活動報告より(2014・3・22)
以前、活動報告に出したサルベージ品です。
こちらも中途半端なアレですが。
もう2年も前の活動報告なんですね……。
『仮題:もしかしたら反省文の方が良かったかもね?』
「この、大馬鹿共が!!」
雷の様な怒鳴り声と共に、僕達の脳天に天の怒りが落ちた。
改造三輪車で廊下を爆走した挙げ句、窓ガラス3枚の大破。
そんな悪行の割りに、結構軽い罰だ。チョロいな。
--と、この時は思っていたんだけどさ。
そうは甘く済まないぞ、と。
放課後、下手人勢揃いで呼び出されて改めて罰を言い渡された。
「はぁ? なんで俺等がんなことしなきゃなんねっすか」
「あははははっ リョウちん僕等のしたこと忘れたの? 流石の頭の軽さだね☆」
「まあでも、リョウが不満に思うのも確かだよ。だって俺等、殴られたし」
「ダメダメ、あんなのじゃダメよ。あれで許される訳ないでしょ」
そう言って、僕達4人に言い渡された罰は--
「「「「えほん?」」」」
「エロ本じゃなくて」
「リョウちんの馬鹿っ!」
連帯責任だってのに、馬鹿を言いだしたリョウ。
取り敢えず先生の鉄拳を食らう前に、みんなでリョウを殴っておいた。
最近知恵付いてきて、普通の絵本じゃ満足しなくなったという、理事長のお孫さん。
そんなクソ小生意気なちみっこに、僕等で頭捻って絵本を作るというものだった。
取り敢えず道具は貸すと、せめての温情。
与えられたのはマッキーと色えんぴつにクレヨン、絵の具。
マッキーとか絵の具はともかく、クレヨンはどっから持ってきたの。
それから画用紙50枚セットを渡された。
…50枚って多すぎない?
一応予定じゃ、二枚折りにして1枚で4ページ賄う予定なんだけど。
………都合、200ページ?
「先生方、俺達にどんな長編大作を描かせるつもりなんだ…」
「いや、別に全部使い切る必要はないんじゃない?」
「ソレより先ずは最初にどんな話にするのか、大まかなイメージだけでも決めよーよ」
「何人くらいキャラ出すー?」
「あらすじ考える方が先じゃね?」
「とにかく思いついた端からメモしてって、最後に繋げよーぜ」
「それじゃ何から決める?」
「主人公はどんなのにしよっか。名前は?」
「名前か、そーだな………」
「ボンジュール伊藤」
「………は?」
「うん、だからボンジュール伊藤」
「え、なにが」
「ボンジュール伊藤が良い」
「だから何がだよ」
「主人公の名前」
「「「……………」」」
「えーと、じゃ、もしもヒロインを作るとしたら」
「ヒロインか。ヒロインなら…サイクロプス武田だな」
「なんだよそのチョイ昔のレスラーみたいな名前! そんなヒロイン嫌だ!」
「絶対に出会い頭にプロレス技かけられそーだ。しかも反則系」
「ちなみに性格は?」
「馬鹿に惚れっぽい」
「え、馬鹿みたいに惚れっぽい?」
「それともお馬鹿さんに惚れちゃうの?」
「違う。馬鹿で、惚れっぽいだ」
「ソレ絶対外面だと思う。女の内面は魔性だぜ?」
「そんじゃ、ヒロインの性格は計算高い魔性の女でぶりっこ、と」
「凄い正統派から遠いヒロイン来た!」
「主人公の性格はどうする?」
「プライドが高くてビビリ」
「う~ん…もう一ひねり欲しい」
「じゃ、プライドの高い俺様だけどビビリで、おっぱい星人」
「そういう性癖の話じゃなくてさ~…」
「プライドチョモランマな俺様でビビリだけど、チキンレースの覇者」
「それでいこう」
「「え…っ!?」」
☆ ★ ☆ ★ ☆ ★ ☆
…と、ここで切れている訳ですが。
我ながら、この後どうするつもりだったのかが謎です。
何となく展開と仮題から察するモノはありますが。