えた。

「私達が向かうのは、人間界――懐かしの我らが古巣だ」

「なんという……遠く平和だったろう故郷に、こんな奴を解き放たないといけないのか!?」

「解き放つって。忘れているのかもしれないが、そもそも人間界は私にとっても故郷だが」

「故郷って言っても、俺もアンタももうずっと何百年も帰ってないよな! 知ってる顔ぶれ全部死んでるだろうから帰っても意味ないけど!」

「意味がないということはないさ。新たな出会いがある。そのついでに先祖の供養なり墓参りなりするのも良いだろう」

「こんな、こんな……恥ずかしい奴と一緒に故郷に帰るだなんて!」

「……本当、ベラドンナは気持ちいいくらいに正直だね。本音で接してくれて嬉しい」

「うあぁぁああああっホントなにコイツ殴りたい!」

「殴ってくれるんなら私は常時大歓迎だよ」

「くっ殴りたいのに殴れない……!!」

 ぶるぶるとベラドンナの拳が震える。

 その白い手には力の入れ過ぎで、血管が浮き立っていた。

 女王様(ヨメ)探しに仰々しくするつもりはないので、彼らの旅は身軽なものとなる。

 ベラドンナ以外にも魔王の可愛がっている三つ子のイヌが一緒だ。

 彼らの道中は騒がしくなるだろうが……騒がしいばかりでは済まないような予感が誰の胸にも到来していた。

 それは期待や希望だったりもするのだろうが、大まかなところは困惑と不安と同情だったり、なんたり。

 旅の果てに魔王が何を見つけるのか。

 そもそも見つけようとして見つけられるのか。

 今はまだ、誰もその行方を知らない。



 




 


 

ある意味、魔王陛下の婚活冒険譚。ハーレム系と見せかけて別のナニか。




魔王 イベリス・メルメロス

 脅威的な耐久力を誇る青年魔族。その打たれ強さで魔界の名ただる猛者達の渾身の一撃を悉く破り、魔王の座に君臨した……ということになっている(対外的には)。

 実際はチートではあるけどいわば肉壁チートなおにいさん。魔界中の猛者という猛者が全力も全力、全身全霊をかけて殺しにかかったが殺しきれずに魔王になった。

 魔界で最も敵に回したくない(戦いたくない)男No.1。

 マゾい性癖を持て余しており、自分は王の器ではない、こんな自分にもどこかに理想の女王様(ごしゅじんさま)がいるはずと希望を燃やしている。そのまま燃え尽きてしまえ。

 元々は人間だったものが長い年月を経ていつしか人間辞めちゃった系の魔族。実年齢は不詳。外見は青年姿が本性のようだ。

 ゆるく巻いた艶やかな黒髪に、優しげな青灰色の目をした美青年。しかし付き合いのある者はみんな彼の外観の印象など5分で吹っ飛んで容姿が優れていることなどすぐに忘れる。

 性癖を除けば性格も温厚で良識のある、魔族には滅多にいない紳士的な人格者なのだが、性癖に関してだけは自重しないので全てをぶち壊している。性癖さえまともなら、と誰もに惜しまれている。

 元人間という他の魔族さん達にもドン引きされているが、純粋な魔族や精霊から魔族化した方々には「にんげんこわい」と誤った認識を植え付けて一人で風評被害を加速化させた。

 幻覚魔法と変身魔法を駆使し、様々な姿を取ることが出来る。

 複数の魔物を統べる魔物使いで彼個人は攻撃手段を持たない。

 だけど傷め付けられるチャンスにはすかさず自ら喰らいにいく性質を持っており、配下の魔物を差し置いて率先して敵の攻撃に身を晒す。

 理想の女王様に足蹴にされつつ「このイベリコ豚が!」と罵ってもらいたい好青年。

 ついには最早魔界には理想の女王様など現れないと見切りをつけ、魔王になったばかりなのにベラドンナと三つ子ケルベロスを供に懐かしの古巣・人間界へと旅に出た。

 しかし人間辞めて既に数百年経っているので、人間界の今の常識やルールに疎い。自由な立場から女王様を探す為、冒険者になる。


吸血鬼 ベラドンナ・フォルカリプス

 元は人間から吸血鬼の眷族になり、着実に実力を重ねていつしか魔界の上位実力者に名を連ねるようになった猛者。

 魔界生活が長く心身ともに魔族に順応しているが、人間時代の常識は失っていない。お陰で魔王の面倒を見る羽目に……。

 魔王位争奪戦でイベリスに続いて最後から二番目まで立っていた魔界の実力者No.2。だけどちっとも嬉しくないのは何故だろう。多分イベリスさえいなければこの人が魔王だった。

 慣習に則り、魔王の片腕ポジションになったが皆に押しつけられた感がして仕方ない。

 魔王のことを常々殴り殺したいと思っているが、傷め付けても喜ぶだけだとわかっているので葛藤している。

 最近はもうどうでも良いから魔王の理想の女王様が早く現れてくれないかと祈る日々である。

 昼は女性の姿(魔力特化)、夜は男性の姿(物理攻撃特化)で戦闘スタイルは打撃一択の格闘家。魔法は補助魔法しか使えず、昼は魔法を駆使して夜の戦闘力に近づけている。でも色んな意味で夜の方が強い。

