天つ風雲の風花に
急ぎ足でスイマセン・・・。。。。
『風花が見れる季節に、いつしか分かり合える日が来るだろうと、そう信じているよ』
優しい手で撫でられたのを覚えている。そう告げられたのを覚えている。けれどそれが夢か現実か分からない。誰であるのかも分からない。けれど、やけにはっきりと頭に響いてくるから、きっとそんな日が来るだろうから。
今、何もかもがスローモーションに見える月夜の目がはっきりと雪水の神刀を捉え、呼吸をするように体に染みついた動きで矢を放った。月夜の変形した神刀から放たれる光る矢は雪水の神刀を捉え、跳ね飛ばした。
飛ばされた雪水の神刀は空中で内側から弾け飛ぶように霧散した。雪水の手首には未だブレスレットがあるので完全に消滅したわけではない。
「殺したって意味ないだろ。なんの解決にもならない」
「全くだね、月夜」
溜め息をつくように雪水がそう言った。
「根本的に解決しないことを繰り返したって、悲しいだけじゃないか」
「月夜!!お前の両親はコイツに殺されたも同然だろ!!」
大樹の張り上げた声に、真司が神刀を構えた。
「大樹、そうであったとしても、オレは雪水様たちを許すよ」
「そんな・・・・」
「オレ達が変えなくちゃいけないんだ。チャンスはたくさんあったはずだよ大樹。でもそれを見て見ぬ振りをしてきた。過去ばっかりで、前を向いていない」
「・・・でもコイツ等がしてきたことは許せない」
「雷鳴の時代はもう終わったんだよ、大樹。そんな時代を終えてもまだ風花の民はいるんだろ?なら、一からまたやり直す。それじゃダメなのか?」
「・・・今までの者達のことはどうすればいいんだよ!!」
「それはオレが背負うべきものだろう?大樹は考えなくていい」
冷たく突き放す言い方に大樹が口を閉ざした。
「オレは復讐はしない。大樹はどうする?」
「オレに拒否権はない」
「じゃなくて、大樹はどうする?」
「は?」
「楽しい未来の方がいいだろ?」
「そりゃ・・・・まあ・・・」
「じゃあ、無意味なことはやめて、作り直しだ。指揮はオレが執る。文句ないだろ?だって今の長だ」
「・・・・・。」
「雪水様だって協力して下さる」
「はは。強制的だね。まあ、否定はしないけど」
「コイツ等の力なんて借りなくたってオレ等でなんとかできる!!」
「それは頼もしいな、大樹」
座り込んでいる大樹の前に立って月夜は手を差し伸べた。
「さっそく仕事だよ、大樹」
あっという間に過ぎ去る秋の最後を知らせるような風花が月夜の手のひらに舞い降りた。
『 月よ 月よ どうしてそんなに高いところにおられるのですか 』
『 さあ もっと こちらに寄って 』
『 落ちる雫を拭ってあげる 』
『 そうしたら ほら みえるでしょう 』
『 貴方に 忠誠を誓う者達の 姿が 』
なんかいろいろすっ飛んでて、よくわからなくなってしまった(;´・ω・)
いろいろ忘れ去られてる人たちも多くいますが、だんだん番外編の方で解決していくと思います。
とりあえずまあ、未来を見据えましょうよってことで。
ただ戦闘シーンが書きたかっただけのような気がしなくもない・・・
読んで下さった方々に感謝を(/・ω・)/☆