主要登場人物紹介 前編(序章〜第五十章)
劉秀
本編の主人公。南陽劉氏三兄弟の末っ子。穏やかな性格だが、兄の立てた反乱計画に巻き込まれる。戦乱の中で、秘めた才能を開花させる。ダジャレが好き。字は文叔
【南陽豪族】
劉伯升
劉秀の長兄。苛烈で猛々しい性格。王莽の悪政に憤慨し、反乱を起こす。多くの犠牲を出しながら覇道を突き進むのだが……?
劉仲
劉秀の次兄。ふわふわした女たらし。適当な性格だが、家族愛が強い。長兄の反乱計画に加担する。
劉嘉
南陽劉氏本家の御曹司。女性的な風貌だが、天才的な剣士である。反乱計画に深く関わる。
来歙
南陽劉氏の親戚。激情家だが面倒見がよく、劉秀を気にかける。反乱計画に深く関わる。
朱祜
南陽劉氏三兄弟の共通の親友。生真面目な性格。反乱計画に深く関わる。
鄧奉
劉伯升の親友。弟の劉秀にも親しく接する。短気だが人情家。凄まじい怪力の持ち主であり、辟邪の大剣を振るって反乱で活躍する。
鄧禹
劉秀の年下の友人。学業を通じて劉秀と知り合い、その才能と人柄に心服している。人の才能を見抜く異能の眼を持つ。
陰麗華
劉秀の許嫁。大豪族の陰家の娘であり、噂の美少女として知られていた。劉秀を精神的に支える。真面目でダジャレを好まない。
李通
大商人である李家の跡取り。予言書を信じ、反乱計画を金銭的に後押しする。
李軼
李通の従兄弟。興味本位で反乱計画に加担する。金持ちの道楽息子だが、武芸に秀でている。
【盗賊団】
王匡
盗賊団・緑林軍の頭目。弟と共に劉伯升の反乱計画に加わる。略奪品の分配が上手いという地味な才能で頭目になった。
王鳳
王匡の双子の弟。周囲には見分けがつかない。
朱鮪
盗賊団・緑林軍の智嚢。盗賊らしからぬ教養の持ち主。劉伯升と対立する。
馬武
盗賊団・緑林軍で最強の戦士。いつも瓢箪を持ち歩く程の大酒飲み。自慢の大身槍を振るって活躍する。
王常
緑林軍の分派の頭。博徒という出身から、危険な賭けを愛する。劉伯升に惚れ込んで協力する。
劉玄
盗賊団に匿われていた南陽劉氏。何事にも楽しみを見出だせない虚無的な性格。朱鮪の誘いに乗って、人生が激変する。
【新王朝】
王莽
策謀によって漢王朝を乗っ取った大臣。新という自身の王朝を建てたが、悪政により民衆を苦しめる。各地の反乱軍に大軍を差し向けて鎮圧を図るのだが……?
王邑
王莽の縁戚で大将軍。他人の忠告を聞き入れない頑固な性格。王莽への忠誠心は高い。反乱軍の討伐に乗り出す。
王尋
王莽の縁戚で大将軍。個人的な武勇に優れる。反乱軍の討伐に乗り出し、劉秀と対決する。
荘尤
新王朝の名将。優れた采配で新王朝を支えるが、上司に恵まれず不満を募らせる。
甄阜
新王朝、宛の太守。恐怖で兵士を統率する冷酷な男。女子供にも容赦しない。
馮異
新王朝の役人。兵書に通じた軍略家で、劉秀達を苦しめる。
岑彭
新王朝の軍人。攻防両面に優れ、劉秀達に度々立ちはだかる。義理堅い性格。
【赤眉】
樊崇
略奪集団・赤眉の頭目。高いカリスマで飢餓集団を統率し、新王朝と対決する。無学文盲。大钯を振るって配下を鼓舞し、劣勢を度々覆す。
徐宣
赤眉の参謀格。獄吏出身で、赤眉の中ではインテリ。
逄安
赤眉の武将。樊崇と同郷で、高い忠誠心を持つ。
董憲
赤眉の武将。狡猾で優秀だが、他の武将に比べて樊崇に心酔していない。
【群雄】
劉子輿
本名は王郎。占い師だったが、行方不明になった王子であると自称して挙兵する。短期間に広大な地域を占領し、劉秀と敵対する。
公孫述
元は新王朝の役人。独立して蜀の支配者となる。富国強兵につとめ、関中への進出を狙う。慎重な性格で、政治的手腕に優れる。
隗囂
天水郡の群雄。へりくだった態度や美しい文章で人々を欺く。自分の目的のためには、誰を巻き込んでも気にしない冷血漢
【幽州豪族】
耿弇
上谷郡の若き豪族。太守である父の命を受け、上谷突騎を率いて劉秀に加勢する。武芸に秀で、薬草の知識もある。愛犬を連れて行動する。
寇恂
上谷郡の能吏。硬軟を自在に使い分けて、太守や耿弇を支える。後に劉秀に加勢する。
彭寵
漁陽郡の豪族。優れた商才を持ち、莫大な富と豊富な人材を武器にのし上がろうと画策する。上昇志向が強く、気位が高い。痩せぎすだが大食漢。
呉漢
彭寵の配下。烏桓突騎と呼ばれる異民族の騎兵隊を率いる。訥々とした喋りや恐ろしげな風貌に反して、智謀も働く。
蓋延
彭寵の配下。黒鉄の大弓を操る豪勇の大男。実は気が小さい。
王梁
彭寵の配下。優秀だが、すぐに調子に乗る。
【冀州豪族】
劉楊
真定王として冀州豪族を束ねる。野心的な人物で、勢力拡大の機会を狙っている。
郭聖通
真定王の姪。気が強く、権力拡大にしか興味のない叔父を軽蔑している。グラマラスな肢体を誇り、傾城の美女と噂される。
耿純
真定王の甥。その神算鬼謀をもって、冀州豪族の利益を図る。