 女性の姿はほっそりしていながらも出るところは肉感たっぷりな美少女で、夜は胸と尻だけ消えたかのようなスレンダーボディ。

 衣装は昼も夜も変わらないが収縮性の高い布地を使っているのでボディラインがばっちり出ている。特に昼は膨らんだ胸と尻が締め付けられて目に毒状態。

 ちなみに本来の性別は男。性癖もノーマルなので男に言い寄られると殺したくなって仕方ない。

 朝と夜では姿が違って他者に不信感を与える為、という口実の下、魔王と同じ宿には滅多に泊まらない。じゃあどこに泊まっているのかといえば、大体においてその地の娼館で一番ランクの高いところが彼のその日のねぐらである。綺麗なお姉さんと素敵な夜を過ごしまくっているようだ。


魔王の下僕 ケル、ベロ、ベロス

 魔王に最も忠誠厚い三つ子の魔物(♂)。その正体は地獄の魔犬ケルベロスと人間のハーフ。

 本来は一つの体で生まれる筈だったのだが、人の血が混じったことで遺伝子異常か何かが起ったらしく次男のベロだけ人と犬が融合したような姿で生まれてしまう。

 ケルとベロスは同じ身体を共有する双頭の魔犬だが、それでもやはり通常のケルベロスに比べると身体が小さく、純粋な能力面でも劣っている。

 それを補う技術を与え、半端者として人間からも魔族からも見放されていた捨て子の彼らを拾ったのがイベリスである。(=育ての親)

 性癖はおかしいが人格は真っ当なので、彼が育てたにしては三つ子も真っ当に育った。親からも見放された自分達を可愛がってくれた御主人様(イベリス)を崇拝する勢いなのはどうかと思うが。

 ケルとベロスは人の言葉が喋れないが、ベロとは本来一心同体なので心話で繋がっている。三つ子の内誰かが死ぬと、他の二人も死んでしまう運命。

 現在、御主人様が魔王になってからは犬姿の二匹は番犬、ベロは家令ポジションを占めている。

 攻撃手段を持たない主の牙であり、忠実な犬。




女王様(ヨメ)候補(現時点で思いついている分)

 

シャルロッテ

 純粋培養の王女様。第一王位継承者というには少々頼りないが、人徳があり求心力が高く、希望や光を感じさせる美少女。

 民衆思いだが俗世間のことには疎く、性癖がどうのこうのという話は聞いたことすらない。

 結婚は旦那様に身を任せるものだと思っている。取敢えず夫にこうと言われたらどこまでも従ってしまいそうな危うさがある。たぶん頼めばどんなプレイも曇りなき眼で疑いなく付き合ってくれる。ただきっと意味は分かっていない。

 素材も良いし将来性にも期待できるが、純粋無垢な眼差しを前にどこまで己を通せるかが勝負のしどころである。


キリアン

 故国の再興と復讐を誓う孤高の女剣士。女性らしい体を男装に包んだ、ストイックな色気を持つ冒険者協会の注目株。

 目的を遂げる力を付ける為、冒険者になった。一人で何でも出来なくてはならないと肩肘を張っていた頃にイベリスと出会う。

 誤解と勘違いと刷り込みが広がってイベリスのことを理想の白馬の王子様だと思うように……可哀想に、そこまで思いつめていたのか。

 戦闘力と気の強さは申し分ないが、元はシャルロッテと同じく箱入り育ち。気の強さも無理をして作った部分があり、本来は心を決めた相手には貞淑な良妻になろうと心掛ける乙女である。


ディナ

 男勝りで豪快な女盗賊。健康的で肉感的、姐御肌でさっぱりした性格のおねえさん。

 元々は領主の圧政に耐えかねて盗賊に身をやつした元農民盗賊団の、二代目首領である。(親父が初代)

 生まれた時から男所帯の盗賊団で揉まれて育った為か、一般的とは言えない盗賊ルールで生きている猛者。

 姐御というかむしろ関白亭主のような風格が漂っている暴力女でイベリスにとっても期待大。

 だがしかし、彼女は自分を拳で圧倒した夜の姿のベラドンナに惚れてしまっており、イベリスには振り向いてくれそうにない。


イレーヌ

 商売敵に陥れられて没落した商会を立て直す為、行商から身を起こそうとしている上昇志向の強い女商人。金策に妄執を募らせる金の亡者だが、それを表に出さない特大の猫を飼っている。

 女の一人旅は危険が多いため、冒険者から護衛を雇って街から街へと渡り歩いている。そろそろ拠点が欲しいと思っていた頃にイベリスと出会った。

 しかも護衛に裏切られた直後で心がいつになく弱っており、渡りに船と利用しようとしてくる。根本的に人間不信。

 短い期間ながら主人公と一緒に行動する中で彼の人間離れした能力(魔族)に利用価値を見出し、お近づきになろうとしてくる。そのしたたかさは嫌いじゃない。




・「~界」

 各種族の暮らす大陸のこと


・魔王

 それまで魔王の座にあった者が死ぬなり退くなりした際、新たな魔王は問答無用のサドンデスルールで決まるのが慣習。

 魔王の位を望む者達で殴り合い、凹り合い、果てしなく殺しあった結果、最後の一人になるまで立っていた者が新魔王。

 血筋より実力(※武力)を尊ぶのが魔界流。

 魔族は様々な経緯を持って発生するが、人間から魔に堕ちたモノを人魔、精霊などが一つの強い感情や欲望を核に進化したモノを精魔、獣が血肉と魔力を取り込んで年月を経たモノを獣魔など、発生した経緯によって種類が分かれる。

 複雑な感情を元から有する人魔以外の魔族は単純な一つの強い感情や価値観に沿って動くモノが多いため、魔族の中でも人魔は何をするかよくわからんと不思議な生物扱いを受ける。

 種々の魔族が交わって生まれた混血は最も強く出た血筋によって分類される。

 




これ多分続き書くとなったら長編だわ……。

それも結末が行方不明系の。

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